2008年01月30日

特別委員会視察1日目=釜石市

 今朝は新幹線で一路、岩手県釜石市(HPは市職員の手作りだそうです)へ。所属する震災対策・危機管理調査特別委員会の視察です。釜石市と荒川区は姉妹友好都市関係を結んでいます。

 こんなエピソードも(防災無線で流れる「荒川そして未来へ」のメロディーが釜石市でも使われています。)
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 さて、本題ですが、視察の内容は、以下の2点です。
災害時相互応援協定について
J-ALERTについて(参考記事

 釜石市役所に到着。床が木のとても味の有る庁舎。早速、市の担当部長から説明を受け、質疑応答・意見交換をしました。

 新日鉄製鉄所が存する釜石市には大型船舶が着岸できる港が有るため、「釜石市」と「愛知県東海市及びトヨフジ海運」で災害時応援協定を結んでいます。釜石市と東海海運、そして荒川区で三角形の関係で新たに応援協定を結べないか、という問題意識をその場で多くの議員が持ち、今後もその点について担当者同士で調整をしていくということになりました。荒川区には隅田川という水運に使える路が有り、防災港も整備を進めています。もっとも、小型船に積み替えなければ物資の輸送は不可能ですが。例えば、首都圏又は釜石市周辺で震災が発生した際に、トヨフジ海運の定期輸送船(名古屋、タワラ、東京、横浜、釜石に通常寄港。車を700台積める大きさ)に緊急支援物資(無傷の自治体から)をすぐに積んで運ぶ仕組みを予め構築できると素晴らしいと思います。

 二点目のJ-ALERTについてはリンク先と映像での説明ページもよろしければどうぞ。

 詳細は省きますが、釜石市では、
平成17,18年度に国のモデル事業に参加し、実証実験を実施。
平成19年2月からは震度速報、津波予警報、
     6月からは緊急地震速報のモデル実験に参加、津波避難訓練や防災訓練で訓練放送を行い、住民へ周知を図った。
     10月から緊急地震速報の実用運用開始
平成20年1月21日 有事情報の運用開始
 といった流れで、導入を進めています。システムの費用は1000万円余。

 小坂からは、以下のような質問をしました。
・昨年6月の実証実験でどのような課題が新たに出てきたか?
釜石市の答「警報には防災無線を使うが、場所によって聞こえたりそうでなかったりする場があるため、警報伝達手段を複数にする必要性を感じた。「警報音が緊急性を感じない」との市民からの指摘もあった」

・J-ALERTを導入している自治体はどの程度あり、情報交換をする機会は有るのか?
釜石市の答「全国で4つの自治体が現在導入しているが、電話で連絡をとること位で、有効な横の連携というところまでいっていない」

・「ミサイルが飛んできた」という前提で警報が出た際、市民にはどのような動きをすべき、と啓発しているのか?
釜石市の答「残念ながら、その点は具体的になっていない。国の指針では「丈夫な建物の中に避難して下さい」とあるが、現実的ではない・・・。役所内で図上訓練は行うが、今後具体的な対策を検討していきたい。」

 活発な意見交換の後、釜石市の郷土の歴史そのものである製鉄の歴史を展示している「釜石市立鉄の歴史館」を案内していただきました。

 その後、夕食前に市内を個人的に、見て周りました。津波への備えに力を入れている釜石市の現状を、水害被害への対策が急務の荒川区の参考になればと思って・・・。こちらのブログでの参考記事の後、水害ハザードマップを区は作成しましたが、避難経路や避難の場所はまだ未設定ですので、引き続きそうした点の明確化を求めていこうと考えています。

 釜石市は明治29年の津波で約3700名の命と財産が奪われた歴史(参考記事)もあり、津波対策にはとても力を入れています。世界で一番深いところから防波堤を設置している、「釜石港湾口防波堤」は、防災担当者が世界中から視察に訪れる場所です。街中においても、津波避難所の看板があちこちに設置してあります。
PICT5513.jpg

 青葉通り緑地。もとは石応禅寺の参道として「寺道」と呼ばれていました。大東亜戦争中に、釜石は二度に渡る艦砲射撃を受けて、市街地が壊滅的な被害を被ったことから、火災に対する防災面を考慮して、30mの幅員を持つ街路として整備されました。昭和55年には、街路の中心部分を「青葉通り緑地」として整備し、市民の憩いの場、ふれあいの場として親しまれています(写真が多数掲載されているページ)。
PICT5516.jpg

 車からもはっきり見える場所に津波の避難所の場所と距離を示す看板。津波警報が出るか否かに限らず、震度4以上の地震の際は、迷わず津波避難所へ避難するように日頃から訓練をしているそうです。
PICT5518_1.jpg

 避難道路も設定されています。津波についての情報はこちら
PICT5519.jpg

 津波避難所を大きな文字で示す看板の裏側には、場所を明示する地図が。
PICT5520.jpg

 避難道路は海に迫る丘の中腹に沿って整備されています。登り道がきつく、災害弱者の避難について地域でどのような態勢を作るかが、課題だと感じました。
PICT5521.jpg

 丘の中腹の避難所に到着。釜石市では「釜石市動く津波ハザードマップ」も公開しています(こちらのページ、是非ご覧下さい!)。明治29年の三陸地震津波の再現も。
PICT5526_1.jpg

 はるか向こうの丘の中腹にも避難所が。
PICT5527.jpg

small_ribon.gif防災対策の一層の充実を求める、という方はこちらを押してください。
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posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 他自治体に学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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