2007年12月28日

日章旗寄せ書きで歴史の縦軸を実感

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 今までのいくつかの記事
(経緯はこれらの記事とそのリンク先を参照下さい)に書いた米国より小坂がお預かりした日章旗の寄せ書きを使った、歴史の授業が12月6日に区立第二日暮里小学校で学校長自ら教鞭を取り、行われました。その報告資料が、教育委員会から帰ってきたとの連絡を受けたので、学校長の元を今朝訪問して授業の様子を聞くと同時に、お預けしたものを受け取って参りました。

 6年生を対象に45分間の授業で日章旗の寄せ書きについての経緯の説明を受け、実際に日章旗を近くで見つめ、質感を感じ、当時の背景を想像し、6つの問いかけ(寄せ書きした方の気持ちはどのようなものだったか?や、率直な感想についてなど)について文章で児童一人一人が表現するというものでした。

 出征された方の帰りを戦後も待つ奥様の手紙のコピーを読み上げると感極まる児童もいたそうです。資料館などでこうした日章旗の寄せ書きを短時間見る機会は有っても、こうしてある程度まとまった時間を使って一人の出征兵士に関わる歴史に思いを馳せる機会というのは、児童にとっても大きな意味が有ったと思います。
 
 児童の書いた文章を氏名を伏せて読ませていただきましたが、の中に感想で「自分の国は今まで色んな大変なことがあったけど、それを乗り越えてきて今の自分たちがあるんだと思った」という文章が有りました。こうして授業で日章旗を使わせていただいた意義を強く感じました。

 今の日本における個人の無責任ぶりは、「はるか昔からの歴史を全体でも個人でも鎖の輪のように繋がって積み重なって今の自分が有る」ということを教える機会が家庭でも学校でも少ないことが大きな理由ではないかと思いますが、日章旗を使った授業でこうした歴史の縦軸が連なる中に今の自分が存在し、それを次の世代に引き継いでいくんだということを感じてもらえたとその感想文で感じ、とても嬉しく思いました。

 預けていた資料を受け取り、また、授業の様子を学校で1冊のファイルにしてくれていた(すぐにご遺族にお送らせていただきました)ので、それを受け取り小学校から出てきて、その足で同じ地域の中学校である区立諏訪台中学校へ。

 授業の報告を受け、この日章旗をご遺族にお返しする前に、歴史を実感する資料としてさらに使うべきと確信したため、年末にアポ無しでしたが、副校長と社会科担当の教員にお会いして、今までの経緯と小学校での授業の話などさせていただき、「寄せ書きを受けて出征した兵士の住んでいた地域の中学校として、是非、この日章旗や関連資料を社会科の授業で使って欲しい」と話をしてきました。話を聞いて「貴重な資料を授業で使いたい」旨の答えをいただきましたので、日章旗や関連資料をお預けしてから、年末の様々な残務整理に戻りました。

 ご遺族からは命日の来年5月頃までなら、地域の歴史的資料として学校などで役立てて欲しい旨の有り難い言葉をいただいてますので、それまでの間に当時の歴史を実感する資料として使われるよう、これからも働きかけていきます。

small_ribon.gif情緒的に考えるのではなく歴史の事実を直視すべき、という方はこちらを押してください。
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posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 区政全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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