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今朝の10時から小坂の所属する建設環境委員会で議論を行った後、今日の15時に西川太一郎荒川区長が報道機関に対して記者会見して発表!。1時間に渡って区長からの説明と質疑応答、その後も30分間、担当部署との質疑応答が行われたと聞きました。テレビ局(NHKやフジテレビ)や主要新聞各社が取材に来ましたので、夕方のテレビニュースや明日の朝刊にも掲載されることと思います。
西川区長のリーダーシップと担当部の綿密な準備があってできた、全国でも類例が無い、抜本的な条例です!!
こうした迷惑行為の被害者からの悲鳴を聞きながら、それを抑制・防止する条例について、何度も「こうすべき!」という点を指摘しながら議論を続けてきた議員として、この条例の完成度の高さは極めて高い評価ができるものです。
この条例原案を含め3つの条例原案を明後日の9月21日(日)から10月14日(火)まで、荒川区ホームページ上で公開し、パブリックコメント(広く意見を寄せていただく仕組みですので、皆様どしどし意見を寄せて下さい)で意見聴取をして、調整をした後12月の議会で可決されれば、いよいよ4月から適用です。
事前のPRは十二分にも行わなければなりませんが、今まで迷惑行為に泣き寝入りしていた方にとって一筋の光明となる条例原案の完成、本当に嬉しく思っております。
新たな条例原案の内容と今朝の建設環境委員会での小坂の質疑を下記に報告として掲載させていただきます。
★(仮称)「荒川区良好な生活環境の確保に関する条例」の内容
◎区は、良好な生活環境を確保するため、区及び区民等の責務を定め、健康で快適な生活を阻害する行為を防止するために必要な規制等を実施するための新たな条例を制定する。
◎目的:健康で快適な生活を阻害する行為の防止等について必要な事項を定めることにより、区民の良好な生活を阻害する行為を防止するために必要な規制等を実施するための新たな条例を制定する。
◎区民等に対する禁止事項
(1)自ら所有せず、又は占有しない動物に餌を与え、その鳴き声、糞害、臭気、羽毛、威嚇行為により周辺住民の生活環境に係る被害を生じ、かつ、複数の周辺住民から苦情の申し出等により住民間で被害に関して共通の認識になっていること。
(2)※土地及びその周辺に廃棄物(廃棄物、雑草、枯れ草又は樹木)により、害虫又は鼠が発生し生活環境に係る被害、火災発生、不法投棄、臭気による生活環境に係る被害、交通障害等を生じさせ、又はその恐れがあること。
◎違反者に対する措置
(1)禁止行為に違反した者に対し、必要な措置をとることができる。
(2)(●)上記の勧告に従わないものに対して、(仮称)荒川区生活環境審査会の意見を聴いた上で、必要な措置を命ずることができる。
(3)(×)(2)の命令に従わないものに対して、荒川区生活環境審査会の意見を聴いた上で、氏名公表することができる。
(4)上記の命令(※に関わるもののみ)に従わない場合で、著しく公益に反すると認められるときは、行政代執行を行うことができる。
◎立ち入り調査:条例の施行に必要な限度において、立入調査を行う。
◎罰則
(1)立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたものは、10万円以下の罰金に処する。
(2)上記(●)の命令に違反したものは、5万円以下の罰金に処する。
◎(仮称)荒川区生活環境審査会(区長の付属機関として設置)
上記(●)の命令及び(×)の氏名公表を行う際に区長の諮問に応じて調査審議するため、学識経験者5名以内により構成する審査会を置く。
◎施行:平成21年4月1日
◎今後の予定
平成20年9月 パブリックコメントの実施
10月 政策会議・庁議付議
11月 荒川区議会第四回定例会に提案
(小坂からの質疑・答弁)
小坂:猫屋敷、ゴミ屋敷、カラス屋敷など既存の法、条例では手が出せなかった迷惑行為について、こうした強制力を伴う条例で規制ができるようになることは、そうしたことによる被害者の方にとって、本当に希望の光が差すような内容で高く評価したい。
区長のリーダーシップの元に環境部の皆様が綿密な準備をして作られたことに、心から敬意と感謝を申し上げたいと思う。実際の手続きの一連の流れについても、極めて合理的かつ有効な流れになっていると思う。
生活環境審査会のメンバーには弁護士を含むという説明だが、他にどのようなメンバーを考えているのか?医師もメンバーにということは適切だと考える。こうした罰則を伴う迷惑行為への抑止策は絶対に必要なことで、こうした取り組みを大変評価するが、同時に、迷惑行為者は精神的な病であることが多いため、精神科的なアプローチをしながら根本を直していく取り組みも必要であり、そうした対応を区にお願いしたい。
環境政策担当課長:生活環境審査会のメンバーには弁護士の他には医師もと検討している。迷惑行為者のことについて分析もできる精神科医師など。迷惑行為者への精神的アプローチも関係部署と連携して行う。
小坂:行政代執行は既存の法や条例でも適用できたものだが、条例に再度盛り込むのは、区としての決意を示したということか?現状よりもハードルを下げて適用すべきと考える。
環境政策担当課長:迷惑行為の改善についてはなるべく、自主的に対応していただきたいと考えている。しかし、場合によっては適用しなければならないケースはきちんと適用することになる。
小坂:立ち入り調査について、具体的にどのように行うのか?
環境政策担当課長:立ち入り調査については、従来から行っていたが、多くの部署も含めた全庁的な取り組みを行う。
小坂:文中の「自ら所有せず、又は占有しない動物」に該当しない動物、つまり「飼っている動物」についてはどこまで含むのか?特に野良猫への餌やりについては、餌やりをする者が「飼っている」と主張した際にどのように線引きを行うのか?餌やりだけを行い、地域猫として糞尿の始末まで行わないような事例は、「飼っている動物」には入らないと理解するがそれで間違いは無いか?
環境政策担当課長:地域猫については飼っていると判断できる。餌やりだけやって、糞や繁殖の抑制など行わない無責任な外飼いは飼っているとは判断しない。大方はそういう認識だが、周りの意見も聞いて判断する。
小坂:文書の中に有る「共通の認識」とは?例えば、猫の餌やりについても、気にしない人達と極めて迷惑に感じる人たちがそれぞれいて、「地域の共通認識」とならないような事例が東尾久でも見受けられる。その判断、線引きはどのようになるのか?
環境政策担当課長:指摘の事例は判断が難しいが、区民からの申し出を受けて現地を調査をして判断する。従来の所管の割り振りがあるが、情報を踏まえて各部署で連携し相談をしながら対応していくこととなる。
小坂:全国でも例の無い、迷惑行為に対する画期的な条例の原案が策定されたこと、本当に、被害に逢っている方にとっての光だと思う。こうした条例原案を策定された区に対し、重ねて感謝申し上げたい。
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