2009年05月29日

怒号の嵐の中、小坂の発言打ち切られる!

 今日は臨時議会最終日。13時からの本会議の前に全員協議会が11:45から開催されました。昨日のブログ記事に書いた通り、各役職の辞職願の提出について聞かねばならないことがありましたが、本会議での質問は許されないとのことで、全員協議会で以下にご報告するようなやりとりをしました。

 全員協議会という場は本会議の前に議員全員と区の役職者が一同に会した場ですが、荒川区議会においては通常単なる「シャンシャン総会」のようなもので全く存在意義が無い代物です。
 議長から本会議ではこのような手順で日程をこなしていきますといった説明や、区側からこんな議案を本会議に上程しますという概略を読み上げるだけ。10分もかからずに終了。
 ここで議員が発言をするには、会議の前に「何について事前に発言するか」を事務局を通じて申し入れをしなければ発言すらできない・・・。

 荒川区議会における全員協議会の形骸化は23区の中でも著しいものです。後日特集記事でその「後進性」をじっくり説明させていただこうと思っています。23区の他の自治体の議会では、熱心に何時間も議論を全員協議会で行っている議会も有るのに・・・。

 そのような場でもせめて活用して質問を事前に申し入れて当日問いただしたのですが、主に自民党議員から凄まじい怒号が浴びせかけられました。さらに、以下の記事の「ここから下は発言打ち切りの為質問できず」より下の部分は、強制的に発言が打ち切られ質問すらできず・・・。

 悔しくて仕方ありませんでした・・・。本会議においては、議長・副議長の辞職にも「異議有り!」と意思表明をし、監査委員の辞職と選任も不同意の意思表明をさせていただきましたが、多勢に無勢で叶いませんでした。
 この三つの職の高額報酬等は新たに役職に就いた方に「引き継がれ」ました。

(全員協議会における小坂の質問とそれに対する答え)
小坂:「地方自治法103条の2項に、議長、副議長の任期は議員の任期によると定めています。議員選出監査委員についても197条で同様です。

 議員としての任期はあと約2年間残っているにも関わらず、お辞めになる3人の方にそれぞれ理由を明確に示していただきたい。

議長:一身上の都合で辞職する。

副議長:同じく、一身上の都合で辞職する。

議長:監査委員の辞職については、事前に議題とされていないので答えない。

小坂:法定の任期を途中で投げ出す理由として一身上の都合ではわかりません。

 区民にも説明がつかないのは明らかです。不祥事を起こしたとか、健康上問題が有るなど、具体的な理由が有ればそれを示すべきですし、それを示すことができずに辞めるのは、地方自治法をないがしろにして職をたらいまわししていると言えます。

 本来4年間勤めるべき職を、短期間で辞職を繰り返し大会派でタライ回しをしていることにより、議長等が持つ本来の役割を軽いものにしており、議会への不信にすら繋がると認識します。

 915,000円の議長報酬など(詳しくは平成19年5月25日のブログ記事をお読み下さい)をタライ回しする為の辞任という批判をされてもしかるべき状況です。

 議長・副議長・議員選出監査委員から直接、明確な理由が示されませんので、私はそれぞれの辞職には同意できません。

 次に誰がそれぞれの役にお就きになっても、残された任期2年間は当然勤めていただく姿勢と不測の事態が生じて辞職される場合はその理由を明確に具体的に述べていただくことを、新たに選ばれた方が自ら本日の本会議場または後日のしかるべき場でで明確に述べていただくことを最低限お願いしたいと思います。

 それぞれの役に就いた方の個人的な話や大会派の中の議会役職の割り振りの話では無く、議会全体の姿勢に関わる問題であることを努々忘れないでいただきたいと申し上げます。

 また、昨日の10時に開かれた幹事長会において初めて示された監査委員の辞任と選任について、午後、私から本会議において質疑と討論を行う旨を議会事務局にお伝えすると、それはできないと言われました。

 大会派が決めた幹事長会の申し合わせとやらで質疑は「その事案の取り扱いを協議する幹事長会まで」討論は「その幹事長会の前日の15時まで」に議長に文書で通告する、とされているのが理由だそうです。

 監査委員の辞任と選任についての事案が示された幹事長会は同時にその事案を取り扱う幹事長会でもあり、こうした事案が出されたことをその幹事長会の後に初めて知って質問・討論をしようと考えてもそれができないのは論外です。

 議会の会議規則で「議員は本会議で質疑ができる」と当然のごとく定められているのに、このような欠陥そのものの申し合わせが有る為にそれができないのは異常です。

 こうした申し合わせの欠陥について会議規則を踏まえて、手順を踏めば質疑・討論ができるという当り前の見直しをこれからしていただくことを議長にお願いしたいと思いますが、認識をお聞きします。

議長:辞職の理由は前述の通り。本会議の質問等の件については次の議長に引き継ぐ。小坂委員のご意見は伺った。以上で全員協議会は終了する。


小坂:議長!まだ、質問は終わっていない!

