2006年07月05日

日朝平壌宣言は破棄すべき

 北朝鮮がミサイルを7発発射。明確な日朝平壌宣言に対する違反です。そもそもこの日朝平壌宣言とはどのようなものか、全文をご紹介しましょう。リンク先から日朝平壌宣言を転記しました。

日朝平壌宣言

 小泉純一郎日本国総理大臣と金正日朝鮮民主主義人民共和国国防委員長は、2002年9月17日、平壌で出会い会談を行った。
 両首脳は、日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立することが、双方の基本利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するものとなるとの共通の認識を確認した。

1.双方は、この宣言に示された精神及び基本原則に従い、国交正常化を早期に実現させるため、あらゆる努力を傾注することとし、そのために2002年10月中に日朝国交正常化交渉を再開することとした。
 双方は、相互の信頼関係に基づき、国交正常化の実現に至る過程においても、日朝間に存在する諸問題に誠意をもって取り組む強い決意を表明した。


2.日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した。
 双方は、日本側が朝鮮民主主義人民共和国側に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による融資、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。

 双方は、国交正常化を実現するにあたっては、1945年8月15日以前に生じた事由に基づく両国及びその国民のすべての財産及び請求権を相互に放棄するとの基本原則に従い、国交正常化交渉においてこれを具体的に協議することとした。
 双方は、在日朝鮮人の地位に関する問題及び文化財の問題については、国交正常化交渉において誠実に協議することとした。

3.双方は、国際法を遵守し、互いの安全を脅かす行動をとらないことを確認した。また、日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した。

4.双方は、北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するため、互いに協力していくことを確認した。
 双方は、この地域の関係各国の間に、相互の信頼に基づく協力関係が構築されることの重要性を確認するとともに、この地域の関係国間の関係が正常化されるにつれ、地域の信頼醸成を図るための枠組みを整備していくことが重要であるとの認識を一にした。
 双方は、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守することを確認した。また、双方は、核問題及びミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性を確認した。
 朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく意向を表明した。

 双方は、安全保障にかかわる問題について協議を行っていくこととした。

日本国
総理大臣
小泉 純一郎

朝鮮民主主義人民共和国
国防委員会 委員長
金 正日

2002年9月17日
平 壌 
(以上、抜粋終り)

 4年近く前に、北朝鮮を支配しているゴロツキ集団の頭目である金正日と共に、このような突っ込みどころが満載の宣言をしていたこと自体、怒りを感じますが、さらに破られても日本政府は小手先の部分的な経済制裁しかできそうにない模様です。マスコミで発表された政府の制裁案に加えて、最低限、以下の事項は実施すべきと思います。

・日朝平壌宣言の破棄:北朝鮮に平然と破られたにも関わらず、宣言の遵守を求め続ける日本政府は何を考えているのか?保つ価値がもともと存在しない宣言。北朝鮮と国交正常化を行う最低条件は金正日らゴロツキ集団による恐怖政治体制が崩壊した後にできる、政権と話をすべき。また、国交正常化の後の援助を行うことを約束することなど全く不要。拉致問題という言葉すら見つからず、あやふやにされた宣言は北朝鮮になめられきっていることの証し。などをはじめ、おかしな点だらけの宣言は破られたことを契機に破棄することが妥当。(※日本が朝鮮半島を併合した際のことについてはこちらのページをじっくりお読みになって下さい。それから、もう一度、日朝平壌宣言を読み返して見て下さい)



・朝鮮総連への破壊活動防止法適用:固定資産税課税の話になると「北朝鮮の在外公館に類する活動をしているから税の免除は当然」と言い、北朝鮮の拉致問題などの解決に動くべきだと言われると「我々は在日朝鮮人の助け合いの組織にすぎず、そのようなことができる立場に無い」と愚劣な二枚舌を使いつづけてきた朝鮮総連。実態は北朝鮮の意向を受けて働く活動組織であり、拉致問題やミサイル問題にも当然責任は有る。拉致問題については、朝鮮総連が関わってきたという多くの証言も有り、様々な反日活動に関与しているのは周知の事実。このような団体が大手を振るって活動できる日本は異常です。

・朝鮮総連及び関連団体・企業への資産凍結

・日本に在住する北朝鮮の国会議員が6名(朝鮮総連の幹部も兼ねる)いるが、国外へ追放すべき。

・米国を初めとする共同で活動できる国々と、北朝鮮の金正日一派による支配をどのように崩壊させられるかを軍事行動を含めてシミュレートすべき。日本も可能な限り協力するのは当然のことです。

