もともとの秩父市議会の議場が有った建物は、昨年の大震災で使用不可能になったとのことです。
秩父市議会議長と副議長と、荒川区議会議員の間で防災や自治体間交流の意見交換。小坂からは秩父市と荒川区における農村滞在・体験型交流について関係を深めることを中心に発言致しました。
その後、秩父市の「みやのかわ商店街」の取り組みについて、説明を受け質疑応答。
みやのかわ商店街は秩父鉄道秩父駅前に有る秩父市の中心商店街。「ナイトバザール」など多彩なイベントや「ボランティアバンクおたすけ隊」などの取り組みを積極的に実施し、地域経済や観光に寄与しています。
中小企業庁の「がんばる商店街77選」に選定(こちらが紹介記事)され、テレビ東京「ガイヤの夜明け」(24年2月7日放送=紹介記事)などでも紹介されています。(リンク先参照下さい)
慶雲5年、西暦708年、武蔵国秩父郡(現在の埼玉県秩父市黒谷)から自然銅が発見され、これを喜んだ朝廷は年号を「和銅」と改元し、日本最初の流通貨幣【和同開珎】を発行。それに因んで秩父市の商店街共通のお買物券はこの写真のように通貨の形をしています。
こうした形での「地域通貨」発行は国がなかなか認めなかったそうですが、粘り強い交渉で認められるにいたったようです。
ドコモの高速通信、クロッシーに対応したタブレット(22日に購入!)を使用して、お聞きした話をツイッターに投稿した記事を中心に以下、ご報告致します。
(★商店会長からの聞き取りから)
秩父市が楓の樹液を活用し始めて、モンドセレクションを得るような菓子を相次いで開発。アイデアに気づくことが大切とのこと。秩父市のみやのかわ商店街で三十年程度前に(ナイトバザール)を始めたところから商店街での議論が活発となり道筋が出来てきた。
商店街のナイトバザールは何としても六回必ずやると決めて、参加者の割り勘で開催をする事とした。様々な抵抗や批判は有ったがタダで抽選会を行ったり、散らしに五百円の金券を付けたりと、当時ととしては斬新なアイデアで開催。夜は人通りのなかった商店街が大いに賑わった。
毎月、イベントを商店街で開催するのは大変な事だが、二回目からは広告を出す商店も広告に気合いが入り、夜に馬車を出すなど趣向を凝らして大賑わいになった。イベントの成功と強い働きかけで、日本で初めて商店街主催のイベントで国道を歩行者天国とする事ができた。
イベントが一度軌道に乗ると様々な事がスムーズに進んだ。人口七万人の自治体の商店街で一晩に三万人の来場者を迎えるに至った。イベントは今までに二百六十回を迎えた。その全てのナイトバザールは全て違うイベントをやった。お金をかけないイベント。前年踏襲ではダメ。
ナイトバザール。金をかけないイベントを徹底的にやった。新聞紙を丸めて遠くに飛ばすイベントも。単純だが見ていると無性に参加したくなる。二百六十回のナイトバザールで八百回も異なる小イベントした。市議選の前に当選者予想イベントなどもやって選管から怒られたことも。
そうした様々なイベントの中で接点が出来た障害者から聞いたニーズから、商店街からの宅配事業を開始した。しかし、障害者や施設入所した高齢者が望んでいるのは、希望する品の宅配ではなく数ある商品から好きなものを選ぶこと。そこで出張商店街を開催した。本当に喜ばれた。
出張商店街は現在、三日に一度開催している。限界集落にも出店をしている。心の底から買い物の喜びを感じてもらえる機会で自分達も本当に嬉しい。そうしたところからさらに気軽に頼める有償ボランティアを開始した。無償だと頼みにくい。実際に商店街が窓口になってやってる。
郊外でよくあるような野菜の無人販売所を街中の商店街にも設置をした。商店街で高齢者のところに顔を出すのは安否確認にもなる。新たなイベントを進めるのに全員がすぐに動かないが、二割が真剣にやっていれば六割の方がついてきてくれる。残りの二割はなかなか動かない。
「ボランティアバンクおたすけ隊」への依頼は草むしり、掃除、片付け、同伴が多い。登録ボランティアは百六十人位。
秩父市はアニメ「あの花(略称)」の聖地となった。
アニメファンを惹きつけて人間関係を作ると、リピーターになり、更にアニメに関係なく、秩父市自体を好きになってくれた。
アニメがきっかけで秩父に通い始め、秩父札所巡りを始めた若者も来る。アニメファンが明日の復興イベントの手伝いにも来る。ネットでの拡散の力は凄い。
みやのかわ商店街の取り組みについて大いに参考にすべき、という方はこちらの2つのボタンを押してください。