2006年06月03日

図書館に置かれたトンデモ本、追放へ!

 今日、明日は素盞雄神社のお祭り。小坂も町屋でお神輿を担ぎます(^^)。

 さて、荒川区立図書館(5館有ります)は小坂もよく利用させていただいております。書籍も豊富で職員も熱心な方が多く、活動内容が文部科学省から表彰も受けるなど、高い評価も受けています。

 しかし、「これは、改めなきゃ!」という点について、10日前ほどに指摘したことをご報告します。それは、「健康食品の宣伝本」や「マルチ商法を薦めるような本」が、図書館に置かれているということでした。特に「マルチ商法を薦める書籍」が新刊本のお薦めのコーナーに置かれていたのにはビックリでした。

 5館のうちの1館である荒川区立図書館で気付いたこと。図書館では内容の分類毎に書籍が並んでいますが、医療関係の本の棚に、明らかに怪しげな「健康食品の宣伝本」がざっと数えただけで30冊程度並んでいました。宣伝本とは特定の健康食品を売り込むために書かれた本で「○○を食べてガンが消えた!」などといったタイトルで目をひきます。どのようなものか、こちらのページをご覧いただければ大方理解していただけると思います。構成は大抵、最初にその健康食品の説明や医者からの説明、次に「末期ガンが消えた!」などの体験談が数十名分列挙してあり、最後に「○○(健康食品)についての問い合わせ・注文はこちらへ」と書いてあります。トンデモ本です。こうした本はこちらに書かれているように、体験談や医者の説明も捏造であるケースが良く見られ全く信用できない代物です。1館だけで三十数冊見つかったのですから、5館でどれだけ置かれているか・・・。

 末期ガンの患者さんなどは、藁にもすがる思いで、こうした書籍を手にして書かれている内容を信じ込み、極めて高額な健康食品(効果はきちんと検証されているとは言えないものがほとんど)に、「命が助かれば価格など関係無い」とばかりに時には借金を重ねても購入を続ける。こうした事例を身近に見聞きしているだけに、公立の図書館にそうした「怪しい健康食品購入」につながるような書籍が置かれていることは論外!と思い、早速責任者に現状を指摘し、こうした書籍を排除することや図書の設置基準の見直しなど対処を求めました。

 図書館の書籍は書店から定期的に購入するものと、利用者からの要望を受けて購入するもの、また、心有る方からの書籍の寄贈などから成り立ちます。調べてみると「健康食品の宣伝本」は寄贈された書籍が比較的多かったようですが、図書館が購入したものが無いわけでは有りません。

 指摘を踏まえ、内部の検討を得て「指摘されたような宣伝本の類は調べた上で全て除籍する」「寄贈も含めた書籍の設置・選定の基準はあいまいなものしかなかったが、きちんと細かいところまで明文化し、不適切な書籍を置かれることがないようにする」「書籍の内容については、今までもチェックしていたが、今後、さらに細かくチェックする」といった返答をいただきました。

 なお、政治や歴史の本については、右寄りから左寄りまで様々な立場の本を置くことは止むを得ないとは思います。どの主張が正しいかは利用者が最終的に判断すれば良いのですから・・・。

 図書館を利用される皆様も、「こんな本が図書館に置いてあるがおかしいのでは?」と思われることがあったら、どんどん職員に指摘していただけると良いと思います。

 また、荒川区立図書館ではホームページの「@ライブラリ」の項目の中の「リクエスト」に書いてある通り、図書館に置いてほしい書籍をメールでリクエストすることができますので、併せてご紹介しておきます。

