今日は建設環境委員会。議題は多く有りましたが、
9月19日のブログ記事に書いた「荒川区良好な生活環境の確保に関する条例案」に対するパブリックコメントに関連した報告と小坂からの質疑を今日は書きます。
★パブリックコメント実施期間 平成20年9月21日〜10月14日(24日間)
★パブリックコメント等の結果 件数()内は区民からの数字○パブリックコメント郵送19件(7件)、FAX34件(2件)、電子メール202件(19件)
合計255件(28件)=賛成が16件(8件)、反対が237件(18件)、意見等が2件(2件)
○区民の声 181件=賛成が8件、反対が161件、
意見等が12件
○電 話 131件=賛成が14件、反対が90件、
意見等が27件
★寄せられた主な意見と区の考え方(1)猫への餌やりは規定除外としてほしい。 除外した場合、カラス等への餌やりであっても「猫へのえさやり」と言えば対象外となってしまう。本条例は、餌やりそのものを規制するのではなく、餌やりによる不良状態に対して改善命令等を行うものである。
(2)愛護動物の猫と、野生動物のカラスやハトと一緒にするのはおかしい。 ・罰則の対象となる行為は、「餌やりによって生じる不良状態である」
・生活環境の不良状態を焦点としている。
(3)動物(生き物・命)と、いわゆるごみ屋敷を一緒にしているのはおかしい。 ・経年の課題となっているもので、これまで法令や条例で規定の無かった迷惑行為に対して、立ち入り調査権や罰則等を設けることで、問題となる行為を抑止し、解決までの道筋を明らかにする条例を制定することとした。
(4)飼い主のいない猫対策を充実してほしい。 ・今後、登録団体をはじめ、いろいろなご意見を十分お聞きし、登録要件の緩和や助成内容の充実など制度全般について検討していく。
(小坂からの質疑・答弁)小坂:条例案について、区外から多数の反対意見が寄せられているが、
ネット上では「荒川区に反対意見を送ろう」というホームページが条例反対派によって作られ、反対の意見書の雛型が公開され、そうしたページの紹介が多数のブログでなされつつ活動家の間で「反対意見を出そう」という働きかけを広めていた様子をネット上で見ているが、そうした状況・背景を掴んでいるか?
環境政策担当課長:そうした状況は聞いている。
小坂:そうした点を認識した上で、批判であっても、環境改善、地域猫活動の面で改善できる点があれば、検討をすべき。地域猫登録団体の要件の3,4名への緩和等、この条例制定と検討してはどうか?
環境課長:そうした点も含めて、11月に行われる地域猫団体の交流会で話し合う予定。地域猫団体の要件については、所管課から聞いている範囲では、避妊・去勢手術後の猫が地域の中で生きていくので複数の取り組みであることが必要なので人数要件が設置された。様々な事象に対して対応できるように5名にしたが、今後、要件の緩和についても検討していく。
小坂:併せて、地域猫活動に登録しながら、責任を持った活動をしていない実態が有れば登録を抹消するといった、実態を踏まえた選別もすべきと考えます。玉石混交では、真面目に活動している地域猫団体にかえって迷惑がかかると思うがどうか?
環境課長:生活衛生課の担当になるが、適正な団体こそが、登録されるにふさわしいと認識している。生活衛生課長にお願いしようと考えているが、この地域猫の活動をPRできる団体の冊子やパンフなどを作って活動していく。
小坂:パブリックコメントへの返答に、地域猫団体への助成内容の充実と書いてあるが、具体的にどのように考えているのか?
環境課長:どのような場面で区の手助けが必要なのか、妊娠している猫への対応等、11月の交流会で具体的な提案を受けて検討していく。
小坂:パブリックコメントの概要は見たが、迷惑行為に罰則を伴う対応を辞さない規定は絶対に外してはならないと考えるが、その決意に変わりはないか?先延ばしすることは被害に苦しみ続ける方にさらなる苦しみを与えることになりあってはならない。ひどい事例は多数有る。
環境部長:パブリックコメントへの対応は今後検討していくが、現時点では第四回定例会で上程して可決していただければと考えており、理解をお願いしたい。
小坂:11月に地域猫活動登録団体の意見交換の場が有ると聞いたが、詳細は?
東日暮里の事例や
町屋の迷惑行為人への働きかけも協力しようという意思を持つ団体もあると聞いているが区からの支援は?迷惑行為者への精神医療の面からのアプローチをどのようにこれから推進するのか?
環境課長:区と区民が協働して区のおかれている困難に立ち向かう。個人情報の保護もあるが、専門的な知識をお持ちの方にアプローチをしていただくことは必要だと考える。
小坂:精神医療の面からのアプローチと同時に罰則も必要。精神医療の面からアプローチすることを免罪符にして罰則を無くすような主張をきくこともあるが、それでは犯罪行為を抑止することにはならない。
環境部長:罰則を適用するのが目的ではなく、あくまで罰則は抑止力として認識している。「罰則も有りうる」ときちんと明記して働きかけることが必要。不良状態の解決にむけて取り組みを進めていく。
小坂:また、こうした意見交換の場も設定されたことから協力しあって野良猫の譲渡会なども今後行ってはどうか?
環境課長:生活衛生課が担当だが、ネットでの情報提供や呼びかけ、写真の掲載などで譲渡を促進していきたいと区では考えている。
小坂:この条例に対して
(財)日本動物愛護協会など団体の反応はどうか?
環境部長:(財)日本動物愛護協会から、1週間前に秘書課を通して連絡があった。条例案についての説明をして区の考え方については「環境の不良状態について改善する為の条例である」ときちんと理解していただいた。
小坂:東日暮里のカラス・猫屋敷の件と町屋の猫・ゴミ屋敷だけではなく、他にも悪質な事例が存在すること。東尾久では自宅前だけではなく、朝夕に半径1キロ程度の多くの場所に餌をばら撒き迷惑をかけている事例等がいくつもある。そうした背景を理解していただくことも必要だと強調したい。
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