議会を軽視した区の姿勢に強い怒りを感じながら質疑をしていました・・・。
(以下、配布資料から)
★都は広域避難場所について、都立尾久の原公園一帯における西尾久地域の避難計画人口をJR田端・尾久操車場に変更した。
★広域避難場所とは:都震災対策条例第47条では、「知事は、震災時に拡大する火災から都民を安全に保護するため、広域的な避難を確保する見地から必要な避難場所をあらかじめ指定しておかなければならない。」と定めている。
一斉に避難した場合においても、一人1平米を確保できるように避難距離を考慮し、町丁目単位で地区割当を行う。
実際の避難に際しては、原則としては、指定された避難場所へ避難するが、地震時の延焼火災の状況によっては、臨機応変に対応することが必要である。
★経緯
◎18年8月22日 避難場所連絡協議公園会の設置
避難場所の指定及び運用等に関して連絡及び協議するため、課長級で構成される連絡協議会を設置した。(東京都総務局総合防災部防災管理課、都市整備局市街地整備部企画課・防災まちづくり課、特別区防災担当課)
※連絡協議会における資料の取り扱いについては、調整中のものであり、報道発表まで外部への公表は控えた。
◎19年6月4日 見直しに対する意見
連絡協議会において、次の見直しに対する意見を提出した。
1.地元町会(西尾久地域)から避難場所をJR田端・尾久操車場に変更したい意向がある。
※18年度総合震災訓練における広域避難場所に避難する訓練にあたり、西尾久地域の複数の町会から、「戦災の折り、JR田端・尾久操車場に避難し助かった事実から、都立尾久の原公園から避難場所を変更できないか。」との意見があった。
2.現在、工事中の東尾久浄化センター用地は、避難場所に適さない。
◎20年11月〜12月 区議会へは個別に状況を説明した。
◎20年2月19日 避難場所等(19年度改定)を公表
※プレス、告示、HP掲載(4月1日施行予定)
◎20年3月12日 区議会議員全員に資料送付(都が公表した資料送付)。
◎20年3月26日 当該地域に周知(該当地域である西尾久全域にチラシを全戸配布した。)
◎20年4月1日 変更指定を施行(都)
★変更理由
◎東京都は、西尾久地域の区民の意向、避難場所への距離、町丁目単位での地区割り当てを考慮して見直した。
◎なお、併せて、都立尾久の原公園一帯の避難場所において、東尾久浄化センター工事期間中は有効面積を減じた。
◎尾久の原公園の広域避難場所としての状況
平成14年度 平成19年度 備考(差)
区域面積 22万9800平米 18万 700平米 −4万9100平米
避難有効面積 15万3300平米 8万7900平米 −6万5400平米
避難計画人口 8万2500名 6万2600名(西尾久除く)−1万9900名
(8万9000名=西尾久含む)(+6500名)
一人当たり面積 1.86平米 1.40平米
★JR田端・尾久操車場の概要
荒川区 北区
合計区域面積 27万3700平米
合計避難有効面積 9万3100平米
区別地区割当 西尾久全域 栄町、昭和町1〜3丁目
避難計画人口 26,400名 32,700名
一人当たり面積 両区で1.58平米
★今後の対応
◎避難場所入口について
駅付近(地下道入口、改札)、駅南寄りフェンス、南側踏切の3ケ所を想定しており、駅南寄りフェンス付近に新たな避難時の入り口の設置を要請する。
◎線路、架線等による歩行の支障について
線路内における安全な避難誘導や夜間の避難に際しては、投光器などの照明設備を検討する。
◎(仮称)JR田端・尾久操車場連絡調整会議について
避難時における連絡体勢や避難誘導等について、都、JR東日本など関係機関と具体的に確認していくための場を設置する。
(小坂からの質問・答弁)
小坂:広域避難場所について都の規定は一斉に避難した場合に、一人あたり1平米の広さを確保できるように決められているとのことだが、この規定に従えば、尾久の原公園においては、現在、25300人分(87900−62600=25300)の余裕がまだ有るが、その余裕の一部だけでも西尾久の北東部分の広域避難場所として振り当てるべきと考える。特に西尾久3丁目(尾久八幡神社周辺)の方に聞くと、震災が発生した際にここから操車場では無く、近い尾久の原公園に避難するだろうとの意見を持つ方が多い。条件の不備が極めて多い田端・尾久操車場に避難する人数を、できるだけ減らす観点からも、せめて西尾久の一部の地域の広域避難場所を尾久の原公園に変更できないか?5年毎の見直しを待たずに、早急に行うべきと考える。
防災課長:荒川区の広域避難場所に指定してされている中で有効面積が少ないのは尾久の原公園の一人当たり1.40平米が一番小さい。23区全体を見ても、ぎりぎり1平米というところは多くない。十分に地元の考えを聞いて決めたつもりであった。町会で中心的に活動している方々から意見を伺った。
危機管理対策室長:全ての方に聞いて決定したわけではないが、地域として尾久・田端操車場にという意見が出されていた。
副区長:早い段階で委員会においてきちんと取り上げて議論すべきであったことを陳謝したい。特別委員会でこれだけ議論が出ている中で、また震災訓練も実践型の訓練を進めるなかで、そうした実践的な観点から広域避難場所を見なければならないと考えている。委員会での議論を踏まえて地域の町会長を初め多くの方にも見ていただく機会を作りたいと思う。
町会で訓練の際に現場を見に行くことも必要と思う。必ず機会を掴み検証していきたい。ていきたい。すぐに変えることは、
小坂:JR東日本としての協力姿勢はどのような状況か?
防災課長:広域避難場所の体勢整備について、駅長単独で判断できることではないのでJR東日本支社に趣き、入口や設備、連絡体制について調整を進めている。
小坂:今後、(仮称)JR田端・尾久操車場連絡調整会議を設置するとのことだが、広域避難場所を共有する北区はメンバーに入らないのか(参加予定団体に記載されていないが?)?
防災課長:現在、組織の在り方について検討をしている。
小坂:今日、多くの委員から根本的な問題も含めて、重要な問題提起が多くされた。こうした議論が平成20年9月10日の今日にならないとできなかったことが大変残念で悲しく思う。
先ほど副区長が陳謝されたが、この問題をもっと早く区から報告をして議論をすべきであった。
今日配布された資料を見て大変驚いたのが、平成19年6月4日に見直しに対する意見「地元町会が変更を希望している」旨を連絡協議会に提出したと、実に1年3ケ月前にそうした意見具申が行われていたたにも関わらず、議員への個別の説明がその半年後、議題として議論をしたのが、実に1年後と遅すぎる。ACC職員による犯罪行為についての区の議会への姿勢についても感じたが、二元代表制の一翼を担う議会への対応を、「単なる結果報告+ガス抜き」にしか見ていないようにすら感じる。
他にも実に多くの議題で、委員会で議論をしていても、「明後日発行の区報に掲載予定です」という事例(つまり、議会で議論しても実施・公表直前では変えようがない)も多く見受けられる。実に議会を馬鹿にしていると思う。
もっと、最終決定の前の段階で議会へ報告し徹底的に議論をして、それから決定するという区の姿勢を今後明確にしていただきたいと、重ねて要望しながら、副区長に見解を伺う。
副区長:報告が早い段階で行われなかったことについては、重ねて陳謝するが、今後、意思決定をする前の段階で議論をしていただくように気をつけていく。
広域避難場所は、議会での議論を十分踏まえ安全性を十分検討して決定すべきであった、という方はこちらの2つのボタンを押してください。