2013年02月20日

「障がい者」「子ども」といった醜い日本語に異議申し立て!

 今朝は福祉区民生活委員会で議決をする議案が9件、所管事務事業調査が8件、審議に臨ませていただきました。その中での小坂からの発言で「言葉狩り」について、異議を申し立てたことについて御報告致します。

 議案の中に「障害者自立支援法改正に伴う関係条例の整理に関する条例」が有り、それについて「障がい者」という表現が望ましいと発言した議員がいました。
 それに対して区の答弁はからは、「法令等の名前で全て漢字表記となっているものには、その形にならうが、区独自で表記する際は障がい者と表記することに決めている。」といったものでした。

 今までも議会の現場やブログ等で何度も「行政が無責任な言葉狩りを通じて日本語を改変し、いびつで醜いものにするのは止めるべき」と申し上げて来ました。昨日の本会議においても、同様の指摘を質問の最後のあたりに入れて糺したばかりでしたが、こうしたやりとりが有ったので、今日の委員会においても以下のような発言を致しました。

 (実際は質疑・応答の形でのやり取りですが、長くなるので簡単にまとめました。)

 「行政は日本語の歴史を踏まえて、「場の雰囲気に流されて言葉を変える」ことは絶対にやってはならない。日本国の自治体として言語を正しく引き継いで行く責務が有り、職員はその矜持を持って取り組んでいかねばならない。

 私は「障害者」を「障がい者」などと言い変えることなど、馬鹿げていると指摘する障害者団体の方の話も聞いている。区は心のバリアフリー計画を策定する際に障害者団体の方々の声も聞いてきめたと言うが、特定の政治集団が流布した「言葉狩り推進」の説が場の雰囲気を支配し、それに引きづられるような状況を区が追認するようなことは間違っている。

 そもそも「障がい」と書いた際の「がい」の字の意味は?「害」と書いた場合と違うのか?同じである。また、「障がい」の「障」の字は排除しないのか?しないとのことだが、区の説明を聞いても整合性、正当性を感じられない。

 そもそもこうした言葉狩りは政治的思惑を持つ勢力が日本語を改変することで実績を積み重ねながら、そうしたことも通じて勢力を拡張しようとする思惑が込められたものであることを知っておかねばならない。実態は何も変わらないのに言葉をいじれば、改善したかのような言葉狩りを行政が主導することは、日本の文化や社会にとって極めて有害であり、無責任な姿勢である。

 役所は日本語を正しく守り引き継いで行く役割も果たさねばならない。その責任は重く、障害者団体の方々に意見を聞きながら言葉を変える、という軽い形で日本語をいじるべきではない。その言葉を徹底的に研究し、様々な立場の日本語についての専門家の意見も聞くことなしに、その場の雰囲気に流されて、言葉を改廃していいほど、「軽い問題」ではない。

 それぞれの担当の仕事が忙しく、そんな言語学や歴史をしっかり紐解いて言葉をどうするかまで、責任をもって対応できない、というのなら、「最初から言葉をいじったり、触るな!」と言いたい。

  先程の議員の発言で「子供」を「子ども」と記載することも推進すべき、との話も有ったが、これも同様に論外。「子供の「供」という字は、大人の従属物であるという前時代的な認識に基づく差別的表現」だから「子ども」と書くべきだとの、特定の勢力の後付けの政治宣伝に行政が乗ってはならない。

 こうした見方は共産主義的勢力の階級闘争史観であり、その言葉を受け入れることは、その勢力に加担することになる。「子供」の表記は奈良時代から、この表記と共に「子共」「小供」という表現など様々な表現が有る中で、「子供」の表記が自然に残ってきた歴史が有る。その歴史を無視して、特定の政治勢力の宣伝に右往左往して乗ることは今後あってはならない。

 こうした指摘をした後、副区長からは「日本語を区としてしっかり守って行く」旨の答弁が最終的にはあったものの、上記のような「既に行った言葉狩り」を是正する姿勢は無い。こうした言葉狩りの動きに対しては、継続的に異議申し立てをあらゆる場でしていく。

 最後に言っておくが、こうした言語破壊の言葉狩りの行く先が大阪府の吹田市で3年前、進められようとした「障害者を障がい者と言い変えるだけでは、不十分。本質が変わらないから。それなら「友愛者」と言い変えよう」という動き。冗談のような話だが、実際にそうした方向で進めることが行政からも示されたことは事実。
 荒川区が進めている日本語破壊はこうした方向に進むものであり、日本国の自治体として、言語を守り継いで行く矜持を持つことを求め続け、自分もそれを守る為に戦っていく。

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スカウター : 荒川区議会議員小坂英二の考察・雑感
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posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小坂さんの同じタイトルでのツイッターに書き込みをした4時間後私のツイッターが使えなくなった 新規に立ち上げても駄目 如何したのかわからない 書き込むことが出来ない状態 混ぜ文字は日本語を駄目にする 意味不明に成る 外人さんに判読しにくいだろうが 最近テレビのクイズ番組で四文字熟語がでる 若い方に受け入れられ結構な事 昔トイレを御不浄と言った どんなものか漢字だから想像できる 障害者を 漢字制限される前は障碍者と書いた 子供は神からの授かりもの 成人式と呼ぶ事がおかしくなる 二十歳までは人間でないと言う事に成る 裏を返せば大人に纏わりつき育ち一人前の成る 人権とはそれ相当の義務を果たしその人に相応しい人格が得られると私は考えると 生活保護問題も解決するのだが 消えない様に祈る
Posted by 荒川躍進 at 2013年02月23日 11:17
全く同感! ふざけた言葉狩りと意味不明の珍語の氾濫に辟易しています。「看護婦」で何故悪い? 「スチュワーデス」も死語になって久しいですね。「認知症」では深刻さが全く伝わりません。あれは「痴呆症」という以外にない。言い換えることで状況がよくなるなら、それもよいかもしれないが、かえって問題の本質を隠し、真実を見えにくくしてしまっているだけだと思います。
Posted by 流星 at 2013年03月02日 15:08
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