今日は文教・子育て支援委員会の視察3日目。といっても平成19年6月28日のブログ記事に書いた「実態(小坂の認識も併記)」の通り、常任委員会の視察3日目は「自由視察」となっているため、自分で問題意識を持って視察先を探して訪問をすることにしています。
今年6月9日にも改善の申し入れをしていますが・・・。議会の因習の壁は厚いです。
宿泊した松江市から近いところで、「先進事例」を考えて・・・。
近年、「ゲゲゲの鬼太郎」の街というテーマで爆発的に観光客が増えた境港市(鳥取県)の「水木しげるロード」の現場と市役所も訪問しようと思い、8:05に松江駅を出発。米子駅で、JR境線(さかいせん)に乗り換えるのですが、境線自体も「ゲゲゲの鬼太郎」を徹底的に取り入れています。
文中にリンクを貼っていますので、参照いただきながらお読みいただけると幸いです。
駅のあちこちに看板や銅像、ポスターが貼られ・・・。こちらのページに記載の通り、境線の16駅の全ての駅名にも妖怪の名が付けられていました。
それぞれの駅の様子はこちらをご覧下さい。
電車は中も外も鬼太郎のペイント。
電車のライトが目玉親父の目玉になっているのがポイント。
駅前で借りられる「妖怪レンタサイクル」は平日は一日借りて400円とお得。手荷物の預かりサービスもその金額に含まれています。土日祝日は500円。
早速、水木しげるロード(約800m)を訪問。妖怪や鬼太郎にまつわるお店が多数。
この店は「油店」なのですが、品ぞろえを見ると鬼太郎グッズがメインになっています。
驚くべき数字は、ブログ記事の題名にもなっていますが、平成5年の事業開始時に年間観光客数は21,000人だったのが・・・。
平成20年にはなんと、1,722,000人にまで激増。
そもそも最初は境港市役所が「市出身の妖怪漫画家、水木しげる氏に因んだ駅前の街造り」をすると決めたことがきっかけ。
その当初、駅前商店街は来場者も少なく、シャッターが閉まった店舗も多い中、「妖怪などテーマにしたら、不気味な街になってますます寂れる」との反対の声も多かったそうです。
しかし、水木しげる氏の全面的な協力に加え、民間の有志の尽力で運動が盛り上がり、地域のあらゆる主体を巻き込み、駅前商店街は活気づいています。
駅前には妖怪オブジェが120体。うち31体は企業・個人名をブロンズの近くに明示するスポンサーのような形で100万円の寄付をいただいて設置をしたものだとか。全国から予想を上回る応募だったとのことです。
水木しげる記念館も訪問。テーマの有る観光振興の先進事例として全国から視察が相次いでいるようで、どこかの地方議員の集団の姿も。
年間入館者数は308,058人(平成20年)。運営費は6500万円、収入は1億5800万円。すごい黒字ですね・・。
館内には水木しげる氏の図書が読めるコーナーも。水木しげる氏の南方戦線の従軍経験を元に書いた「総員、玉砕せよ!」。読むのが辛い漫画ですが、お勧めです。
鬼太郎の仲間がパンになっている・・・。娘へのお土産に決定!
トイレの表示も鬼太郎・・・。
公衆電話も鬼太郎の家がモチーフ。とにかく徹底しています。郵便局にも交番にも歩道上のポールにも鬼太郎が・・・。
鬼太郎のヘアーサロン・・・。どんな髪型にされるのだろう・・・。
水木しげるロードから徒歩10分程度で境港市役所が有りますので、この観光振興策についての資料といくつかの質問をすべく訪問。
観光行政はこちらの分庁舎で。突然の訪問に担当係長さん(名刺にも鬼太郎が!)も快く対応して下さり、資料と説明への回答をしてくださいました。
係長さんの名刺にも鬼太郎が・・・。
その資料と質疑を元に今日の記事を書いています。
その後、昼食は地元の食材(境港はマグロの水揚げ量日本一!)を使った「鬼太郎まぐろラーメン」をいただき、
鬼太郎をテーマにした「カッパの泉」公園(宝くじの普及宣伝事業として整備されたもの)でパソコンを広げ、ブログの下書きをしながら、そこでくつろぐ観光客の会話を聞き「水木しげるロードへの多くの方の認識」を掴もうとしました。
倉庫の壁にも妖怪・・・。
明確なテーマの元に官民があらゆる主体を巻き込んで街づくりをすれば、全国から人が集まる街づくりが可能であることを見せていただきました。
境港市自身も、当初は「地元の人が集まる商店街」にすることを考えて努力されていたようですが、それが、全国から注目され、人が集う場になったのです。
境港市の試算では平成20年分の報道件数が2,123件。広告費換算額にするとなんと26億8千万円!
旅行業者とのタイアップで旅行商品を造成したこともヒットの一因のようです。
その後、妖怪列車に乗り、米子空港駅で下車、米子空港から羽田空港経由で荒川区に帰り、夕方の政務会合に参加して参りました。
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