「バスロケーションシステム」という言葉をご存知ですか?リンク先に有る通り、GPS等を用いてバスの位置情報を収集し、バス停の表示板や携帯電話、パソコンに情報提供するシステムで、渋滞や雨などの理由によりバスが遅れているときのバス待ちのイライラを解消できる便利なものです。こちらのページのリンク先のページで見られるようにホームページでバスの現在位置を確認することもできます。
しかし、一般的なバスロケーションシステムの導入にはかなりの費用がかかり、平成16年度の約2300万円の区から運行事業者「京成バス梶vへの補助金を除いて、今後補助の予定が無い、事業者の自主運行が基本の荒川区コミュニティーバス「さくら」でそのような完全なシステムを導入することは費用面から難しいようです。そこで、数日前から上記写真にあるように、京成バス鰍フ発案で日本で初めての「お客様参加型バスロケーションシステム」が導入されました。全バス停にボタンを設置し、バスがあるバス停を通った時に、そのバス停のボタンを誰かが押すと次のバス停では「バスが来ます」と音声案内が流れ、「自分が待っているバスは一つ前のバス停を出たんだな」ということが分かるという制度です。
ボタンを押す「誰か」とはそのバス停で降りた方、乗った方、又は通りかかった方とのこと。バス事業者がバス位置の情報を流すのでは無く、バス利用者や地域の方に協力をしてもらうということのようです。「該当者がいても必ず押してくれるとは限らない」「バス停で誰も乗り降りせず、付近に通行者もいない時はどうするのか?」「いたずらで押されたら次のバス停の方は混乱するのでは?」こうした突っ込みが当然予想されます。しかし、厳密性確保のために完全な「バスロケーションシステム」を導入を求めることは、なんとか自主運行している京成バス鰍ノ過重な費用負担となりますので、今の制度でも十分良いと思います。7月28日の記事でご紹介した「つくばエクスプレス」の印象は有る意味完璧な交通機関と感じました。一方、荒川区コミュニティーバス「さくら」は安全など必須の部分を除いては有る意味「曖昧」「不完全」「ほのぼの」した部分を残しても良いのではと。「ボタンを押す」ことの周知が進み、利用者や地域の方々が次のバス停で待つ方を下町らしい思いやりでボタンを押すことが増えれば徐々にあてにできるようになるでしょう。それでも、不完全な部分は残りますが、それは「仕方ないな」と思える心の余裕を持っても良いのではないでしょうか?「音声案内が流れれば儲けもの」位の気持ちで。
少し、強引な理屈かもしれませんが、小坂はこうしたほのぼのとした仕組みを経営に負担にならない範囲の低コストで導入したことは良かったと思っています。
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