2005年07月31日

公共心の欠如

 今日、近所の熊野前商店街の主催で「サンバカーニバル」が行われました。小坂は尾久消防団団員として警備に参加。ポンプ小屋からイベント用テントを運び、商店街に面した小学校の校門付近に設置。そこを拠点に3回(16:00、17:30、19:00)開催されるサンバパレードの警備をするわけです。それぞれ30〜50分間のパレードで、500メートル程度の商店街を北端から南端まで到達、折り返す行程のサンバ隊の横にずっと消防団員が付き、混雑する見物客とサンバ隊の間で衝突事故等が起こらないようにするのです。カーニバルは3回とも盛り上がりを見せ、多くの方が楽しまれました。商店街振興のイベントして主催者の皆様が努力されていて今年で23回目だそうです。これからも、多くの方が楽しめるイベントを実施されることを期待しています。
 しかし、そこで感じたのは一部観客の「公共心の欠如」。それも良い大人が・・・。サンバ隊の踊りは非常に激しいものですし、踊り子さんがつけている衣装は孔雀が羽根を広げたような幅の広いもの。商店街の道幅は狭いため、観客が一定のラインより踊り子さんや楽器演奏の方に接触しないように、警備側は制止をしながら気を使うのです。しかし、制止してもラインから出てきて写真をとろうとしたり、急いでいるからと言って制止をずっと振り切りラインから踊り子さんより(=接触ぎりぎり)の脇を走っていったり、果ては、極めて社会的地位が高い人なのに、そのパレードのど真ん中を私の制止も聞かず、横断したり!あきれるよりも、悲しくなりました・・・。そんな大人が今日どれだけいたことか・・・。必死で警備するのは今日の愛知万博のニュースのようなケースにならないようにしたいからなのに・・・。
 これをどう改善するかという問題に、すぐに出せる答えは恐らく無いと思います。長年の誤った教育、社会風土がこうした大人を造りだし、その大人が子供を生み育てる・・・。
 しかし、すぐに改善は無理でも、まず、学校教育で「公共心」を教える機会をまず、増やす必要が有ると日頃から痛感しています。基本は家庭教育であることは論を待ちませんが、その家庭も「そんな大人が親」というところでは、家庭での公共心の教育など望むべくもありません。戦後教育では「権利」ばかり教え「義務」を教えることをおろそかにしてきました。その点をまず変革しなければなりません。

 少し話はずれますが「教育と体罰」という記事が有りますので、まず、お読み下さい。(こんな記事も有ります)その記事に示された認識は小坂の認識と同じものです。一律の体罰禁止をするのではなく、良い体罰と悪い体罰は全く別のものなのに、一般的に「体罰」という言葉だけ「=悪」という考えに思考停止してしまうことはもうやめるべきです。

 私の好きなさだまさしさんの「神の恵み 〜 A Day Of Providence 〜」という曲の一節にこんな歌詞が有ります。

・・・なぜ、そうなったのかは 判らないんだけれど
僕が大人になるにつれて この国はひどくなった
「わがまま」と「自由」の境目がどんどんぼやけていき
「おとな」が「こども」になり「こども」が「おとな」になった・・・ 

 イベント終了後、テントを撤収し、消防団警戒の本部となった小学校校門前に忘れ物が無いか確認した後、心無い人達によってそこに捨てられた煙草の吸殻を拾いながらこの一節を思い出しました。

※「教育現場から中継です」というブログ(内容はタイトルの通り)、教育現場の苦悩が垣間見れて興味深いですよ。

★公共心を学校教育でもっと教えるべきだと考える方はこちらを押して下さい。
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posted by 小坂英二 at 23:56| Comment(6) | TrackBack(2) | 教育・子育て環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「自分だけは特別」という人が多いのは常々感じていました。
全体の一という感覚が欠落しているのでしょう。

