中越大震災からの復興を経て、昨年、とてもユニークな形で「ながおか市民防災センター」が昨年5月に「子育て支援」と「防災」の拠点として整備されました。今日はその施設の見学と中越大震災の時の教訓、今後の防災対策について聞き取りを行いました。
「ながおか市民防災センター」についてはこちらをご覧ください。
以下、視察中のメモや資料から。明日の記事でも関連記事の続編を書きます。
★長岡市は現在、防災計画において、災害発生直後における個人からの「善意の救援物資は受け取らない」宣言をしています。
中越大震災においては3週間に10トントラック約450台分の救援物資、大半が個人からの「ゆうパック」での送付。それを開けて仕分けをしても避難所で有効に使えなかった。「体育館で「自由に持って行って」としてもほとんど持って行かれなかった。」震災後も長期間(現在も)倉庫を借りて費用をかけて保管している。
山のような物資の受け入れや管理・仕分けに多くの労力がとられ、本来すべき救援業務に支障が出た。
そこで、長岡市は平成19年1月に、全国に先駆け「災害時に個人からの救援物資は受け取らない」と宣言。企業やNPO、自治体と支援協定を締結し、食料や紙おむつなどの物資を「必要なときに、必要なものを、必要な量だけ」供給できる体制を整えている。
★台風23号による大雨で信濃川が増水し、中越大震災(平成16年10月23日)の二日前に警戒水位を超え、危険水位(22.00m)まで、あと13cm(21.87m)となった。
もし、中越大震災があと1〜2日早くは性していたら、堤防が決壊して大水害になっていた危険性が有った。これは東京における震災においても留意しておかねばならない点。

★ながおか防災センターは日頃は「子育て支援」「防災学習」「防災教室」「防災活動拠点」などに使っているが、震災時には「災害情報提供」「災害ボランティアセンター設置」「物資の一時集積」「打ち合わせスペ―ス」。建設に約5億円+1000万円(展示物)。建物建設の半分は国庫補助。

センター内に有る子育ての駅(保育士のいる公園)では、ミニキッチンを活用した食育事業やおえかきひろばでの創作活動事業を展開。

屋根付き広場に2階の高さからすべり降りる全長約24mのローラースライダー(滑り台)も。
センターの隣には昨年10月に完成した長岡市民防災公園が。防火樹林帯、災害トイレ、ヘリポート、ワンちゃんトイレも有り。

交流広場では普段はイベントなどに使う通路も、震災時には仕切り板を付ければ臨時の倉庫や救護スペースに使えるようになっている。

★館内の自販機には、いざという時に緊急地震速警報が流される自販機も。

★消防団員は空き巣対策のパトロール、亀裂の確認、亀裂への対応などに多く対応した。

★防災ラジオも有効な情報伝達手段。



