担当課長に資料を出すように求め、説明を受けました。この事業は「空き店舗活用支援事業」で「商店街が誘致したお店」ということになっています。事業の内容は下記の通りです(区HPでの説明)。
★空き店舗を活用して、テナントミックスや地方のアンテナショプの設置、商店街の集客力の向上等に資する店舗等を設置する場合に、その経費の一部を助成する。商店街が空き店舗活用プランを策定し、区が認定したプランを補助対象とする。
★補助金が以下の通り出ます。
・店舗改装にかかる費用 補助率3分の2、限度額200万円
・店舗の賃借料(家賃) 補助率3分の2、限度額20万円
(毎月!最長で2年間!)
・開店等のPR経費 補助率3分の2、限度額20万円
・区の制度融資を利用した場合の利用者負担金利 金利全額補助
★上記のような、大盤振る舞いの補助金が、それでは具体的にどのように使われているか・・・。 その実例が「済州市のアンテナショップ」です。その概要は以下の通りです。
・荒川仲町通り商店街振興組合の荒川3−29−9に今年4月に開設。
・店舗名:BOAZ(ボアズ)
・済州市の物産品、韓国食材等の販売、韓国家庭料理を中心とした飲食業、韓国済州市の観光PRを行う。
・区からの交付補助金額 店舗改装(150万5千円)+家賃(年240万円×2年間)=630万5千円の補助金が交付!
こうした補助金に強い疑問を持って、今年の4月に開設されている店舗の現場を24日に見てきました。これが、BOAZの店舗です。
済州市のアンテナショップというと済州市という自治体として出店しているイメージを持つように思う方もおられると思いますが、違います。この店舗のオーナーは荒川区内の個人事業主。単なる民間の物産・レストラン店です。そして実質上のビルオーナーは商店街の理事長を務める方。これって・・・。店内は上記の通り、韓国物産や韓国料理を食べられるようになっています。
こうした店舗に2年間に630万円余りの税金をつぎ込んで、設置(誘致とは言い難いと思う・・・)する意味があるのか?
まず、この商店街は韓国料理店や韓国物産店が多数存在することで有名なところです。そこに、その種の同じような店舗が一つ増えただけで、多額の補助金に見合う「商店街の集客向上」になど、なるはずも有りません。むしろ、税金から補助金を630万円受けている「韓国物産・レストラン店」と何の補助金も受けていない他の店舗との著しい不公平が生じることは大きな問題です。
この店舗への補助が妥当だと言える理由がみつかりません。担当課長に聞くと、「商店街の理事会で決定して誘致したもので、地域の理解も得ている。商店街の集客力アップにも貢献して地域で喜ばれている」と言っていましたが・・・。
近所の方に聞き込みをしてみましたが、聞いた方全てがこう言います。「自分達は自助努力でお店を切り盛りしているのに、何であそこだけ630万円もの補助金を受けているの?納得できないし、必要性も理解できない。集客に貢献しているとは思わない・・・」。当然の感想だと思います。
こうした補助金が「有効」と言えるのは、商店街で欠けている部分を補う(例えば、子育てカフェを誘致する(関連ブログ記事)など)場合だと思います。韓国関連の店だらけの商店街で同種の店舗を多額の補助金を出して設置することは、不公平かつ無意味でしか有りません。
さらにこの商店街にはもう一つの店舗にも区から補助が出されています。先程の「BOAZ」から徒歩20秒のハス向かい。店舗の概要は以下の通りです。
・店舗内容:フィリピンのアンテナショップ「ヴィンタ クルチューラ」(今年7月に開設)
・場所:荒川3−38−14 運営するのは「潟Gス・ピイ・アイ・ジャパン」という企業(本業はITだそうです)
・フィリピンの特産品、民芸品等の販売、フィリピンでの英語研修旅行・留学等の斡旋、外国人向けの商店街ツアー等の開催
・区からの交付補助金額:店舗改装(150万円)+家賃(120万円×2年間)+PR経費(16万円)=406万円
この張り紙、13時までは無人と言っているようなものですが・・・。
「売り物」と思われるものは、僅かに申し訳程度有るだけ。
こちらのお店についても、閉鎖的な雰囲気の店舗で、物を売る熱意も感じられないよくわからない店舗・・・。ご興味をお持ちでしたら、一度、訪れてみては如何でしょうか?この店舗が商店街の魅力向上になっていると思われる方がいらしたら是非、ご連絡をいただきたいものです。
上記の「フィリピンの物産店」への補助金406万円、韓国物産店に630万5千円で合計1036万5千円!莫大な金額の補助金です。担当課長に「これが商店街の魅力向上に繋がる店舗なのか?」と聞くと「商店街が必要と判断して誘致したものに補助金を出した・・・」とのこと。区にまともな価値判断が有ればとても受け入れられる内容ではな無いが・・・。
小坂は一人会派ですので、所属していない委員会の資料をいつも受け取るようにして目を通していました。ところが、この2件の新規補助については委員会資料で見たことが有りませんでした。そこで、担当課長に聞いてみると「委員会では報告しなかったが、担当委員会所属の議員にのみ交換便で渡した」とのこと。これじゃ、知らないわけだ・・・。
このような異常な補助金支給は決して許されるものでは有りませんし、良識を持った区民は誰も納得しないでしょう。商店街に本当に欠けていて、かつ地域から喜ばれる店舗であれば理解も得られると思いますが、上記のような異常な補助金支給を止めるよう求めて参ります。
無意味な補助金交付は止めるべき!、という方はこちらの2つのボタンを押してください。