セミナーの後半では、依存症の本人、家族からのとても苦しい体験、意見をじっくりお聞きしました。JAGOの大崎代表が実に豊富な経験を踏まえて対話を取り持ち、様々な方の意見も引き出しておられました。近くは会場となった江戸川区から、遠くは新潟県や福岡県からもいらしてました。
8月2日のブログ記事に書いた新井義武さんや、行田市議会議員の柿沼貴志氏(林英臣政経塾の同志)もセミナーに参加。
3時間近く数十名の方からの体験談をお聞きするにつけ、パチンコが野放図に依存症を生みだす環境にあることに怒りを感じ、政治が先頭に立って是正をしていかねばならないと決意を新たにしました。
※過去のブログ記事で「依存症」について書いた記事が多数ありますので、こちらからご覧下さい。
様々な被害者やそのご家族からの話の中から発言の一部を御紹介致します。
「息子がギャンブル依存症。嘘の連続。息子を信頼できないということがこんなにつらいとは・・・」
「息子は家庭からあらゆるものを持ち出し、借金もしていった。弟の家庭にまで無心にいっているのではないかなど、いつも心配をして暮らしていた。近所の家庭が幸せそうに見えて仕方なかった。」
「パチンコに行って楽しかったのは最初の数回。あとは「いかねば!」という義務感に引っ張られて通い、「軍資金を稼がねば」と思って通っていた。」
「依存症になった後、JAGOと出会わなければ、今の自分は存在せず、命すらなかったかもしれない。」
「給料日=月末が苦痛だった。ギャンブルによる多額の借金が有り、多くの返済先に帳尻合わせをする心配をせねばならないから。今、ギャンブルを止めて一番幸せなのは、お金の心配せずに暮らせること。」
「ゲームセンターに現在、パチンコや競馬のコーナーが有るが、無くしてほしい。現金を賭ける訳ではないが、小さな子供がこうした場所でギャンブル依存症予備軍になっていくような社会環境は是正すべき。」
「ギャンブル依存症になり、家庭からあらゆるものを奪っていった息子に死んでほしいと思った。ギャンブル依存症になった息子は「人間の皮をかぶった鬼」であった」
「パチンコ依存症で脳が異常をきたし、うつ病を発症。生活保護で療養生活を送るが、その中でも借金を繰り返しパチンコを続けた。」
「依存症の息子がカウンセリングを受けながら1人暮らししている。息子がいない生活になってやっと心が休まった。しかし、寂しい。」
「JAGOに通い、夫のギャンブル依存症を抑えている生活。毎日、平穏に、何事もなく生活できることが、こんなに幸せなのか!」ということを常々実感。
文字にして書くと、短く纏めていることもあり、人によって受け取るインパクトは違うと思います。しかし、こうした話を聞く際には、会場では多くの方の涙を見ながら聞かせていただきました。その原因のほとんどはパチンコです。
ギャンブル依存症については、米国の精神学会でもWHO(世界保健機関)でも明確な精神疾患として位置付けられています。しかし、日本では病気としての明確な位置づけがなされていません。厚生労働省のHPに「ギャンブル依存症に関連した実例」の記事が有りますが、まずは「病気」として明確な位置づけをし、「自己責任論」で片づけずに、根本原因の除去やカウンセリングを組織的に進めていかねばなりません。
JAGOの大崎大地代表の講演資料から最後に。「精神医学等の情報」と相談者の実態から、ギャンブル依存症(9割以上はパチンコ)では、以下のような症状を生みだすと結論づけています。大崎大地代表が向き合ってこられた事例の中で、パチンコ依存症で浪費をした例の最高額は2億円(もちろん借金まみれ)だそうです。
「自己責任論」でギャンブル依存症を片づけてしまうと、悲劇は生み続けられます。「ギャンブル依存症という病気」と正面から社会が取り組まねばならないのは明らかだと確信しております。
こうした悲劇を生みだすパチンコを野放しにしない日本とすべく、先頭に立って戦って参ります。
・精神的疲弊
・遣り甲斐、生き甲斐の喪失
・クロスアディクション(アルコール、薬物などの依存を重複して持ってしまう)
・うつ、統合失調症
・間欠性爆発性障害
・不安症
・虚言症
・幼稚化現象(大人としての大事なものを無くしてしまう。子供でもできる計算もできなくなる)
・脅迫性障害・パニック障害、過料飲料、嘔吐に及ぶ
・自殺願望(未遂は自殺の10倍)
・労働意欲の著しい低下(無職者の増加で国益をそこねる)
・親家族たちの強度の精神的疲弊(共依存、イネイブラー)




本当に恐ろしいことです。
小坂先生、関係の皆様、脱パチンコへの啓蒙、
これからもよろしくお願いします。
パチンコNOと言える日本へ!