ニュースを見る度に、政治の劣化を実感することばかり続きます。臨時国会の会期が4日間にされたという、国会議員の劣化が露わな現状で私たちは改めて考えねばなりません。
こうした国会自体を自己否定する決定を下すような国会議員を選んだのは誰か?
その時の風潮で、候補者の識見など関係なく政党で投票してしまう歪な選挙制度で良いのか?
さて、昨日のアラカワ・テクノネットワークの定例会での勉強会についてご報告いたします。テーマは次の二つです。
★「荒川区の中小企業と産業技術高等専門学校などが連携して打ち上げた人工衛星「輝汐」」
★「自転車タクシー事業実施についての検討 NPO法人自転車タクシースマイル 代表からの話」
昨日の会合でパソコンを持ち込み、ツイッターで講演内容をツイートしてましたので、その書き込みを転記する形でご報告いたします。
●人工衛星 輝汐について
平成22年度荒川区道徳郷土資料集に「人工衛星輝汐が起こした奇跡」という中学3年生向け資料が掲載されているそうです。
都立産業技術高等専門学校 准教授 石川 智浩氏からの話から以下、ご報告いたします。
「人工衛星「輝汐」について「5年間かけて開発した高専衛星。平成20年に完成した衛星のサイズは15センチ四方、3.1キロ。15才〜22歳の高専生が中心で開発。打ち上げは平成21年1月23日。JAXAの公募で無料で打ち上げられた。」
「当初、ロシアのロケット打ち上げの際に一緒に打ち上げてもらおうと思っていたが、コストがどんどん高くなり、2千万円も必要に。JAXAの公募枠が有って良かった。衛星の役割は通信を確かめることと、地球画像を撮影すること、宇宙で移動することの3点。」
「人工衛星「輝汐」について「人工衛星の太陽光があたる部分は160度になり日陰になるとマイナス60度になる。そうした過酷な状況においてバッテリー等(断熱材に包んでいる)の劣化を考えると3年が限度と考えている。次の人工衛星打ち上げも準備中。」
人工衛星「輝汐」について「多くの荒川区の中小企業に協力をしていただいた。採算度外視で受けて下さった話など、yahooニュースで大きな反響が有った。通信ができるのは3年間なのであと半年稼働。打ち上げから25年間で落下してくる予定なのであと22年半で流れ星に成る予定」
●立川市での自転車タクシー事業について
続いて、NPO法人自転車タクシースマイルの村上英徳代表からの話へ。
★「自転車タクシースマイル」の活動についてはこちらをご覧下さい。★
荒川区のマイスターで自転車職人の松田志行様が新たな車両も作成中です!平成20年からの立川市での実例として、病院の送り迎えとスーパーの買い物などの利用を中心に高齢者が85%。荒川区でもこうした取り組みを進めたい!と小坂は心から思っております。松田さんはモデルケースとして南千住で始めたいと考えておられます。
以下は、NPO法人自転車タクシースマイルの村上英徳代表からの話から書かせていただきました。小坂も以前、自転車タクシーを荒川区で始める為に、区が積極的な後押し・誘致をすべきとの観点で質問をしたことがあり、強い関心を持っていたので本日、参加させていただきました。
「自転車タクシー立ち上げで一番難しかったのが地域の理解を幅広く得ることだった。様々な団体や地域をまわって半年間かけづりまわった。」
「高齢者の買い物同行などで自転車タクシーを利用する方は、常連さんばかり。自動車タクシーよりも濃密な会話をしており、細かくニーズを把握している。」
「新しい車両に電動アシストをつけるのは、稼働距離が広がり、利用者も大幅に増えることが見込めるから。今までの取り組みで多くの方に喜んでいただけており、その範囲が広げていきたい。」
「常勤の運転手の給料はおおむね月に20万円だが、乗車料金で回収できるのは3分の1程度。他はラッピング広告やスポンサー寄付など。商工観光課とも連携をしている。」
「こうした事業を継続するには様々な課題が。大震災の後、スポンサーを降りてしまったことも多い・・・。」
「立ち上げ当初は立川市から助成金が出ていたが、今は受け取っていない。当初は特色有る街づくり事業という市の枠組みで受けていたが、昨年からは助成金の枠組みが変わったため・・・。行政サービスの隙間となっている部分でサービスを展開。」
「最初の自己資金は500万円必要であった。活動資金を広告費にかなり頼っている面も有る。まだ、持ち出しの部分が有る。スポンサーからの資金拠出もあり、事業の収益だけではまだ独立していないが、広告費等を総合すれば何とかトントン」
「立川市は観光客が多い訳ではないので、地域密着の移動手段として始めた。このシステムは乗車料金(200mで100円)だけではなく、様々な付随サービスで時間単位の料金(買い物の付き添いなど)もいただいている。」
「観光ルートと環境に優しい自転車の組み合わせはとても良いと思う。立川市でも自転車に関わる事故が多いが、自転車タクシーが模範運転をしっかりするようにしている。市政や商店街の情報発信も自転車タクシーを使いながらできる。」
「基本は車道通行だが歩道が広く安全上、歩道の方が望ましい場所では、予め警察に届けておく。自転車タクシーは1台100万円だが維持費は自動車よりはるかに安い。自転車タクシーの運転手はスーパーの買い物に同行する時は店内までも行く。」
「渋滞を招くような場所は最初から入らない。また、後続車をどんどん通して行く形で運転している。自転車タクシーの幅は130センチ。甲州街道のような太い道路は敢えて走らない。一本引っ込んだ通りを走る。」
「3輪の自転車ということで車道を走ることが許可されている。」
「自転車タクシーは高齢者のお出かけを支援し、地域の交流促進にもなる。地域に合った形で、複合的なプラス面が大きい。荒川区でも自転車タクシー立ち上げをお手伝いしたい。九州からも声がかかっている。様々な場に広げていきたい。」
「立川市内だけでなく、他の地域からも声がかかるようになった。しかし、現在3台のみでの運行なので、荒川区も含めて、さらに広げていきたい。地域にハブを作り、乗り換えができるようにしたり、車両のバージョンアップも考えている。」
「立川市での実例は観光用というよりも地域に密着したサービス。自動車タクシーは初乗りの高さと近距離での頼みにくさが有るが、自転車タクシーは初乗り100円からで、玄関から玄関へ、かつ荷物持ちなどもするので高齢者に好評。」
「ドイツ製の自転車タクシーを使った取り組みは各地であり、最初、聞き取りをした。その後、国産の自転車タクシーを使いたいと思い、静岡県の企業に作ってもらった。その後、荒川区とも縁ができて自転車職人の松田さんと知り合った。」
「立川市で放置自転車がひどかったので様々な啓蒙活動をしていた際に、ドイツ製の車いす式自転車を借りて試しに運行した。足の不自由な女の子を乗せた時に、風が気持ち良いと好評であった。3年前にNPO法人を立ち上げて試験的に始めた」
「こうした自転車タクシーはニューヨークではマンハッタンで300台程度走っている。規制がかかってきていることも有る。こうした自転車タクシーは関西ではなかなか根付かないようだ・・・。」
自転車タクシーを荒川区においてどのように実現をしていくか、喧々諤々の議論も有りました。
こうした取り組みを開始するには立ち上げの際に自転車タクシー購入などの補助を行政がすることも考えられるかと小坂は考えています。
例えば、荒川区のコミバスは京成バスによる自主運行ですが、立ち上げ当初のみ荒川区が補助してます。
今後、立川市の現場を視察に行くと共に、議会で行政が後押しをするための問題提起をしていこうとかんがえています。自転車の街荒川区にふさわしい事業が確立されるように!
自転車タクシーが荒川区でも走りだすことを期待する、と考える方はこちらの2つのボタンを押してください。
通りすがりの者です。
自転車タクシーはエネルギー、環境を真剣に考えなければいけない今、面白い発想ですが、
立川の自転車タクシーは、調べてみると休業中のようです。
立川でかなり人気があったのに休業中とは、震災の影響など出ているのでしょうか?
立川の自転車タクシー・スマイルについてですが、
22日に書かれた方も仰せの通り、現在休業しているようです。
電話をしても「使われておりません・・」となってしまいます。
NPOスマイルは以前、馬を利用したセラピー啓蒙を
やっていたとの事ですが、そこで、給与未払いや
イベントで日野市から借りていた土地の貸借・補助金の扱い等で
ひと悶着あったという話も聞きました。
やはり、NPOといえどもいろいろありますので、
素性は確認をされたほうが良いかと思います。