 今回のミサイル発射は日本が今後もスパイ天国で特定アジア(支那、韓国、北朝鮮)にも好き放題主権を侵されつづける国家で有りつづけるか、凛として国民の安全、安心を守る国家へ歩みだすのか、大きな試金石となっていると考えています。

small_ribon.gif北朝鮮は現体制を崩壊させない限り何の解決もできない、と考える方はこちらを押してください。
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posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(15) | TrackBack(1) | 朝鮮半島・支那関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>特定アジア(支那、韓国、北朝鮮)にも好き放題主権を侵されつづける国家

たしかにミサイルに国民の目が注目している間に火事場泥棒的にふざけたマネをしていますね。
他のブログで取り上げていましたが、

【外交部:尖閣諸島「日本領」前提なら交渉に応じず】
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/china/news/20060705org00m030092000c.html

【韓国、EEZ内で海流調査開始 海洋警察は非常警戒態勢】
http://www.sankei.co.jp/news/060705/kok055.htm

挙句の果てには・・・

【北朝鮮ミサイル:韓総連「米国と日本は自業自得」】
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/northk/news/20060706org00m030041000c.html

まさに『特定アジア』、『反日枢軸国』、『極東三馬鹿国』の名にふさわしくやる事そっくり、下品で卑怯ですね。q(゚Д゚#)クタバレ!
Posted by イチ日本人 at 2006年07月06日 21:24
先生、
「シュミレート」じゃなくて「シミュレート」ですよ
Posted by unknown at 2006年07月06日 23:10
>> イチ日本人 様
 情報、ありがとうございます!!本当にやられっぱなしですね・・・。多くの方にこうしたことが以下に不当で日本を危険に陥れることなのかを理解していただけるように呼びかけると同時に、議員としてこうした動きに対抗していこうとする心有る人達と連携して活動して参ります。

>> unknown 様
 失礼しました。ご指摘の通りですね!訂正しておきます。
Posted by 小坂英二 at 2006年07月07日 13:13
 初めまして。
 一点質問させていただきます。

 小坂氏は日朝平壌宣言の破棄を主張されていますが、日本が同宣言を破棄した場合、日本はどのような法的根拠に基づいて北朝鮮のミサイル発射実験に対して抗議すべきとお考えですか?

 日本と北朝鮮の両国が批准している国際法で、ミサイルの発射実験そのものを禁止した法は存在しません。唯一、日朝平壌宣言が「互いの安全を脅かす行動をとらない」ことや「ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく」ことを定めていることにより、日本はこれを根拠に北朝鮮のミサイル発射実験を非難することが可能となっています。
 日本が同宣言を破棄した場合、次に北朝鮮がミサイル発射実験を行った際に、船舶への事前通告といった他の国際法に規定される義務を怠るなどしなければ、日本は国際法を根拠に北朝鮮を非難する術を失うことになると私は考えますが、いかがでしょうか?
Posted by NISSHA at 2006年07月07日 17:40
先生の仰ること、全くそのとおりだと思います。

なぜ、このような状況においてさえ、そうした正論が世論として盛り上がらないのか、非常に歯がゆく思います。

私事ながら、今回の北朝鮮のあまりの暴挙に、居ても立ってもいられず、平凡な一個人ながら、何か行動できないかと、仕事の合間を見て、役所、マスコミなどに電話などをしてみました。

私の地元は、朝鮮総連施設への税減免で高裁で負けたにもかかわらず、最高裁に上告した市です。

本日、「救う会」が上告取下げの申入れを行ったのですが、「係争中のことなのでノーコメント」と木で鼻をくくったような回答をしたとの報道をみて、早速、市の担当部署に電話をし、「市長の判断で上告したのだから、市長の判断で即刻取り下げられるはず。ミサイルを発射して日本国民を恫喝するような国の窓口組織をなぜ優遇するのか、市民のためになるならともかく、なぜそんなことのために多額の市民の税金(千万単位とも)を費やしてわざわざ裁判で争うのか。」と問うたところ、「規則でそうなっている」。「ならばその規則自体がおかしいし、上告するかは市長の判断ではないか」と問うたところ、「市長の政治判断だから仕方ない。」との答え。

その後、地元マスコミに電話をして、以上の経緯と市の対応に疑問を持つ旨を伝えたところ、「北朝鮮と総連は違う組織だし、ミサイルとこの件は関係ない。それに総連の人もれっきとした市民ではないか。」と言ってくる始末。