自分が差別されると差別するなと言いつつ自分は他人を差別している人。
税金も納めず生活保護が貰えないと喚き散らす人。
まず、成すべきことを成してから主張すべき。
Posted by 豊島区民 at 2005年08月01日 00:11
「体罰」の件、私が小学生の頃はよく立たされたり座らされたりしました。「バケツ」はさすがにありませんでしたが(笑)。父についても同様です。もっとひどかった。でもそれが当たり前とも思わないほど当たり前でした。
学校こそ軍隊的規律を学ばせなくてはならない場所だと思います。たとえ拳骨を食らわせたとしても。たいていの人の親はそう思ってると思うのですが、どうやらそうではないようですね。私にはそこが不思議でなりません。
Posted by tnt at 2005年08月01日 02:21
私もイベント等で片付けや掃除に参加することが
あります。やはりそこでも小坂さんの言うような、
手伝いなどしないばかりか掃除真っ最中の場所で
ど真ん中へ尻をつけて座りながらお喋りに夢中に
なり、重量物の運搬の妨げになっているのにも
関わらずそこから退避することもしない輩に出くわし
ます。無関心でありたいという傲慢が彼等自身を
死に近付けているわけです。片付けの邪魔を
しながらお喋りの権利を無言で主張し、結果的に
自分の身を危険に晒す。彼等の姿が現代日本の
象徴であると感じます。

体罰については相応の罪に相応の罰をと思いますが
私自身中学生の時分にに当時の担任教師から意味不明な
言い掛かりを付けられ、何の理由もなく暗室へ引きずり
込まれて私刑を受けたことがあります。これが何か
悪さをしたとか、そういうことでしたら理解できますが
このように憂さ晴らしかなにかで子供を痛め付ける
者だけは絶対にその存在を許してはならないと思いますね。
今現在その担任教師だった男は教育委員会に在籍
しているとのことで、共産主義的な無根拠粛清主義が
このようにして受け継がれていくのだと絶望します。
Posted by 荒川裕史 at 2005年08月01日 03:04
>荒川裕史さん
誤解を受けるとアレなので言い添えておきますと、一つ上のコメントで私が言った「軍隊的」というのは暴力的という意味でイコールではありません。公の意識を培うために必要な罰と言った内容のことです。ご理解いただけると思いますが。。。
Posted by tnt at 2005年08月01日 03:40
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Posted by 情報公開広場 at 2005年08月01日 14:51
小坂さん、こんにちは。

サンバカーニバル、楽しそうですね。
近ければ、是非見て見たいものです。

>公共心の欠如
 本当にそう思います。
 今まで「常識」という言葉で暗黙の共通認識であったマナーやモラルが、どんどんなぁなぁになって、社会から崩壊していってる気がします。

 既に、団塊の世代が孫に対してもきちんと「公共とは何か」を教えれなくなってると思うので、現状はかなり厳しいと思うのですが(電車で土足で座席に上ったりするのを注意しないのは、祖母にもよく見られます。)、やはり、学校で我慢すること・社会とはなにかということを教えていくことから始めないと駄目だと私も思っています。

 ”子供だって話せばわかる”という教育者も多いけれど、わかる子もいればわからない子もいます。

 子どもが宝物・王様のように家庭で扱われる中で、個人を尊重する余り、学校でも我慢させること、気が向かなくても集団生活では合わないといけないことがあることを、小さな頃に教えられなかった子供は、自分の欲望を抑えることを学ばないまま大人になってしまいますよね。

 もちろん、体罰を行う側には、それなりの能力と理性の人格が必要で、今の教師にそれだけの力があるのかという疑問もありますが、今後の日本社会を考える際に、この問題は非常に重要なことだと思います。

 話はそれますが、「作る会」の「新しい歴史・公民教科書」市販本を見る機会がありました。

 とても詳しく書いてあって、久しぶりに歴史の勉強になりました。(笑)

 それで思ったのですが、教科書が非常に安易になっているというか、私たち(←S47年です)の時代の資料集みたいなのが教科書でびっくりしました。

 今の子は、こういうのじゃないと勉強してくれないのかなぁ?と・・・。

 それでも、興味を持って勉強してくれるとっかかりになるならいいのでしょうね。

 長文、失礼しました。
 
 
Posted by みか at 2005年08月01日 17:38
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Tracked: 2005-08-01 17:49

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