 様々な方から受ける区政相談(お気軽にどうぞ!)に迅速・誠実に対応しながら、それとは別の観点からも区政の様々な現場に足を運んで問題点を見つけ、改善をしていく議員でありたいと考えています。現場で見つけて対処を求めた問題の例として書かせていただきました。

small_ribon.gif図書館に置くべき書籍は厳選すべき、と考える方はこちらを押してください。
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posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(8) | TrackBack(2) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トンデモ本はそのトンデモぶりを調べたりする際、自分でお金を払って購入したくはないものです。トンデモ本はトンデモ本であるとはっきりとわかるようにラベルをつけて分類し、書庫が一杯になったときに優先的に廃棄するようにすれば十分ではないでしょうか?トンデモ本であっても私一個人としては焚書まがいの事は反対です。
Posted by k2 at 2006年06月03日 09:59
問題は、数学の本であればそこに書かれていることを実際に検証することが出来る。
紙に計算式を書いてといてみればわかることだから。

ところが食べ物や健康の件になってしまうと、自分の体で試さないといけなくなる。
図書館にその本が置いてあって、それを見て試してみたら病気になった、では洒落にならないことなので。
民間療法は科学的根拠に乏しいものが多いので、注意を払っておくことは間違いではないと思いますが。
Posted by 涼月 at 2006年06月03日 17:08
私もk2さんに同意します。
例え内容がどうあれ、焚書紛いのことはすべきではありません。
もちろん、図書館がわざわざ金を払って買うのは論外ですが、寄贈されたものはほんの分類を「科学的に検証されていない本」として、保管しておくべきだと思います。

P.S.
そういえば以前、最寄りの市立図書館では「ムー」が定期購入されてました。
しかも、堂々と「科学雑誌」のコーナーに陳列されて。
(いつの間にか無くなっていましたが)
Posted by you at 2006年06月03日 19:45
焚書などと言う"立派な"お話ではないのが現状だと思いますよ…
色々な土地に住みましたが「人間革命」が、妙に充実している図書館や、幸福の科学等…。寄贈といえば、かつては朝鮮画報も寄贈誌か購読か知りませんが、各地の図書館に置いてありました。月刊「ムー」も、かつて置いてありました。月刊正論は短期で解約されましたけど…。
ちなみにオウム信者の加入動機に、ムーや麻原彰晃(実際はライター等の代筆)が深く影響しています。
Posted by kita at 2006年06月03日 22:33
西船橋の焚書騒ぎのようにしたい人が
出てこないとも限らない案件ですし…厄介ですね。

健康食品については色々思う所はあるんですけどね、
自分も一応関わる分野だけに。

…すいません、今はノーコメントで。
Posted by ラスカル at 2006年06月04日 10:50
このところ、近くの自治体の図書館をうろつきまわっています。
そして、感じたことは、左翼系の蔵書は多いが、保守系の蔵書は非常に少ないと言うこと。
また、月刊誌などを見ても、WILLや正論などはおいてなく、左翼系の世界などはおいてある・・・・
これでは、市民が正しい本を選ぶことも出来ません。
Posted by hide at 2006年06月04日 14:42
hideさんの言うように保守系の蔵書は少ないです。それとレイアウトも問題ですね。人間の目は並んでいるものを見るときに「Z」のように左上→右上→左下→右下と見ます。よって右上が一番目立つのです。本棚で一番目立つ位置を占めていることが多いのが左翼系の本です。
雑誌や新聞の本棚では左上に世界や朝日新聞が置かれ諸君や産経は右下の一番目立たない箇所に置かれているのです。
Posted by 九龍伍長 at 2006年06月05日 15:18
 皆様、コメントありがとうございます。

 まず、公共の図書館において蔵書は購入であれ寄贈であれ、一定の水準を満たしたものでなければならないと思います。そうでなければ、単なる「無料貸し本屋」で、税金で運営する意味が有りません。健康食品の「宣伝本」を実際は、ご覧いただいたことがあれば分かると思いますが明らかに「書籍の形をとった販売促進グッズ」です(本文中のリンク先をじっくりお読み下さい)。雑誌「ムー」・・・。これも図書館に置く本ではないですよね・・・。興味の有る方は自分で読んでいただければ良いのですが。

 政治関係の蔵書については、思想の内容で廃棄するなどあってはならないことです。ただ、幅広く置くべきで、偏りが無いように、今後おかしな点に気付けば指摘していきたいと考えています。
Posted by 小坂英二 at 2006年06月05日 20:53
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