このような不毛なやり取りをした結果、公、マスコミに対する激しい幻滅と、いかに一個人が無力なのかを思い知り、失意のため、しばらく立ち上がる気力もありませんでした。

しかし、ここのHPを拝見して、先生の奮闘振りをみるに、それでも何かをしていかねばと気を取り直している次第です。

周りの無関心、無理解の中で、ひとり意見を述べ続けるのは大変なことだと思います。
しかし、それがきっといつかわかってもらえる日が来ると信じています。

ご奮闘を陰ながら応援させていただきます。

Posted by くまなん at 2006年07月07日 21:54
>>NISSHA 様
 コメント、ありがとうございます。もともと、日朝平壌宣言など、結ぶ根拠の無い宣言だと言う認識を持っています。その前提の話として、日本政府が結んだ日韓基本条約では第三条で韓国政府が韓半島で唯一の合法的な政府であるとの位置付け(参考記事:http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/nikkankihonnjyouyaku.htm)で、いわゆる北朝鮮なる組織は韓半島北部を不法に占拠し続けあらゆる不法行為(拉致、麻薬や偽札の製造・流通、国民の多数を餓死させ家畜以下の状態に置いている、一部の幹部連中が甘い汁をすすっているなど)を続けているゴロツキ集団に過ぎず、国家として扱う価値の無い無法者の集団です。そうした無法者の集団が、テロリスト集団と言っても過言ではないですが、ミサイルを打てば、軍事的なものも含むあらゆる制裁を行うことは当たり前のことです。日本政府が国家承認しない単なる不法集団を殲滅するためにあらゆる努力を惜しむべきでは有りません。それが私の考えです。

>>くまなん 様
 様々なご努力、心から敬意を表します。声をあげ続けることはとても大切だと思います。また、激励、ありがとうございます。表面的な報道に惑わされて、いわゆる「北朝鮮」が対話可能な集団であると誤解しているのか、事勿れ主義からか、理解に苦しむ行政・マスコミがまだまだ存在することは日本の情けないところです。そうした現状にめげずに、今後ともお互いの持ち場でできることを頑張りましょう!!
Posted by 小坂英二 at 2006年07月08日 00:40
北朝鮮に対する小坂議員のお考えは正しいと思います。

韓国も同様ですが、友邦として交流を深めるには危険な側面がありますね。スパイ活動・工作活動を防止するような法整備も早急に必要でしょう。
Posted by 葡萄 at 2006年07月08日 16:14
 小坂氏の回答を「日本は北朝鮮を国家として承認していないから、北朝鮮は、日朝平壌宣言のような国際法に批准する主体としての要件を満たしていない。ゆえに、日朝平壌宣言は無効である。」と解釈した上で、反論を行います。
 小坂氏が引用されているウェブサイトでも説明されているように、日本は、日韓基本条約第3条で、国連総会決議決議第195号(V)を援用した上で大韓民国政府を唯一の合法的な政府であるとしています。しかし、同決議は、南朝鮮の制憲会議の実施した選挙の結果を受け、北緯38度線以南の地域における大韓民国の国家樹立を承認したものであり、38度線以北の、ソ連の支配下にある地域に関して言及していません。また、後に韓国と北朝鮮が同時に国連に加盟していることから、少なくとも国連の認識としては、北朝鮮も朝鮮半島に国家として存在していることになります。従って、上記の決議を根拠として「北朝鮮は国家ではない」と主張することは困難であります。また国際法の主体は、国家に限られませんから、現に事実として存在している北朝鮮との取り決めを、「国際法の主体としての要件を満たさない」ことを理由に破棄することは、国際法上正当化することはほぼ不可能であります。
 また仮に北朝鮮という国家が存在せず、韓国が朝鮮半島における唯一の合法的な政府であるならば、金正日を始めとする現在北朝鮮に居住している人民は、韓国の住民として扱われる可能性があります。すると、かれらが不法な行為を日本に対して行ったとしても、日本が直接彼らに制裁を科すことは、韓国の主権を侵害する可能性があります。
 以上のような場合において、日本は日朝平壌宣言をどのように扱い、制裁をどのように検討すべきとお考えでしょうか?
Posted by NISSHA at 2006年07月09日 00:03
>>葡萄 様
 ご声援、ありがとうございます。日本国民として、国家の主権を守ろうと考えればそうした結論になりますよね。

>>NISSHA 様
 国連に加入していても日本はいわゆる北朝鮮を国家承認していません。もともとごろつき集団に過ぎない主体と宣言などしたこと自体が誤りであり、北朝鮮がミサイル発射により明確に宣言を破ったことから日本政府もこの機会に破棄すべきと申し上げているのです。外交上の方法として少しもおかしな方法ではありません。

 普遍的な価値に反する人権侵害や不法行為を平然と行う状態が放置されていれば、外部から圧力をかけるのは当然のことです。支那の共産党政権がチベットや東トルキスタン、南モンゴルで現在進行形で進めている著しい人権蹂躙同様、北朝鮮の人権無視の支配に対しては良い意味での内政干渉は多いにすべきと考えます。

