中越地震の際に山古志村に置き去りにせざるを得なかった母犬のマリと3匹の子犬(関連記事)が飼い主の下に帰ってくる実話(経過)をもとにした映画。
地震の恐ろしさや「絆」について考えさせられる映画でした。旧山古志村の美しさも強く印象に残りました。是非、今後訪れてみたいと考えています。
読者の中でペットを飼っている方もおられると思いますので、そうしたペットの防災対策についても、この機会に是非考えていただければと思います。
平成17年6月8日の本会議でも震災時の避難所におけるペットの扱いについて、ルールを事前に決めておくように質問を致しました。震災時のペットの扱いは被災者自身の安全に関わることにもなりますので、大変重要な問題です。
(以下、小坂の質問と区側の答弁を抜粋)
小坂:発災後の避難所、仮設住宅等のルール造りを予めしておくべきでは。
4点目として、発災後の避難所、仮設住宅等のルール造りを予めしておくべきではないかという点についてお聞きします。発災後の避難所のルール造りを今から検討しておくことは重要です。例えばペットはどう扱うか?新潟中越地震では、避難所が有るにも関わらず、ペットの室内犬を寒い野外には放置できない、しかし、避難所には持ち込めないために、狭い自家用車で避難生活を送り、その結果、エコノミークラス症候群で亡くなった方がいました。かといって犬嫌いの方がいる避難所に無秩序にペットの持ちこみを認めるわけにはいきません。また、仮設住宅に入居する際の優先順位・条件等も事前の充分な検討が必要と考えます。阪神淡路大震災では、弱者のみを引きぬいての優先の入居、仮設住宅での商売を認めなかったため、地域共同体が細分化され、入居者も特定の条件を満たした弱者ばかりの活気の無い社会で過ごすことになってしまったと聞いています。新潟中越地震では、阪神大震災と比較して規模も小さかったためか、入居は地域社会ごとにまとまりを持って行い、必要な商売の継続も一部で認められるようになったようですが、こうした様々な問題について、どのように対処していくのか、ルール造りについて事前の充分な検討が求められていると思います。震災の規模によりどのような対応が可能か、震災が起きてみなければ分からないという点も有ります。しかし、震災が起きてからではそうした問題に対して十分な検討が行われる環境であることは考えにくいのが現実です。そこで、いくつかのケースを想定し、このケースの場合はこうしたルールが適用できるのではないかという検討を平常時からしておくことが、必要と考えますが認識を伺います。
また、避難所となる体育館等はガラス窓が有りますが、その中でどの程度、強化ガラスの導入やガラスの飛散防止フィルムの貼りつけなどが行われているのでしょうか?ガラスが破損していると避難所の温度管理の面で充分な対応ができないこと、度重なる余震でガラスが落下し避難者に被害が及ぶことを防ぐために、災害に備えた調査と対策が必要と考えますが、現状と今後の取組みについて伺います。
[危機管理対策室長答弁]
避難所につきましては、きめ細かなルールを定め、予め周知しておくことが震災直後の混乱時にもスムーズな避難所運営が可能になると考えます。多くの方の意見をお聞きしながら、検討してまいりたいと考えております。
また、仮設住宅の、運営につきましては入居基準を定める東京都とも協議してまいりたいと考えております。
さらに、避難所となる学校等の安全性の確保につきましては、教育委員会とも充分調整し、必要な対策を講じていく所存であります。
(抜粋終了)
こうした点について、再度、進捗状況を確認しながら足りない部分を指摘して行こうと考えています。
参考までにこちらのページにペットの防災対策特集が有りますので、ご関心のある方はどうぞ。
例えば
・シューズ、ブーツ:映画の中でも瓦礫のガラス片が散らかっている為に、マリの足が血だらけになるシーンがありましたが、震災時に備えて足を守るシューズを用意し、日頃から慣れさせておくというのも良いのかなと思います。
・水無しでも使えるシャンプー
・名札、迷子札=震災時、迷い犬などになり飼い主不明だと悲しい結果になりねません。その為に有効かと。もっとも、飼い犬については、「鑑札」を付けることが義務付けられていますので、これが迷子札代わりにもなるはずですが、残念ながら付けていない例が圧倒的に多いようです(参考記事)。その理由は自治体が用意する鑑札(一例)は大きい上に見栄えも悪いと評判が悪いからのようです。そこで、世田谷区などでは、独自に洗練された鑑札を作る自治体(参考記事)なども出てきました。荒川区でもそうした普及の為の取り組みを始めるように問題提起しようと考えています。
もちろん、人間の為の防災対策も日頃から心がけていただければと思います(参考記事)。
ペットの防災対策も重要、という方はこちらを押してください。
マリの映画は・・・最初からないてしまうのがわかっているので、まだ見に行ってません。
三宅島の噴火の際、取り残された犬が降り注ぐ灰、粉塵の中で空しく佇んでいたニュース画像も思い出されます。
ありがとうございます。映画館ではやはり多くの人が泣いていまいた。