直近では参院選、その前は統一地方選・・・。様々な選挙が有りますが、その選挙において「開票」は非常に厳密に行われますが、「投票」が正当性があるものかどうかの確認は極めていい加減です。替え玉投票という犯罪が簡単に行われる現行のやりかたはまず、荒川区から率先して変えるべきと今度の決算特別委員会で主張するつもりです。
どういうことかと言いますと・・・。選挙に時期には「投票所入場券(参考記事:下記画像のようなもの)」が各家庭に送られて来ます。
(都のページに掲載されている例)
期日前投票でも投票日当日でも基本的には、この「「投票所入場券」を持参して下さい」ということにはなってますが、無くても投票は可能です。その場合、期日前投票の場合はいくつかの個人情報(それは氏名、住所、生年月日)を書類に書くことになります。それでOK。投票日当日なら、その情報を口頭でそらんじることを求められることが多いようです。
いずれの場合も、身分証明書の提示は不要です。「投票所入場券の持参も無くてOK」「氏名、住所、生年月日が頭の中に有ればOK」ということなのですが、これは「議員や首長を選ぶ」という大変重い行為である「投票」が本当に本人によるものかどうか可能な限り厳密に確認を行うべき行政として大変無責任な対応だと思います。
特定の人物になりすまして、替え玉投票をすることがとても簡単です。いくつか架空のケースを想定してみましょう。
(ケース1)
お隣さんは夫婦(A夫妻)で海外旅行に10日間行くそうだ。「区議選の選挙期間はその中の7日間なので、投票はできない。残念だ・・・」と言ってたよ。という世間話を聞いたB夫妻。年恰好も似ているし、A夫妻とは近所づきあいでフルネームはもちろん生年月日も知っている。住所など住宅地図を見れば誰でも分かる。応援しているZ区議候補をなんとしても当選させたい。そこで、B夫妻はまず、自分たちの持っている正当な投票権を区の出先機関で行っている不在者投票で行使し、次にA夫妻の名を騙り、投票日当日に近くの小学校で投票した。小学校では「投票所入場券を無くした」と言って、暗記していた生年月日、氏名、住所をそらんじて投票に成功!これで不正投票2票の出来上がりです。
(ケース2)
「父親(Dさん)の介護が大変・・・。父親宛てに投票所入場券が着たけど、投票所に連れて行くの大変だし、自宅でできるという郵便投票も面倒。投票なんてしないでいいや」という話を聞いたCさん。年恰好がDさんに似ているEさんに替え玉投票を頼み、Dさんの個人情報のメモを渡し、ケース1と同じやり方で不正投票。
(ケース3)
X候補を熱烈に応援しているF君。若いのに政治に強い関心を持つF君、しかし彼の友人G君(同年代)は「選挙?関心無し!誰がやっても同じだろ?いくつもりなんてねーよ!(こう考えている方はこちらを読んで下さい(^^))」と関心ゼロ。その言葉を聞いて、F君はシメシメ。友人だから生年月日、住所、氏名などもちろん知っている。ケース1と同じやり口で不正投票1票出来上がり!
