(以下、討論)
議員提出議案第三号に賛成の立場から討論致します。議会に出席する度に一律3000円が支給される費用弁償制度は、極めて合理性を欠くもので議会が自ら襟を正す姿勢を示すべく、廃止すべきものと考えます。まず、出席するための交通費という位置づけでありながら、一律3000円である根拠は皆無であります。自転車で来ればゼロ、公共交通機関を利用しても数百円、タクシーを利用しても10キロ平米の小さな自治体での移動に3000円もかかりません。そうした現状の中で一律3000円支給、、平成十七年度実績で支給額を全議員の総額で531万円という制度は、厳しい生活環境に有る区民の理解を到底得られるものでは有りません。
区民から信頼をされ、区に対してきちんとしたチェック機能を果たすには、「議会は自らに対して甘い」という後ろ指を刺されないような姿勢が大変重要です。議会改革は総合的に行うべきという意見も有りますが、そうではなく、できることから正していくべきだと考えます。既に首都圏でも横浜市、さいたま市、杉並区を初めとする多くの議会で費用弁償の一律支給が廃止されました。荒川区の行政サービス向上が全国的に注目される中、荒川区議会はそうした先駆的な廃止をした議会同様、自らの改革を自発的に行うことができるかも、注目されているのではないでしょうか?
併せて、議会改革について、委員会開会の頻度を上げて活発な議論を行い、議事録もネット公開する。また、各委員会の視察は予算枠に合わせて行き先を決めるのではなく、荒川区にとって真に参考になる都市部の近隣自治体の先駆的事例をもっと頻度を上げて視察すべきではないか、など変革すべき点は多く有ると感じています。
新宿区議会で先駆的に行った事例が有りますが、議会改革に係る全体的な検討委員会を設置し、区民から信頼をされ、今よりも活発な議論が行われる議会とすべく、全ての会派が参加して総合的な議会改革への議論を行う場を設けるべきということも併せて問題提起をしながら、賛成討論と致します。
(以上が小坂の討論です)
さて、29名の議員による採決結果は?
・賛成=小坂を含む8名
・反対=21名
結果は否決ということで、今後も議員への一律3000円支給が続くことになりました。本会議での採決の前に議会運営委員会でなされた議論においては、廃止に反対する意見として「かつて5000円だったのを3000円に引き下げており、23区でも低いほうだから」「4月の選挙後にまた検討すれば良い」といったものが出ていたと委員長報告では述べられていました・・・。いずれも、私には到底理解不能な意見です。しかし、民主主義は多数決で決まりますのでこうした結果になりました。それにしても、反対をした21名の議員を応援している有権者は「議会に議員が出席する度に3000円もらえる制度を止めるつもりは無いぞ!」という議員の考えも合わせて支持しているのでしょうか?一度、話を聞いてみたいものです。
費用弁償の廃止は当然のはず!、という方はこちらを押してください。