2010年09月06日

世田谷区「日本語」授業視察=素晴らしい!

 今朝は世田谷区の区立小中学校で行われている「日本語」の授業(中学校、小学校の低学年と高学年)を視察し状況の説明を受け質疑応答もしてきました。
 浅川喜文荒川区議に誘われ二人で視察してきました。

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 9時45分から区立用賀中学校での授業を視察。9年間の義務教育において、学習指導要領で定められた「国語」とは別立てで「日本語」を総合学習の時間に学ぶのです。

 小学校では古文、名文について学びます。教科書は世田谷区独自で作成。低学年用、中学年用、高学年用に分かれています。全国的にも注目をされており、直近の1年間でも「日本語授業」について50件程の視察があったとか。これでも、導入当初に比べると相当減ったそうです。

、中学校では「哲学」「表現」「日本文化」の3つの教科書を使用。今日視察した中学2年生の「哲学」の授業の教科書は自然観、社会観、人生観について考える教材です。

 今日のテーマは夢について。自分の夢について考えるのはもちろんですが、「ALS(筋萎縮性側索硬化症)となり全身の自由が利かない状態で懸命に生きている方」のDVDを見て、「この方の夢とは」ということや、自分のおかれた立場とも比べながら、議論をし、言葉を書き留めていきます。写真は6つの班に分かれての討議の様子です。

 日本語で考え、表現し、議論し、また考えるという一連の流れを学んでいきます。

 こうした授業を行う教師は世田谷区の単独の費用で雇用しています。通常、教師は東京都に雇用され人件費も都からの支給ですが、区単独の費用で雇うというのは「日本語教育を推進していく」という区の強い決意の表れです。

 「日本語」の授業は学業成績には数字で評価して数字化する事も試験も無いそうです。

 今日は見学できませんでしたが中学校の教科「日本語」で「表現」と共に「日本文化」についても学びます。子供たちの身近なもの(食文化などから)も通して学んでいくとか。
 中学3年生は全て歌舞伎を鑑賞する場を設けるそうです。

 「9年間の義務教育のなかでどれだけ語彙をつけられるかが表現力に直結するが、こうした授業を通して確実に身につけていける。」と力説されておられました。

 小学校では週に1時間、中学校では週に2時間を充てています。

 続いて創立135周年という歴史を持つ世田谷区立京西小学校へ歩いて移動。校名は伊藤博文初代総理大臣名付け親だそうです。

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 「日本語」低学年の教科書を使っている2年生の授業。冒頭に多くの名文を児童全員で諳んじる様子は実に素晴らしかったです。
 今日の授業は石川啄木の「やはらかに 柳あをめる 北上の 岸辺目に見ゆ 泣けどごとくに」という句を取り上げ、じっくりと時間をかけて児童と対話をしながら、その情景を思い浮かべてもらいながら授業を進めます。
 写真は「この句の説明を少しだけ聞いて、頭に何が思い浮かぶか1分間目をつぶって考えている」様子です。その後、様々な情景の説明が児童達から寄せられました。

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 次に5年生の授業を見学。45分間の授業を全て松尾芭蕉の一つの句「あかあかと日はつれなくも秋の風」をめぐる話で行うという方法にも驚くと同時に素晴らしい!と感じました。

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 小学校用の教科書3種類。「日本の神話」について扱っているページが有るかどうか聞きましたが、それは無いそうです。

 世田谷区の教育長の書いた文章によると、小学校ではこのように1年生から古典を学びます。授業開始以前には「難しいのでは?」という声もあったそうですが、子供達は教員の予想をはるかに超えて音読を楽しんでいて、保護者も喜んでいるとか。

 子供は柔軟で、授業後廊下を大きな声で古典を暗唱しながら歩く児童がいるかと思えば、喧嘩をしている友達を「己の欲せざるを所を人に施すこと勿かれ」と言って制止する児童もいる、とのことです。

 小学校では6年生には全員、狂言を見せているとか。

 こうした「日本語」の授業を総合学習の時間に行っているのは、あとは新潟県の新発田市。新発田市の「日本語」の教科書は世田谷区のノウハウをしっかりと受け継いだものだそうです。

 世田谷区の「日本語」の授業のような形で荒川区においても「日本語教育の徹底推進」を行うべきと主張したり、幼稚園・保育園段階からの日本語教育の徹底(平成20年9月8日のブログ記事平成20年9月22日のブログ記事を参照下さい。)で行ったのですが、良い答弁は残念ながら帰って来ませんでした。再度、こうした日本人の背骨となる日本語をしっかりと教育する必要性を訴えて参ります。

 早速、今日の夜の政務会合でも、今日、視察してきたことの話をして、理解と共感を深めてもらい、後押しをしていただけるようにしたいと思っています。

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スカウター : 荒川区議会議員小坂英二の考察・雑感


posted by 小坂英二 at 15:47| Comment(4) | TrackBack(0) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
誤字では?

>ではこのように1年生から個展を学びます。

×個展
○古典
Posted by at 2010年09月07日 13:12
誤字の指摘、ありがとうございます。訂正致しました。
Posted by 小坂 英二 at 2010年09月07日 23:17
京西小、用賀中の出身校で嬉しくなって書き込みしてしまいました。15年も前で、今は荒川区民で2歳児の子育て中です。

国語力を身につけるがすべての学問の基礎になるのですものね。
親は何が子供にとって一番良い教育になるものか、考えるものですが、ついつい周りの情報に左右されてしまいがちです。

自分の意見を発表するディスカッション形式の授業があるのは良いなと思いました。

Posted by ダイバ〜 at 2010年10月26日 00:48
>>ダイバ〜 様
 コメント、頷きながら読ませていただきました。京西小学校、用賀中学校卒業でおられるのですね!!すごい偶然ですね。
 
 日本語の表面だけではなく芯の部分となる「やまとことば」についても学べる場を荒川区でも是非、作りたいです。

 日本人の意識の基盤となる日本語を次世代にも美しい形で引き継ぎたいですね!
Posted by 小坂英二 at 2010年10月28日 22:34
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