Posted by 小坂英二 at 2006年07月10日 19:01
 北朝鮮が国際法の主体として不適当であり、日朝平壌宣言が最初から無効であるならば、そもそも日本が北朝鮮のミサイル発射を非難する法的根拠が存在しないことになります。前述したように、日本と北朝鮮の両国が批准している国際法で、ミサイルの発射実験そのものを禁止した法は存在しません。たとえ北朝鮮が、小坂氏の言われるような「ごろつき集団」であったとしても、非国家主体にミサイルの保有、使用を禁じた国際法もまた存在しないのですから、日本が北朝鮮に対して法的正統性を伴った非難を行うためには、日朝平壌宣言を保持し続けることが必要条件となります。

>外交上の方法として少しもおかしな方法ではありません。

 もちろん、非難を行うこと自体は、法的根拠だとか正統性だとかが無くても可能ではあります。しかし、北朝鮮が、東アジアの平和を侵さず、「普遍的な価値に反する」ことが無いように、「諌める」上では、日本が行う非難にそれなりの「重み」が必要です。日本がこれまで何を言おうとも聞く耳を持たず、「好き放題」をやってきた主体が北朝鮮であるならば、日本の行動には、これまでの行動とは異なる、法的根拠や正統性といった後ろ盾をつけなければ、今回もまた空振りに終わることでしょう。経済制裁といった強硬手段を用いるのならば、尚更のことです。

 「普遍的な価値に反する人権侵害や不法行為」を行っている国家に対し、「良い意味での内政干渉」を行うべき、とお考えならば、何も中国や北朝鮮に限った話ではなく、ミャンマー、スーダン、シエラレオネ等々、およそ「人権的」とは言いがたい国家が世界にはいくらでも存在するのであり、「普遍的な価値」を守りたいならば、これら全ての国家に対して何らかの干渉を行なう姿勢を明らかにする必要があります。「普遍的な価値」の問題で、中国と北朝鮮のみを挙げることは、そこに何らかの恣意が働いていると見なされるおそれがあります。

 最後に、小坂氏は、「北朝鮮が国家として存在しないならば、北朝鮮の居住者が、韓国の住民として扱われる可能性があるが、その場合には日本の行動はどうあるべきか?」という私の2つ目の質問にはまだお答えいただいていない、ということを確認しておきます。
Posted by NISSHA at 2006年07月10日 23:48
>>NISSHA 様
 テロ集団から日本の主権を守るためのあらゆる行動を文民統制の元で行うべきというのが私の考えです。後ろ盾云々の問題では無く、行動を起こせば良いだけの話です。

>>中国や北朝鮮に限った話ではなく、ミャンマー、スーダン、シエラレオネ等々
とお書きになってますが、おっしゃる通りそうした国々でも人権蹂躙が行われていることはもちろん知っていますし、そうした国々に対しても干渉すべきと思います。北朝鮮や支那を挙げたのは国内で恐ろしい人権蹂躙、虐殺を続けている上、日本の主権を常に侵し続けているという二重の意味で日本が対処を急務としている国だから挙げたまでで、他の国に干渉すべきではないとは考えていません。

 朝鮮半島において日本政府が唯一合法の政府として韓国政府を認めていますが、NISSHA様ご指摘のように、それは38度線以南の話であり、北の部分は韓国政府の支配権が及んでいるわけでは無いですし、正当な政府が無い状態をゴロツキが占拠している状態と認識してます。
Posted by 小坂英二 at 2006年07月11日 00:22
>北の部分は韓国政府の支配権が及んでいるわけ
>では無いですし、正当な政府が無い状態をゴロ
>ツキが占拠している状態と認識してます。

 つまり、朝鮮半島の38度線以北の地域については、特にどこの国家の領域というわけでもなく、実際には北朝鮮による実効支配が行われており、そこには住民も存在していると。そうであるならば北朝鮮は、国家の成立要件である「領土、領民、主権」を全て満たしていますから、国家と呼んでも差し支えないことになります。かつ北朝鮮は国連に加盟していますから、日本と北朝鮮の関係は国連憲章によって規律されることになり、日本が北朝鮮を承認していないことを理由に北朝鮮の国家性を否定することはもはや不可能であります。したがって、日本が北朝鮮を勝手に非国家主体の「ごろつき」と認定し、北朝鮮の主権が及ぶ事柄について好き勝手に干渉することは許されず、北朝鮮によって侵害された日本の主権を回復する場合や、北朝鮮に国際法の違反があった場合にのみ、北朝鮮への干渉が国際法上合法化されるのであります。ゆえに、今回のような北朝鮮のミサイル発射に対して抗議、干渉を行う場合、ミサイル発射を禁ずる一般的国際法が存在しない以上、日朝平壌宣言への違反を理由としない限り、日本は北朝鮮へ干渉を行う権利を有しない、ということができます。