(ここから下は発言打ち切りの為質問できず)

小坂:そもそも、議長、副議長の辞職についての質疑等がもとからできないのもおかしな話です。本会議をもっと議論ができる場にしていただきたいと思い、発言の制限を最低限にする方向で見直しをするよう議会全体で議論をすべきと考えますが議長の認識を伺います。

小坂:区長に伺います。今回の監査委員の就任同意を求めるにあたって、不測の事態が生じない限り、しっかり残りの任期約2年間は全うしていただくように区長から菅谷議員にこの場においてでも念を押していただいた上でお願いをする必要が有ると思いますが、見解を伺うものです。

小坂:同意人事に名前が挙がっている菅谷委員にお聞きします。
 残り2年間の任期を、不測の事態が生じない限りしっかりと努めていただく意思の表明と、もし辞任をされる事態になっても理由を具体的に明確にしていただくことをこの場で表明していただきたいと思いますが、如何ですか?


小坂:事務局長にも申し上げます。

 地方自治法に従って定められた議会会議規則で保障された「議員が質疑をできる」という規定が、今回の件では100%不可能となっています。このような幹事長会の申し合わせとやらを議員が決めた際に、こうした欠陥が有るのは容易に想像できることであり、その点を踏まえた再検討を幹事長会参加議員に求めるべきであったのです。

 幹事長会で議会全体の運営方法を決めること自体、私は異議が有り、そうしたことは全会派が参加できる場で決めるべきと思いますが、仮に幹事長会を会派間の議員の自治の場だと事務局が捉えておられるのでも、決めることが容認される範囲とそうでない範囲が有ると思います。
 
 今回の欠陥申し合わせは、容認される範囲外です。会議規則で認められた本会議での質疑が物理的にできないのですから。そうした欠陥申し合わせに対してきちんと、事務局の良心、荒川区の職員の良心としてきちんと発言をしていただきたいと思うが認識を伺います。

小坂:事務局においてはこの申し合わせのみならず、全ての分野において私が申し上げた姿勢で望んで欲しい。今質疑した点については、引き続き問題提起をしていくことを申し上げておきます。

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スカウター : 荒川区議会議員小坂英二の考察・雑感
posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も読んでいて腹立たしく悔しい気持ちになりました…。
怒号をあげ妨害する議員の顔をYoutubeなどでネット配信してやりたいですね。
また、任期途中で辞める場合は区内に配布される区議会報(あらかわ区議会だより)に「任期途中で一身上の都合で辞任」と一項目作って明記するとか開会回数と出席回数の対比表を出すとか…ちょっと無理かも知れませんが外枠を埋める感じで。私が今住んでいる区議会は、議会の無断欠席は区内配布(新聞折込み等)の区議会報に明記されるます。出欠等は明記があったか、記憶が定かじゃないのですが、届け出有りでも何回以上続くと明記されたかと思いました。こちらは、かなり不確かな記憶なので約束は出来ません(笑)。
Posted by kita at 2009年06月01日 00:26
あまりのひどさに絶句です…

区民はこうした現状に敏感だと思います。次回の選挙では、批判が反映されることでしょう。
Posted by kumin at 2009年06月01日 09:22
なんというか、末期的なひどさですね。
全く質疑に応じようとしていない・・・。
Posted by クマー at 2009年06月01日 11:09
この間の党首討論?でもそうでしたが、人が意見してる時に野次を飛ばす、怒号を放つ人って何なんですかね。ほんとに腹が立ちます。支持者は何を思って投票してるんだか。何とか区民に知らしめてやらないといつまで経っても変わらないですよね。めげずに頑張ってください。理は我らにあります!
Posted by tnt at 2009年06月01日 22:45
>>kita 様
 本当に情けない限りです。区民に説明のつかない理由で議長・副議長を辞任、ということが長年続いてきたことを多くの方に知っていただき、もうこうしたことは止めるべきと申し上げて参ります。

>>kumin 様
 是非、多くの方にこうした現状を広めていただければ幸いです。

>>クマー 様
 末期的です。様々な自治体の議会も似たり寄ったりのところがあるかもしれませんが、23区の同僚議員と話をしていても、「荒川区議会はやっぱりひどい」と感じる面が多いですね・・・。

>>tnt 様
 激励ありがとうございます。議会でこうした主張に共感してくれるのはほんの数名ですが、地域の多くの方から激励をいただく度に力をいただいております。これからも初心を忘れずに愚直に持論を貫いて参ります。
Posted by 小坂 英二 at 2009年06月03日 16:38
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