2006年11月30日

来年4月から中学生まで医療費無料化

 今日から区議会の第四回定例会が開会しました。午前に開かれた全員協議会では11月15日の記事(まずは、こちらの記事とそのリンク先をお読み下さい)に書いた「逮捕された課長の処分」が決定した旨、報告されました。その報告内容は以下の通りです。

 11月13日 逮捕
    24日 釈放後、区役所に謝罪に訪れる
    28日 荒川区職員懲戒分限審査委員会で区としての
        処分を決定。幹事長会に報告
    30日 略式起訴され、罰金刑が言い渡される予定。
 28日に決定した処分は「停職3ヶ月」。釈放後、「すぐに謝罪に訪れ、深く反省の色が見られることや、課長としての勤務実績を考慮しても、犯した罪の重さを考え重い処分を科した」との説明ですが、正直な気持ち「これっぽっちの処分で済むのか?」と納得できません。詳しくは11月15日の記事に書いたとおり、もともと都から来た職員なので、停職3ヶ月が過ぎると、都の職員に戻り、都のどこかの部署でまた、働き始めるのです、「公僕」として。このような犯罪を犯した者が、引き続き公僕であり続けることが許されるほど、「公僕」という言葉は軽いものなのでしょうか?

 さて、今日の本会議での区長の答弁で「子供の医療費無料化」の範囲拡大について言及されたので、その内容をご報告します。

・現在、小学校入学前までの子供の医療費無料化を平成19年4月から中学校卒業まで拡大する。
・利用者の所得制限は無し。
・通院も入院も無料。
・今回の年齢範囲拡大により、医療費無料化の対象となる子供は現在の約8000名から20000名強に拡大する。
・平成19年度に新たに必要となる都と区の負担額は7億8千万円。うち都が1億9千万円、区が5億9千万円の分担となる見込み。

 子育て支援策として、対象年齢範囲拡大について多くの要望が寄せられていたため、こうした拡大措置は理解できます。歓迎する声はきっと多く聞かれるでしょう。
 しかし、9月29日の決算特別委員会でも質問しましたが、高齢者医療、介護保険、身障者のサービス利用の自己負担が近年、どんどん重くされる一方で、「子育て支援」「少子化対策充実」の名の下に、所得制限すら無く、どんな高額所得者の家庭でも15歳まで無料で医療サービスを受けられるようにするのは、バランスが欠けているという念は未だに拭えません。せめて、所得制限は設けるべきだったと思います。皆様はどう、思われますか?


small_ribon.gif少子化対策がばら撒きになってはならない、という方はこちらを押してください。
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posted by 小坂英二 at 23:58| Comment(6) | TrackBack(0) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かに所得制限はあってしかるべきだと
思います。
お子様をお持ちのご家庭でも医療費以外で
その分の税負担増に、なるんですよね?_?
卵が先か鶏が先か、、
Posted by 高見澤 at 2006年12月01日 09:27
私は、子供の医療費の無料化では無く、年末調整のような形にする方が望ましいのではないかと考えています。
無料で有る事に甘えたた一部の人間が、小児科を混雑させてしまうと、本当に医療を必要とする子供が迷惑を被ってしまいます。
市販の風薬を買う金を惜しんで病院を訪れると云う話も聞いた事が有ります。
Posted by ogu at 2006年12月01日 12:57
<逮捕された課長の件について>
たったの停職3ヶ月ですか?
普通の会社員でしたら、絶対に仕事を続けることはできませんね。
処分は軽すぎるのでは?一般常識から考えれば、かなりおかしいと思います。

<子供の医療費無料化について>
私は「所得制限なしで無料化にすること」に賛成です。我が家は共働きで税金もかなりの額を納めています。たくさんの税金を納めていながら、保育園では一番高いお金を払い、もちろん月々の手当もいただけません。でも、収入がある分、ローンだってありますし、将来の年金が不安なことを考えますと、本当は貯金もしたいのです。収入はそれなりにありますが、それを得るためにかなり大変な思いをして働いています。主婦のように、節約生活をする時間もないので生活費も必然的に上がります。けして贅沢な生活はしておりませんが、共働きで収入があれば、出費もおのずと増えてしまうのです。

にもかかわらず、何もかもが「所得制限」といわれると、正直、一生懸命に働いて、その結果税金をこんなに納めているのに、何も恩恵をうけることができないのかと悲しくなります。子供の医療費はばかになりません。もし、荒川区だけが医療費に所得制限を設けるならば、医療費に所得制限を設けていない区に引っ越します。

すいません、常日頃感じていたことなので、つい熱くなってしまいました。
でも、一生懸命に働き、しっかり税金を納めている区民のことも、少しは考えてほしいと思いました。ちなみに、これは、私のまわりの、それなりに収入がある共働き夫婦も同じ意見です。
それと、医療費が所得制限なしで無料になるなら、子供を作ってもいいかなと考え始めた夫婦も増えています。

Posted by ドナウリバー at 2006年12月01日 13:29
私は所得制限は設けるべきだと思います。
もっと言えば中学卒業までというのも、小学卒業までにしてもいいのではないかとさえ思います。

医療費が無料でも区民税が上がる可能性もある訳で、高齢者が多い荒川区民の理解が得られるのかは疑問に思います。

医療費を無料にするよりも、小児科医や産婦人科医を保護し、医療体制を整える方が希求の課題じゃないかと思います。子供が病気の時に安心して見て貰える環境作りの方が大事ではないかと思います。

Posted by buru-ri- at 2006年12月01日 14:16
中学卒業まではやりすぎかと思います。
むしろ、医者要らずな元気な人間を育てることにお金をかけたほうがいいと思います。
Posted by 区境人 at 2006年12月02日 21:28
 多くのコメント、ありがとうございます。とても参考になります(^^)。

>>高見澤 様 
 ご指摘の通り、「無料化」といってもその財源はどこかから湧いてくるわけではなく、財源は皆様からいただく税金ですから、誰かが間接的に負担をしているのですよね。

>>ogu 様
 私もできればそのような形が望ましいと思います。「無料化に甘える」ということが当然予想されますので。しかし、近隣他区がどのような形で実施しているかを考慮すると荒川区だけ、全く違う形にするのも、難しいのが現状かと認識しています。

>>ドナウリバー 様
 職員の処分について:当然の感想ですね。こうした甘い処分が公務員への不信を生み、真面目に働いている職員には風当たりが強くなってしまう結果を招き、とても残念です。

 医療費の所得制限について:お気持ち、すごく分かります。少なくともこの件については、区の方針や議会の大勢は所得制限無しでという話になっていますので、所得制限を設けることにはならないと思いますのでご安心下さい。
 租税の負担と利益の享受の関係はバランスがとても難しく、所得の再配分機能は必要な一方、一生懸命真面目に働いて所得を得る方からとりすぎたり、利益を享受できなくすることで、やる気や勤労意欲を削ぐことになってはならないと思います。ご指摘は真摯に受け止めて今後の活動においても留意して参ります。

>> buru-ri- 様
 そうなんですよね。本文にも書いたとおり、高齢者医療費などの自己負担が増やされる中での無料化ですので、どうしてもバランスを考えると理解されにくい面も大きいですね。ご指摘のような体勢の整備は本当に重要だと思います。特に地方ではそうした面での心配が大きくて子供を生みにくいという話も聞きます。

>>区境人 様
 そうした視点も大変重要ですね。小学生から生活習慣病になる例も増えており、家庭での食育など、他の面からのアプローチにも力を入れていますが、今後もさらに充実していけるように発言していこうと考えています。
Posted by 小坂 英二 at 2006年12月02日 23:00
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