所得に応じて、相応の負担をしてもらうのは当然のことですし、それが可能な額に設定してあるのです。仮に親が失業したりと、所得水準が急に下がっても、減免の申請をして実態に合った保育料に減額変更してもらうこともできます。
ところが、保育料を払わずに踏み倒される事例が数多く存在します。資料を要求して調べました。ここ3年間の数字をまず、挙げます。
★徴収しなければならない保育料のうちその年度に発生した分の総額、そのうち徴収できた額と徴収率
4億7579万円、徴収済=4億4761万円(98.3%)
(平成15年度)
4億7298万円、徴収済=4億6397万円(98.1%)
(平成16年度)
5億2867万円、徴収済=5億1812万円(98.0%)
(平成17年度)
★支払いがなされておらず、前年度から繰り越している延滞保育料(時効は5年なので5年間の累積延滞額ということです)とそのうち回収できた額と徴収率
3582万円、徴収済=293万円(8.2%)
(平成15年度)
3330万円、徴収済=211万円(6.3%)
(平成16年度)
3230万円、徴収済=232万円(7.2%)
(平成17年度)
★5年間で回収できず、不納欠損額(回収をあきらめた額ということです)となったのは
777万円(平成15年度)
789万円(平成16年度)
595万円(平成17年度)
つまり、毎年新たに発生した保育料の全体の2%程度が延滞となり、延滞となった5年間の累積額の総額(3千万円余)のうち、1年間で回収できているのはわずか6〜8%。そして5年間回収できずに、闇に葬り去られるのが毎年600万円〜800万円程度ということです。その穴埋めはまわりまわって善良な納税者の負担となります。
分野は異なりますが、「給食費の不払いについて悪意のあるものについては、強制処分の法的措置をとるべき」と本会議でも質問した際の関連記事をいくつかこちらにリンクしました。その問題と共通しているのは「払えるのに払わない。払わなくても、実際にはなんら罰則が無いのだから逃げ得」という構図です。
現在、保育料が延滞されると、督促状が園で保護者に毎月渡されます。それでも払わない場合は催告状が渡されるそうです。しかし、この両者に大きな違いは特に無く、どちらも「払ってください」と求めるだけです。その後は、特に何の罰則も無く、園児が退園措置をとられることも有りません。
荒川区のホームページのこちらにも書いて有りますが、「荒川区保育の実施等に関する条例」の第7条ー2に「区長は、前項の規定による督促を受けた者がその指定の期限内に保育料を納付しないときは、法第56条第11項の規定により地方税の滞納処分の例により処分することができる。」とあります。これは差し押さえなどができるという規定ですが、これが適用された例は今まで無いそうです。
つまり、保育料を払わなくても、子供を週に5,6回朝から夕方まで預けて昼食やおやつも食べさせてもらい、身の回りの世話をこまごまとしてもらい無事(?)卒園することができるのです!子供にタダ飯を食わせて平然とできる親・・・。ゴネ特、逃げ得をする親の背中を見ながら、これからその子供がどのような家庭教育を受けて、育っていくのでしょうか?
年度を区切りに退園処置などが取れないのか!と思いますが、こちらのページに書いてある通り法的にそれも難しいとか・・・。一方で年度の初めでも途中からでも、ちゃんと保育料を払って保育園に入りたくても、定員がいっぱいで入れない家庭が多く存在しているのに・・・。そんな「逃げ得」が許されて良いのでしょうか!
せめて、条例に規定されているように、明らかに払える所得なのに払わないケースは強制処分で給与等を差し押さえを行うべきです。条例で認められた「伝家の宝刀」なのですから、今まで抜かなかったことがおかしいのです。現にそうした差し押さえを行おうとしている自治体があることも報道されています。
小坂は「誇れる日本を荒川区から」と「正直者が馬鹿を見ない区政」の2つを大きなテーマとして議会活動に臨んでいますが、こうした事例は正に「正直者が馬鹿を見ている」と言わざるを得ません。今まで、甘い対応しかとってこなかった行政の怠慢に怒りを感ます。
担当課長に対して、強制処分の実施を求めると共に、さらに詳細を把握し他にも具体的な対策を行い「倫理の崩壊」が起きないように強く求めましたが、今後もさらに予算特別委員会等で実際にどのような対応をすることになるか等をこれからも厳しく質問するなど、引き続き改善に向けて取り組んで参ります。
保育料の不払いという逃げ得を許すまじ、という方はこちらを押してください。
こうした逃げ得を減らす為には、保育園の保育士さんに直接保育料を渡すシステムにしてはどうでしょうか?
子供さんの名前を張り出している訳ですから保育料の支払い状況も張り出すべきでしょう。
左巻きの人たちは反発するでしょうけどね
民間保育園で、保育料を払わない場合なんて考えられません。自治体は舐められているのではないですか?
本当に考えられないことですよね!!現在の保育料の支払いは口座振替を基本にしています。これはこれで、確実に支払ってもらえる面もあるのですが、そうでない人には今までとは違う厳しい対応をして当然だと思います。事情があって、すこしの間、支払いが遅れる位でしたら、プライバシーへの配慮をしても良いと思いますが、確信犯的に支払わないような輩はご指摘のように張り出してもなんら問題は無いと思います。
>>区境人 様
そうですね。そうした措置は是非、とるべきと思います。強制執行は手続きが面倒な面もあって、なかなか使われない手段ですが、そうした及び腰が結局、逃げ得を大量生産してしまっているのですから、手間やコストが多少かかっても、強制処分という手段を臆することなく、活用すべきだと思います。
税金や国民健康保険料の滞納もおおきな問題になっていると思います。
役所は取り立てが厳しくないからと甘くみられているのではないでしょうか。
正直者がバカをみる世の中になっている気がしてなりません。
「義務」をはたさない人に「権利」を与える必要はないと思います。
保育料や給食費の問題がでると、「子どもには罪はない」との意見がでますが、払える状況にあるのに払わないで済まし、それをラッキーと思う親に育てられる子どものほうが、とても不幸に思います。
子どものためにも「親に自覚を持たせる」ための徴収方法や制裁措置(厳しい言い方ですが)を考えなくてはいけないと思います。
ご指摘、全く同感です。同じ役所でも、最近は都税の滞納などは差し押さえをかなり迅速に行い、滞納の抑制に一定の効力を挙げていると聞いています。今後も、「逃げ得」を許さないように厳しい姿勢で臨むように求めて参ります。
どうして日本人はそこまで恥知らずになってしまったのでしょうか。そういう親御さんに育てられた子も、やはり同じことを繰り返す可能背がありますね。恐ろしいことです。明らかに不正行為ですから、なんとかしてほしいと思います。
対策として、たとえば、保育料や給食費を払わないご家庭には、納税者の権利を停止してはいかがでしょうか?例えば、子供の医療費無料というサービスを受けられなくするとか。支払うまでサービス停止にすれば、滞納するほど損ということですね。何か手はあると思うのですが・・。
「支払えるのに、支払わない」そのような親に育てられる子供が気の毒でなりません・・・。
気持ちとしては、ドナウリバー様と同じように、様々な行政サービスを停止しても良いと思うのですが、実現は相当ハードルが高いです。やはり、まずは、地方税の滞納と同じ処分、差し押さえ等を迅速に行い、そうした実例が出てくれば、相当抑止効果が出ると思います。今の東京都が都税に対して行っているように。
担当課には問い合わせて見ますが、一度メールでもう少し詳しい話を聞かせていただけると幸いです。