ブログ本文で説明を全てしきれませんので、リンク先を参照しながらお読みいただけると幸いです。
荒川区で西川区長が進めている産学連携のMACCプロジェクト、さらに進めていくように議会からも後押しをしていきたいと考えています。産業クラスターの構築は地域のモノづくり再生に大きな効果が有ると確信しています。その産学連携に大変参考になる、仙台市の「仙台フィンランド健康福祉センター」を有志の議員と共に視察してきました。
このセンターのプロジェクトの目的等はこちら。
まずは、フィンランド型福祉を実践している、「特別養護老人ホーム せんだんの館」から視察。
写真は1階食堂横のパワーリハビリを行う部屋。フィンランド製の福祉機器を設置しています。
特養ホームに日本で唯一設置されている流水プールを使った北欧型福祉である自立=残存機能維持を実践する施設。介護度が重度でも浮力の為、立つこともできたり、膝に負担をかけず水流(調整可)で負荷をかけて筋力を維持したり。水中ですが20年ぶりに立てたことが励みになり、機能が回復していく事例など、回復効果は高いようです。
1階のロビーに在住のセラピー犬のモモちゃん。テレビ出演もしたとか。館の職員の方といっしょだと全く吠えませんが、見知らぬ人が一人で来ると吠えるそうで、番犬の役目も。
庭には部外者も含む誰でも利用できるように設置した健康体操ができる器具が多数設置してあります。ラップセット社だとか・・・。
特別養護老人ホームの居室、ショートステイの居室を拝見。とても広めに部屋を確保してあり、共同ではなく電気コンロも各部屋に設置されており、遠方から来た家族も同じ部屋にいっしょに泊まることが多いそうです。居室が狭いとそうもいきません。施設について詳しくはこちらをどうそ。
居室のトイレに設置してあるて手摺は高さや方向が自由に変えられる優れもの。ただ、1つ7万円もするそうですが・・・。施設の設計はフィンランドの企業がしたそうですが、日本の消防法との兼ね合いの苦労や運営の問題点など詳しく聞いてまいりました。荒川区においても、数年後には特別養護老人ホームを誘致する予定ですので、とても参考になりました。
次に「仙台フィンランド健康福祉センター」の研究開発棟の説明を受け、視察。施設の様子はこちらをどうぞ。玄関を入って直ぐ右手にあるのが,コ・デザインスペースです。施設のページから引用すると「ここは,ユーザーと企業・大学の研究者が共同でサービスや製品を開発するためのスペースです。また,企業の開発担当者の方に対して,高齢者の視覚や感覚を擬似体験による「気づき」研修などを行っています。
この他,製品を展示するスペースがあり,展示品を随時募集しています。2005年4月〜7月には約2200人の方々視察に訪れ,パブリシティ効果は抜群です。」
骨に振動を直接伝えるため、聴力の悪い方にも有効なイヤホンなど、斬新な福祉機器や制度の展示が多数。詳しくはこちらのページの上部の記事をいくつかお読み下さい。
車椅子専用ドレス、車椅子専用外出着、介護用衣類など潟Rマツの製品は斬新かつ機能的です。
頻尿、尿失禁、夜尿症などに有効な仙骨表面治療的電気刺激器。
フィンランドは遠隔医療がとても発達した国ですが、この機器は真ん中のバーが圧力を受けると発信される信号をネット経由で世界中どこでも受けることにより、遠方で暮らす親の安否などを知ることができるものです。
特養ホームの居室のトイレにもあった、素人でも簡単に高さを変えられる流し台や特殊な手摺など「フィンランド仕様のセット」
別の企業の事例ですが、赤色の手摺は滑り止めとともに、弱視の方にも識別しやすい色である為。
他にも「高齢者が自立して暮らせるようにするマンションリフォーム」(こちらの記事)など、多くの参考になる事例の紹介が。
約3時間の視察の後、近くに仙台文学館(館内は撮影禁止ですので、こちらをどうぞ)があることを知り、荒川区で今後建設予定の「吉村昭氏に因んだ文学館」の参考にと見学してから、荒川区へ戻って参りました。地域の昔話に注目したこちらの企画は素晴らしいものです。
この2日間の視察で「なるほど!」と思った点は、細かいことも含めとても多く書ききれませんが、そうしたことを今後の議会での質疑に活かして参ります。
産学連携をさらに深めるべき、という方はこちらを押してください。