4月25日のブログ記事で参加を呼びかけた、世界で初の「消防団国際会議」に今日の午後、参加して参りました。写真は挨拶する増田総務大臣です。
11ケ国(12ケ国の予定でしたが、ニュージーランドが都合により欠席)の義勇消防(日本で言う消防団)のトップが集い、状況報告やそれぞれの義勇消防の抱える課題と各国が指向している解決策を議論したりと、大変有意義な会議でした。
当日の参加国は以下の通りでした。
(1)アメリカ (2)カナダ (3)ドイツ (4)イギリス
(5)スイス (6)フィンランド (7)オランダ (8) オーストリア (9) オーストリラリア (10)中国 (11)日本
同時通訳機を付け、配布された資料(日本語部分が58ページ)を見ながら、日本と共通の課題、また、日本とはかなり違う状況について認識を新たにしました。
4時間の国際会議の中で、参考になったり印象に残った事項を箇条書きにしてみます。
○職業消防士と義勇消防(日本の消防団のように他に職をもちながら消防活動にあたる組織)の境界線が日本ははっきりしているが、他国は2つの組織が混ざり合っている事例を始め、垣根が低い国が多い。顕著なのはオランダ王国で、義勇消防と常備消防の階級は全く同じ扱いとなり、身分、階級とも全ての段階まで達することができます。また、カナダでは義勇消防と常備消防は緊張関係にあるとか・・・。常備消防の仕事が義勇消防に奪われてしまうとの危機感が有るためとのことです。
○日本においても、会社などで仕事中に火災等で出動命令が出た場合、義勇消防である消防団のとして出動した際に、会社に対する補助等が必要ではないかという議論が有ります。もちろん、小坂も消防団員確保の為にこうした制度は作るべきと考えています。英国でもこの点について議論がされているとか。
上記の点について、以下のような事例があります。
・オランダ王国:出動時間を補填するための幾つかの減税措置が会社などの雇用者に与えられます。
・ドイツ連邦:従業員が義勇消防の活動の為に職場を離れた時間に対して、市町村から雇用主に相当額が支払われる。
・オーストリア:社員が勤務中に出動することを許可している企業に対する恩恵が有ります。
○カナダの義勇消防で2年前から使われている画期的な消火技術「FIT-5」(説明はこちら。英語ですが・・・)。手投げ弾の様なイメージで、火の中に投げ込むと安全無毒の噴霧パウダーで日の温度を素早く効果的に下げるものだそうです。
こちらからその効果がわかる動画を見ることができます。FITを使うことで、放水量を減らすことができ、科学物質や残留物の空中や地下水への流入を防ぐことができ、放水による悪影響を防げます。カナダの義勇消防のトップが全面的にお勧めしてました。
日本においても様々な消火技術の一つとして導入できると良いですね。
今日の話を今後の議会での防災・危機管理についての議論に活かしていきたいと思います。
会議終了後、荒川区へ戻り、尾久消防団の練習へ参加。
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