いずれも、本当の本人が棄権することを予想して不正投票しているのがポイント。本人が投票所に足を運ぶと不正はばれますので。
各投票所では、複数の投票立会人が「不審な様子の人はいないか?」と見ていますが、だからといって不正投票は簡単に見抜けるものでは有りません。「私は○○です」と名乗って投票に来た人に対して、先ほどから挙げている個人情報を聞き出すことと、その情報と矛盾の無い年恰好か、不審な様子は無いかのチェックだけで、不正を見抜ける訳が有りません。
「替え玉投票」と検索するとこれだけの情報が出てきますが、こうして明らかになるのは氷山のほんの一角だと断言できます。
今のやり方は根本的に、おかしいのです!投票所入場券も無くてよいものになっているし、郵便受けから簡単に詐取できるので、本人確認の手段としては弱すぎます。やはり、投票日の投票でも期日前投票でも、身分証明書の提示を義務図けるべきだと思います。
外国の例をいくつか検索で見つけました。ベルギー(詳細はこちら)、投票の際には身分証明書の提示が必要と書かれています。トルコ(新聞記事の訳)・・・こちらも身分証明書の提示が必要です。
これが当たり前の姿勢ではないでしょうか?日本は全国的に身分証明書の提示を求めませんが、選挙を担当する国の総務省では「投票の際の本人確認は市区町村がそれぞれの判断で責任をもって行うこと」といった姿勢で、各自治体の裁量に任されている部分も有ります。
実際不在者投票で投票所入場券が手元に無い場合、身分証明書の提示を求める自治体もあれば、求めない自治体(荒川区はこちら。選管の背責任者に先日も改善を求めました)もありばらばらです。まあ、投票所入場券を持参した人に身分証明書を提示させる自治体は日本では皆無のようですが・・・。基本的には国で「身分証明書の提示義務化」をすべきと考えます。しかし、現状でも身分証明書の提示を徹底することが、自治体の選挙管理委員会の判断でできない理由は有りません。そうすれば不正が相当程度防げるのに何故、しないのか?
それは、「投票所で身分証明書の提示が義務」とすると、めんどくさがる人が出て、投票率が下がる、それはその自治体の選挙管理委員会の内外での成績・評価が下がるということを意味するのでどこもやりたがらないのだと、小坂は考えています。
しかし、そのような小手先の数字に右往左往する必要は全く無いと思います。「身分証明書が義務化」されたことで投票することをめんどくさがる人が実際に来なくなっても、そのような人は投票判断もしっかり考えてするような性格だとは到底考えられません。その様な人まで、本人確認の責任を行政が放棄してハードルを下げ、なんとかもみ手をするが如く投票率を上げようとすることは本末転倒だと思います。それよりは、投票が確実に本人によって行われていることを行政がきちんと確認することの方がはるかに重要です。
不正投票(その気になれば、簡単に可能!)を防ぐには、投票の際に身分証明書の提示を荒川区選挙管理委員会で義務化すること、行政が責任を真っ当するために当たり前の流れを荒川区から作るべく、委員会で徹底して議論をしたいと考えています。
投票の際の本人確認は厳格に行うべき!、という方はこちらを押してください。
そもそも、身分証明書って、何を使うのですか?統一性のない保険証や運転免許証?持っていない人はどうする?真偽の判断は?
海外旅行に行くときは誰もが嬉々として個人情報と固有番号の入った旅券を申請するくせに、「国民背番号」などと言って反対する人が多いのはヘンですね。
全日本国民が、世界一精巧で偽造の困難な日本国旅券と同等レベルの身分証明書を持つようになれば、物事は相当シンプルになると思うのですが、どうでしょう。
世界を見渡せば、IDカード(国が発行する身分証明書)携帯を義務付けている国のほうが、それでない国よりはるかに多いのではないでしょうか。別に、フツーのことだと思います。
投票も年金も財政もソーリダイジンも、なにもかもむちゃくちゃですなあ、ジャパンは。
小坂君、出番ですよー。
海外在住 カンメーより
ゴキブリを1匹見たら100匹はいると思え、という言葉が有りますが、不正投票も同様です。発覚するのはほんの一部です。公正さを担保できるように厳格な運営をすべきと考えます。
>>カンメー 様
全国民が持っているIDカードといったものが無いので、やはり運転免許や健康保険証(種類はいくつか有りますが成人でしたらほぼ持っていると思われます)が身分証として有効かと思います。100%完全では有りませんが、不正を防ぐハードルは相当高くなります。(これらの証明書を偽造・詐取することが不正投票をするの前提になりますので)。
ご指摘のように国民に共通のIDカード、絶対に有った方が良いです。住基カードも制度を導入した際に全国民に義務化する位すべきだと思います。そうでなければカードの意味がとても限定的になってしまいます。
本来葉書と身分証明証の二つが望ましいと思います。
是非是非、選挙の公正を守る為に是非実施していただきたいと思います。
いっちょう質問に入れてみますか。
ご指摘全く同感です。
>>takeyan 様
是非是非、質問して下さい(^^)!それぞれの自治体で異議を唱えていきましょう。