2008年06月22日

移民社会は断固拒否!!

 産経新聞6月12日の記事に有るように、政権与党である自民党が国家戦略本部に「日本型移民国家への道プロジェクトチーム」を設置し、「人口減少問題を解消するために50年間で人口の約10%程度=1千万人の移民受け入れ」という提言をたたき台に議論を開始しました。

 50年後には日本の人口が9000万人を下回るという推計に基づいての提言とのことですが、狂っているとしか言いようの無い危険なことを議論し始めていることに警鐘を鳴らしたいと思います。極めて大きな問題にも関わらず、テレビで掘り下げて報道しているのを見たことがありません。

 まず、東アジア黙示録のこの記事を是非お読みいただきたいのですが、検証をしてみましょう。
 
 先日読んだ「中国がうまくいくはずがない30の理由」に紹介されている、ジョージ・ボージャス ハーバード大学教授(自身もキューバ移民)の研究によると以下の事実が有ります。

 米国は1960年代から単純労働者を含む移民を多数(毎年100万人にも上ります)受け入れてきたのですが、そのことについて、元から米国に住む米国人が受ける利益は年間でGDPの0.1%にも満たない100億ドル程度(移民本人の利益を除く)との統計が出ています。

 移民がゼロになっても元から米国に住む米国人(以下、在住米国人と略)のGDP総額にはほとんど影響は無いのです。しかし、在住米国人の集団の中で、富の「逆再分配」が起きていることに目を向けなければなりません。

 移民により単純労働者の数が増加したことで賃金が3%下落したとすると在住米国人の労働者は1500億ドルの損失を蒙り、移民労働を受利用する在住米国人は1600億ドルの利益を受けます。

 つまり全体では毎年、1兆円程度の利益が在住米国人全体にあるものの、20兆円規模の所得の「逆再分配」が行われるのです。

 「在住米国人労働者」=1500億ドルの不利益=貧しくなる。
 「在住米国人利用者=経営者」=1600億ドルの利益=豊かになる。

 格差拡大そのものです。そんな社会を日本に作るべきなのでしょうか?答えは「いいえ!」です。

 また、移民受け入れにより不可避な犯罪増加、民族間対立にかけるべきコストは甚大です(オランダの失敗例)。移民を多数受けれることで、日本が長年守ってきた伝統や文化が「日本における中心的な存在」から「日本におけるいくつかの伝統・文化の一つにすぎない存在」にもなってしまうでしょう。

 「日本に住み恵まれた環境を享受する」ことを望む外国人は確かに多いでしょう。だからといって、どんどん受け入れるべきだとは思いませんし、移民本人にとってもそれが真の幸福だとは思いません。
 
 日本人にとっての国益は、日本らしさを守りながら経済水準を落としたり格差を広げないことです。

 また、何故、日本に住みたがるかと言えば、日本は政治的・経済的自由が認められ、人権も保障され生活水準も高いからです。逆に言えば、移民を希望する外国人の祖国では政治的・経済的自由が認められていないとか人権も生活水準も低いという「劣悪な環境」の裏返しとも言えます。

 残念ながら世界の60億人を上回る人口の中でそうした「劣悪な環境」の祖国を持つ人間のほうが多いのが現実です。日本が本来なすべきは、そうした大多数の「劣悪な環境の祖国」からごく一部(日本にとって1000万人は大きな数ですが、世界の数十億人の劣悪な環境の祖国の人口に比べれば極一部)の移民を受け入れることに多大のコストをかけるのではなく、それぞれの祖国で「人間らしい暮らし」ができる環境を整えるために、努力をしていくことの方が重要ではないでしょうか?それはそれぞれの祖国の政府を支援するのではなく、それぞれの国の「日本と友好関係を保て、かつ、責任能力の有る主体」を育てるという観点が重要だということも併せて申し上げたいと思います。

