2011年01月31日

林業再生へのモデル事例を視察(埼玉県のこだま森林組合)

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 昨日行われました「日本を創新する会」主催のこだま森林組合の先進的林業の現場を視察しました。尾久駅から大宮駅まで東北線で、大宮駅から本庄早稲田駅は新幹線。駅から二十数名、バスで40分程で現地に到着。

 川下の都市部を支えている山間部の林業を知り、都市部の方々にその実態を伝え考えていただき、交流を進めていく責務が地方議員に有ると考えての参加です。

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 埼玉県神川町のこだま森林組合は作業路網と高性能林業機械による素材(丸太)生産システムでコストダウンを図り、森林所有者に売上還元をしています。

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 また、資源の循環利用の観点から皆伐・再造林が可能な造林システムを推進しています。手前に写っているトラックは丸太を効率的に運ぶ為に特注。3方向に荷台を傾けることができ、迅速に積み下ろしができる訳です。
 多くの林業の現場では、時速4キロで丸太を運ぶキャタピラで走る車を使っていますが、林道をしっかり整備した上でこうした特注車を活用すれば、はるかに効率的に出荷ができます。

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 スイングヤーダと呼ばれる機械にも、森林組合独自で効率化の加工をして使っているそうです。

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 相当、標高の高い場所で、兎に角寒かったです・・・。写真のようにトラックの入れる林道をしっかりと整備することで、1立米あたりのコストを大幅に下げています。森林組合でなんと3000mも林道を切り拓いて作ったそうです。

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 杉を皆伐して、新たな苗を植えています。敢えて切り株はしっかりと残し、土に還るようにすることで栄養分とします。

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 杉の花(?)が赤く色づいています・・・。これが東京に飛んできて排気ガスとの複合効果で花粉症を起こす訳ですね・・・。

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 かなり太く育って立派な丸太。でもこれは太すぎて値が安くなってしまうとか。丸太を瞬時に柱に加工をする機械で加工をできる「特定のサイズ」のものが一番高く売れ、それ以上(機械に入らない)になると、特別な場所に運ばないと加工ができないので、値が下がってしまうそうです。

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 写真では小さく写っている、下に積まれた細めの丸太。これ位の太さが一番高く売れるそうです。
 太さだけでなく、材質でA材、B材、C材と分別されるそうですが、ここでは値が高く売れるA材しか生産をしないように品質管理を徹底的に行っています。

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 しっかりした投資を行い、伐採・運搬の合理化を行えば、相当競争力が出ることが理解できました。課題はこうした改革をしっかりと行う人材の育成と、林業の在り方を国がしっかりと示し、それを信頼して「将来を見越した設備投資」を森林組合や自治体がしっかりできる環境にすることだと確信しました。

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 その後、浦和に向かい、埼玉県知事公舎にて上田清県知事、山田宏日本創新党党首、中田宏代表幹事と地方議員で鍋(全て埼玉県産の具材)をつつきながら、様々な議論を。知事や党首から、「知事公舎での写真を撮ってブログなどに載せて良い」と了承をいただき、写真をアップ。

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スカウター : 荒川区議会議員小坂英二の考察・雑感
posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする