2011年12月13日

会津若松市から御報告(委員会視察1日目)

 今日は新幹線と磐越西線を乗り継いで、会津若松市へ。荒川区議会の健康・危機管理調査特別委員会の行政視察です。今日は会津若松市、明日は小野町(福島県)で説明を受け、視察。
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 説明を受けた会場は会津若松市議会の本会議場。市役所本庁舎の3階に有り、昭和12年建設の素晴らしい歴史的建物です。

 会津若松市の市章は明治戊辰の戦役(いわゆる戊辰戦争)でその名を馳せた会津藩の旗印や白虎隊士など会津藩士の肩章として使われていた「會」の字をデザインしたもので、こちらも歴史を感じます。

 議場の後ろには、水平に開帳できる扉が。扉には鳳凰が描かれています。この扉の後ろには戦前、天皇陛下の「御親影」が収められていて、今でもその「器」が残っています。何も収められていないのがとても悲しいです。
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 通常、議長席は議場の真ん中に有りますが、御親影と重ならないように中央からずれた場所に議長席が設けられています。


 本日の視察・説明項目は以下の通りです。パソコンを持ち込み、説明で聞いた話もメモしながらブログ記事としました。下記記事中のリンク先もご覧下さい。

★地域新エネルギービジョン

◎平成15年度から22年度にかけて設定したもののうち、達成した目標は以下の通り

 ・下水熱、地下水及び温泉排熱を利用したロードヒーティングの整備検討

 ・小中学校への太陽エネルギーやマイクロ風力発電の導入

 ・防災機能の強化にも資する都市公園への太陽光や風力発電の導入

 ・クリーンエネルギー自動車の導入(天然ガス自動車)

 ・地域の環境リーダー養成や推進懇談会等を運営する体制づくり

 ・産学官連携によるエネルギー導入の推進体制づくり
   (会津オリンパス鰍ナ150kw規模で屋上・壁面に678枚の太陽光パネルを設置。)
   (木質バイオマスボイラー 蒸気発生量 15トン毎時。発生した蒸気は木質繊維等の製造に利用)

 ・新エネルギー導入者への優遇措置など市独自の補助などの導入支援策

 ・新エネルギー導入に関する各種情報提供と相談窓口の設置

 ◎兜x士通によるスマートシティー構想
   (現在、経済産業省の補助事業の採択を受け、事業化可能性調査が行われています。)

★「もったいない倶楽部」

 ◎上記リンク先の通り、省エネの取り組みを4つ以上選択し、市の環境生活課へ申請書(こんな内容)を提出し、登録。現在247名が登録をして、実践はもちろん、座学、実学を学びつつ活動の輪を広げています。

会津若松ウィンドファーム(仮称)事業計画

  ※民間事業者の取り組みです。

 ・会津若松市の市街地と猪苗代湖の間の私有林の中で風車9基を設置。

 ・平成26年度から営業発電予定。

 ・概要事業費:約50億円 固定資産税:約4億3000万円

 ・年間想定発電量:約4,700万kw(約11,250世帯分)

 ・風車は高さ80m、直径は82mと大型のもの。定格電力2000kw。

 ・発電を開始する風力3m毎時。

 ・定格運転を開始する風力は12m毎時。
 
 ・風力が25m毎時を超えると危険なので羽に抵抗がかからない形にして発電を停止。

 ・風力発電装置は一基で三億円。国産品を使う予定。

 ・東京電力の高圧送電線に接続。電柱または地下埋設にて変電設備まで送電。

 ・地中に埋め込む基礎は厚さ約5mで、約16m四方の大きさ。

 ・地盤の状況によって長さ10m以上の杭を10本以上打ち込む。


★菜の花フェスティバル事業

 ・バイオマスの活用について検討する推進協議会を設置し、その中での議論において「菜の花の作付地を活用した年間イベント」を実施することに。

 ・その実施主体として菜の花フェスティバル実行委員会を組織。

 ・菜種油は学校給食やドレッシングに使用し、廃食油を回収しBFD燃料に精製、農機具や循環バスの燃料に活用。

 ・多彩なイベントを年間を通じて実施。

 ・廃食用油の回収拠点から業者が回収、精製、BDF燃料でバスを走らせる。この一連の流れを同一の企業が一貫して運営しています。

★各議員から質問。小坂からの質問は以下の通り。

 (小坂)廃食用油の回収の総量、バスの燃料のどれくらいの割合に充てているのか?
 
(答え)精製は隣町の授産施設でしている。廃食用油を回収している日清地区は30の町内会が有り半数が回収に参加。年間600リットル弱を回収。回収の際に町会に対して奨励金を1リッターあたり6円の奨励金を出している。業者にたいしても出している。
 精製をしている「ピーターパン」で月8千リットルの精製能力が有る。BDFは固まりやすいとのことで、冬場はバスでは使っていない。冬場はBDFが固まり難い発電機にも使っている。

 (小坂)風力発電について風レンズ風車という、低周波の被害を生みだしにくく、発電効率も高い方式が有るが、そうした方式ではなく、通常の風車を使う理由は?低周波の被害について、因果関係は分からないが指摘をされているのので、その点をどう捉えているのか?

 (答え)風力発電において、低周波の影響について、環境省で調査中。今まで問題になっていた地域に出向いて環境省がした調査では風車から680m離れると低周波が届かないので影響が無いと出た。
 会津若松市で計画されている風力発電装置では全ての民家と1600m以上離れているので、問題は無いと考えている。(※会津若松市HPのこちらの記事に関連記事が出ています。)
 新しい風レンズ風車による発電について、福島県でもいわき市において洋上で研究をしている。陸上ではあまり事例は無いのではないか。会津若松市では従来型のものを設置することとした。

 (小坂)風力発電整備に出る補助は?
 (答え)現時点の制度では全体の26.7%の補助が経済産業省から出るが、今後は制度が変わり買い取り価格に上乗せする形で補助相当分を上乗せする形になるので、この補助制度は無くなる。

(小坂からの質疑は以上です)

 その後、会津若松市の下水浄化工場で下水汚泥消化ガスを活用して発電をしている現場を訪問。
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 下水処理は微生物に酸素を与え、汚れを餌として取り込ませます。その上で分離。分離した微生物(体内に汚れを取り入れている)を今度は酸素を絶ち、殺してしまった上で、分解させます。

 微生物の死骸が分解される過程で出るメタンガス。従来は邪魔なものとして焼却処分していましたが、これを活用すべく、集め、発電に使う取り組みを日本で初めて取り入れたのが会津若松市です。

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 この消化槽でメタンガスを集めます。
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 このパイプで発電機までメタンガスを送ります。

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 メタンガスで発電。下水浄化工場の冷暖房や近隣の公共施設で電力を活用。

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 敷地内では汚泥が仮置きされていました。基準を大幅に下回る低線量の放射線が出ているだけで、処理業者が受け取らないためだとか・・・。
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 下水浄化工場から見えた猫魔ケ岳が夕日に照らされた雪化粧で実に美しかったです。

 夜は議員と区職員の夕食の時間がひと段落してから、隣町の磐梯町で町の為に公の心を常に持ち尽力をされている小野公久氏(こちらのブログをお読み下さい)と合流する予定。

 小野公久氏は、小坂と志を共有する愛国者で林英臣政経塾の5期生で共に学んできた同志です。日本の為に地域から尽力していくための連携をさらに誓いあってきます。

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スカウター : 荒川区議会議員小坂英二の考察・雑感
posted by 小坂英二 at 13:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
懐かしい福島県沢山の写真をお願いしたい、昭和20年5月から25年春まで御世話に成りましたところ、お世話にになった方も平成10年亡くなられ時、一度だけ行きましたが変わった事でしょうね、磐梯山の噴火口の中にある、自然に湧いている温泉とても熱いが水が無い我慢くらべ、小野町は以前小野新町と呼んでいた所だと思いますが、三春の隣町船引町の下駄工場で暮していた、ゆっくりと行ってみたい。集団学童疎開で行った所は、一日3往復しかバスが無く泊まる所もないとのこと。今夜は夢に見る事だろうな、歳だな
Posted by 荒川躍進 at 2011年12月13日 20:24
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