荒川区にはゴミ処理施設は有りませんので、こちらの足立清掃工場と北区、墨田区にある清掃工場の3ヶ所で燃えるゴミの処理をしています。運営は二十三区が共同で責任を持つ、「東京二十三区清掃一部事務組合」が行ってます。
会議室で説明を受けた後、施設を拝見しました。
可燃ゴミの処理施設の概要のページに「番号3」として掲載されている「ごみバンカ」清掃車のゴミをここに落として貯めます。深さ30メートル位有り、クレーンにつるされた「UFOキキャッチャーの親玉」がコンピューターで自動制御されて動き、バンカ内のゴミの均質化と焼却炉への搬入(850度以上の高温燃焼を損なわないようにうまいこと調整しながら)を行います。

「UFOキャッチャーの親玉」(上記ページでは番号5)は3機有り、保守管理を行いながら交替で2機が常時稼動してます。お休み中の一台。

ごみバンカを真上から撮影。ごみのプール状態です。清掃工場の方の話では「金目のものや親の遺品などを間違って捨ててそれが収集車で運ばれていった。何とか見つけて取り戻したい」という連絡が入ることが有るそうです。そうした場合、どの清掃車なのか特定し、このゴミバンカに投入する前でしたら、何とか探してもらって見つけることもあるそうです。それがごみバンカに投入後でしたら、この「ごみのプール」を実際に見てもらうそうです。例外無くあきらめて帰っていかれるとか・・・。

焼却後の灰は足立の清掃工場では「溶融スラグ」(説明記事)として再生し、道路工事の資材や路面に敷くブロックなどとして自治体を中心に利用されています。こうした再生事業は現在4つの清掃工場で実施中です。ごみ焼却の廃熱は「足立スイムスポーツセンター」などで利用すると同時に発電も行い電力を販売しています。
東京23区のゴミ処理の現状については、「東京二十三区清掃一部事務組合」のページをご覧頂くのが一番かと思います。
排ガス等はもちろん環境基準を満たしているとは言え、足立区など清掃工場の有る自治体の地元にとっては迷惑施設の面は否めません。荒川区で出したゴミが他の区内において処理してもらっていることを心にとめて、少しでもゴミを減らす努力をしなければならないと考えています。