 人口減少!と大騒ぎする前に、高齢者に就労機会をきちんと設けることや、就労形態の多様化、機械化による省力化などできることは山ほどあります。
 
 また、人口減少もある程度進めばストップがかかるという理論も読んだことが有ります。例えば、人口1億2000万人の時の一人当たりの住宅面積を「1」とすると、6000万人に減少した時には、とても単純な計算では「2」(つまり倍)の広さの家に住むことができます。道路も通行量が減り安心して走ったり歩いたりできるようになるといった「生活環境の向上」が確実に生じ、子供を産み育てやすい環境であるとも言えます。こうしたことからも、「今の勢いで単純に人口が減っていく」などという理論は何らかの目的を持った嘘とも言えます。

 「1000万人移民」は人口減少への対策として極めて不適当で危険性の高いものであるということを、まず、問題提起させていただき、今後もこの問題について書きたいと思います。

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posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(9) | TrackBack(1) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
池袋チャイナ・タウン構想をご存じですか?
石原都知事が10年ほど前は不法滞在の外国人を許すな!と歌舞伎町の浄化作戦をしましたが、今では池袋が根城になっていると聞きました。瀬戸氏や侍蟻氏のブログで扱っています。22日の駅前街宣には雨の中200人が参加したとか。
石原氏は最近‥と言っても以前から「移民受け入れ」推進派だったらしいですが、必要だと言っていますよね。タカ派の石原氏だからこそ、この情けない指導者の元、首都東京を任せるのは他にいないと思って応援していましたが、本当にガッカリです。五輪招致のためか、北京五輪に出席するような都知事ではもう希望を持てません。
このエントリーの続きを期待しています。
Posted by bikuni at 2008年06月25日 14:24
人口が少なくなる事による、国力の低下はしょうがない事だと思います。
日本は北欧のように、少ない人口で「まったり」、というような国になるべきと思います。
しかし、なんだか経団連だか政治家だか
金の亡者か売国かなんか知りませんが
移民受け入れ促進とか
やめてくれよって思います。
吐き気がしますね。
Posted by norisaurus at 2008年06月25日 19:47
>>bikuni 様
 これ(http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200805280208.html)ですね・・・。仙台市長の英断(http://mizuho14.blog3.fc2.com/blog-entry-820.html)を見習って、地元の行政も断固たる拒否の姿勢をとるべきと思います。

>>norisaurus 様
 コメント、全く同感です。もともと、日本の人口は過密なのですから。
Posted by 小坂 英二 at 2008年06月26日 09:50
実家が仙台で上記のリンク先の件ははじめて知りゾッとしました(しかも実家は駅を挟んだ予定地近く)。地方は財政が苦しいのは分かりますが、まともな検討もせずに目先の利益だけを追うなんて外患誘致と言われても仕方ない。市長が変わってよかったと心底思います。
Posted by tnt at 2008年06月26日 12:33
>>tnt 様
 現在の仙台市長は信念のしっかりした方のようです。「多民族共生」を名目に行われる、日本文化や地域共同体を相対化・破壊することには断固として対抗していかなければなりませんね!
Posted by 小坂 英二 at 2008年06月29日 09:16
特定亜細亜人は、とにかく入国そのものを極めて厳しく制限するべきです。
移民推進派は、警察白書をよく読むべきです。
石原知事は、何を考えているのでしょうか?
都内がそうなったら、他の大都市も似たような状況になることは予想がつきます。
Posted by at 2010年02月14日 11:05
>>2月14日にコメント下さった方
 同感です!現在、審査はザルで不法滞在し放題ですからね・・・。
 移民推進派は是非、私のブログのリンク欄に有る「坂東忠信氏のブログ」を熟読せねばならないと思います。それでも、賛成できるのでしょうかね〜。
Posted by 小坂 英二 at 2010年02月18日 08:30
移民受け入れ反対です。 オランダを初め北欧はすべて失敗しており、住民との摩擦は激化しています。

それは宗教が深く関係しています、日本の創価学会どころではありません。
Posted by 斎藤錬太郎 at 2014年04月04日 08:29
A「移民?労働力を補うためだろ、別にいいじゃん」
この程度の危機感しかないまわりをどうにかしたいです。
Posted by at 2014年08月21日 13:31
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Tracked: 2008-06-25 21:13