今年の10月17日に開館したばかりの新たな中央図書館、どのような運営をしているのか現地に行ってみようと思っていたところでした。常磐線金町駅下車すぐの「金町6丁目再開発ビル」の3階に有ります。
館内は写真撮影禁止ということなので、葛飾区立中央図書館の概要はこちらをご覧いただければと思います。気付いた点についていくつか。
・まず、開館時間が月曜日〜土曜日は9:00〜22:00と長く、会社帰りでも寄れるのが便利。一か月に休館日はわずか1日!
「指定管理者制度」という民間企業に運営を代行させてサービスを向上している。
荒川区立図書館は平日の開館時間は9:30〜19:30で区の直営(常勤・非常勤職員=公務員での運営)。この体制で夜間もっと遅くまで開館する意思や可能性があるのならそうすべきであるし、それが無理なら指定管理者制度を導入し、開館時間を拡大し閉館日も縮小するなど新たな枠組みで運営をすべき。以前からのこうした持論を改めて再認識しました。
・それぞれの本棚に葛飾区在住の人間国宝の小宮康孝氏の江戸小紋のプリントが張られている。伝統工芸に日常的に触れる良い取り組み。
・ワンフロア(5,077平米)に全ての機能が集約されており、とても使いやすい。また、通路も広く確保されていると同時に座席(450席)も十分に確保されている。
・警備員が内部を頻繁に巡回している。少し落ち着かない面もあるが、ホームレスの日常的居場所となり居直られるような状況を防げるのではないか。
・本の貸し出しは自働貸し出し機で行う。返却は返却コーナーに投げ入れるような形で直接人を介さない形。「自働返却仕分機」内において返却された本はベルトコンベアーで運ばれICタグで判別して種類別に箱に投入される。ベルトコンベアーから本が箱に落とされるのを見ると、これは本がかなり傷みそう・・・。
・予約資料も自分で端末操作の後、予約資料コーナーから自分で持ちだして自働貸し出し機で貸し出し手続きをする。
・貸し出し、返却、予約資料受け取りが全て「自分で行う」システムであり、一見不便そうに思うかもしれませんが、逆にいえば「相談や質問を受け付けるカウンターがあちこちに有り、図書館員も近くにいるので図書の相談をしやすい」状況でも有ります。小坂はこうしたシステムの方が良いと思います。
・写真は館外に置かれていた本の除菌機。紫外線で除菌するそうです。
館内を見学した後、娘に3冊ほど絵本を読みました。子供向けのスペースも極めて広く、またトイレはこうした「子供専用のトイレ」が図書館事務室のすぐ横に有ります。子育て世代に便利!
再開発ビルの地下駐輪場。2段式ですが、上段が普段は引っ込んでいる構造で使うときだけ引き出す形なので、下段の自転車の出し入れに邪魔にならないのが良いですね。商業ビルと共用で641台分確保。3時間まで無料。
バイク駐輪場も完備。ただ、あまり使われていませんでした。
こちらは金町駅前駐輪場。全ての自転車が斜めに設置されたラックに駐車するシステム。限られた土地を有効に利用する一つの方法ですね。
図書館が入っている再開発ビル「ヴィナシス金町」の全景を金町駅ホームから。
荒川区立図書館の開館時間はもっと拡大すべき、という方はこちらの2つのボタンを押してください。
葛飾区、すばらしいなぁ。
荒川区も、南千住や日暮里の再開発ビルなどで長時間開館して欲しいものです。
それ以前に、女性専用席という恥ずべき性別アパルトヘイトの撤廃を実現すべきですが。
開館時間をもっと拡大し、多様な生活形態に対応できるようにする図書館、増えています。近くでは北区立、豊島区立の中央図書館でも遅い時間まで開館しています。
女性専用席のような区職員の責任逃れのアリバイによる男性差別策は早く廃止させねば、改めて認識しております。