>後ろ盾云々の問題では無く、行動を起こせば良
>いだけの話です。

 上記の理由から、法的根拠を欠いた日本の干渉は、逆に国際法(不干渉義務)違反に問われる可能性があります。

>北朝鮮や支那を挙げたのは国内で恐ろしい人権
>蹂躙、虐殺を続けている上、日本の主権を常に
>侵し続けているという二重の意味で日本が対処
>を急務としている国だから挙げたまでで、他の
>国に干渉すべきではないとは考えていません。

 ならば、最初から「日本の主権を常に侵し続けている・・・国だから」という理由で中国と北朝鮮を挙げられればよいのであり、わざわざ「普遍的な価値」だとか「人権」だとかに言及する必要はありません。「普遍的価値」「人権」等は、今回のミサイル発射問題とは別の論点であり、これらへの言及は、かえって論点を曖昧にする危険をはらむものです。
Posted by NISSHA at 2006年07月11日 18:41
>>NISSHA 様

 1点目について。国家承認について持論を述べられていますが、そもそも国際法や国連についての捉え方は様々な立場が有り、NISSHA様が上記のような解釈をされるのは、それは一つの考え方かと思います。ただ、私の認識、解釈は今までに書いた通りで、NISSHA様と違う以上、議論はかみ合わないでしょうね。
 2点目については、国際社会においてどのように動くかは、日本国の主権を守るために何をすべきかを最大限の判断基準とすべきものだと考えます。「理屈と軟膏はどこにでもつく」という言葉がありますが、難癖をつけようとすればどのような活動をしようが難癖は付けられるものです(支那や韓国の靖国神社についてのいいがかりが良い例です)。
 3点目について。そもそも外交において、複数の事項を総合的に勘案して対応を考えるのは当たり前のことであり、ミサイル問題一つに絞る必要性は無いと考えています。
Posted by 小坂英二 at 2006年07月11日 23:55
>私の認識、解釈は今までに書いた通りで、
>NISSHA様と違う以上、議論はかみ合わないで
>しょうね。

 だからこそ、私は小坂氏の用いられた基準を用いて、北朝鮮が国家であるか否か、国際法の主体となりうるか否かを検証したのです。小坂氏の解釈通り、日本が北朝鮮を国家承認しておらず、北朝鮮を国際法の主体として認めていなくても、それと平行して、北朝鮮は国際法の主体として成立しうる、と私は述べているのです。議論はちゃんとかみ合っています。

>国際社会においてどのように動くかは、日本国
>の主権を守るために何をすべきかを最大限の判
>断基準とすべきものだと考えます。

 それは全く結構なことで、批判の余地もありません。ただし、他国の主権を尊重する義務もまた国際法で規定されている以上、国際法の遵守も「日本国の主権を守る」上で必要なことであります。確かに、理屈はいくらでも捏ねることができますが、不干渉義務に対する違反といった、あからさまな国際法違反は、反論の仕様が無いのであり、単なる「言いがかり」と同列に扱うことはできません。

>そもそも外交において、複数の事項を総合的に
>勘案して対応を考えるのは当たり前のことであ
>り、ミサイル問題一つに絞る必要性は無いと考
>えています。

 対北朝鮮外交全般が論点であるならば、そう言えるかもしれませんが、ここまで私が論点としてきたのは、ミサイル発射問題について、であります。
Posted by NISSHA at 2006年07月12日 00:46
 1点目について。例えてみれば「自衛隊は軍隊だから違憲」という人と「自衛のための力を持つことを憲法は禁じていない。それゆえ合憲」がいくら議論してもかみ合わないように、コメントのやり取りをいくらしてもかみ合わないと思いますよ。私は「日本の安全保障と国際正義、人類の幸せ」のためには北朝鮮などという国家と呼ぶに値しない集団については、どのように崩壊させるかを考えることが政治課題として重要だという考えです。

 2点目について。外交とは多かれ少なかれ内政に干渉することです。「内政不干渉」などといったお題目に怯えて、国益を害することなど有ってはならないことです。

 3点目について。私はミサイル問題だけを切り離して議論しているつもりもありません。ミサイル発射は悪辣な北朝鮮の所業を示す一つの事例として挙げたまでです。
Posted by 小坂英二 at 2006年07月13日 13:03
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