
昨日10日は人権擁護法案に反対する国民集会の前に、予算特別委員会の最終日ということで、引き続き議論をした後、委員会として予算案全て可決されました。
その採決に先立ち、締めくくり総括質疑を各会派から(会派所属人数×2分間の持ち時間=答弁時間を含まず)を行いました。小坂は保守系無所属の一人会派ですので、持ち時間は2分間のみということで、1点に絞って質問しました。以下が、そのやりとりです。引き続き、無駄な用途に使われないように注視して参ります。
(質疑の内容)
小坂:十一月の区長選挙の開票は即日、翌日、どちらを想定しているのかと、その理由、それぞれのコストの違いは?
選管事務局長:選管では、区長選挙の開票日と即日・翌日について現時点では決定していません。本予算案では即日開票もできるように従事者200名、費用約190万円を含めて計上しております。公選法第6条では、選管は「選挙の結果を選挙人に対してすみやかに知らせるよう努めなければならない」と規定し、これを受け、総務省は「即日開票が望ましい」と指導しております。特別区の状況を見ると、23区中即日開票が16区であり、単独の区長選挙では荒川区を含め8区中6区が即日開票という状況で、即日開票は時代の流れとなってきております。
小坂:速報性の確保、というのは行政の自己満足に過ぎず、この費用をもっと区民生活に密着したことに使うべき。この区長選挙の翌日開票をきっかけに開票に無駄な経費が使われる先例を作ってしまうと、今後区議選にも波及し、長期的に無意味な支出が固定してしまい金額も膨らむことは区民に対する裏切りとも言える。そもそも区民の意見を聞いたのか?
選管事務局長:区民の意見ですけれども、区民意識調査などでの調査は行っておりませんが、国政選挙・都の管理する選挙では全て即日開票を実施しており、開票について有権者から選管に対して寄せられる意見は賛否両論があるところです。
区議選の開票については、候補者が多く開票作業が深夜におよぶことから、候補者から支援者を待機させるのは心苦しいとの意見もあり、また経費削減も図れるため、翌日開票を実施してきたところです。3年後の区議会議員選挙については、議会の意向を十分尊重し、他区の状況等を見極めたうえで、決定されるものと考えます。
小坂:様々な会合で多くの区民に即日開票した場合の費用を示して聞いてみたが、「もっと別のことに有効に使って欲しい」といった声が圧倒的でした。即日にして欲しいというニーズがは極めて低いと思う。また、深夜の開票は環境問題や従事する方の健康へも悪影響が有るのではないかと思うが、そもそも過去、翌日開票になった経緯はどのような背景が有ったのか、また、それを今回翻す理由は?
選管事務局長:先ほど申しましたけれども、即日開票の流れが押してきていると、職員の健康面では、短時間に開票作業が終了することを考えますと、影響は少ないものと考えます。選挙は、区民が政治参加し、主権者としての意見を反映させる最大の機会であり、自分が投票した結果を早く知りたいという要求があることも事実でございます。小坂委員のご意見については選挙管理委員会にご報告してまいります。
小坂:選管は独立した組織では有るが、区の予算で活動しているのであり、折角、母屋で区民生活向上に多くの施策を努めている一方で、離れで行政の自己満足に過ぎない優先順位の低いことに対して、従前の議論を無視して新たに予算を浪費しようとしている。こうしたことが他の組織にも無い様に、区は十分にチェックすべきではないか?区の姿勢が問われると思う。
副区長: 無駄のないようにチェックしているつもりでありますし、本予算委員会におきましても、議員の皆様に監査、チェックをしていただいているところです。
小坂:先ほどの金額が有れば、例えば、コミバスの2つのルートの乗換無料化補助に必要な金額を賄え(参考ブログ記事)、そのように使った方が遥かに有効、区民サービス向上に繋がるものであり、選管内の自己満足な理屈ではなく、区民が真に求めることにこそ区として総合的な優先順位をつけて予算を使うべきではないか?翌日開票の予算は執行すべきでないと申し上げ、区長の認識を伺いたい。
区長:こうした費用をコミバス乗り換え無料化などもっと有効に使うべきという観点はとても若々しい感性によるものと感じた。翌日、即日か基本的にはどちらでも良いと考えているが、そもそも開票には経費がかかりすぎていると思う。開票に従事する職員の給料が世間相場からかけ離れていることも改善すべき課題かと思う(小坂注:こちらの記事に書いた通り小坂からも指摘し、少し下がりましたがまだまだ高いです)。行政の自己満足というのは言いすぎかとは思うが、区議として長年の経験をされた選管の委員からそうした即日開票という案が出てくるにはそれなりの理由があると考えているが、議会で議論を行なって決めていただければ良いと考える。結論はここでは出せないが、時間をいただいて考えていく必要が有ると思う。
小坂:区長が指摘した観点の見直しも是非、検討していただきたい。



でも、費用対効果を考えれば、「それでも半日早く知りたいか?」と言えばそんなことはありません。国政選挙が即日開票なのもTV局的にお祭りの要素が強いからなのだと思ってました。
「それっぽいこと」をやって「それっぽく」見せるのはもう止めにしたいですよね。
同感です。費用対効果が最大の問題です。コミバスの通っている区間、あるいは通っていなくてももし自分の近くに路線が有ると仮定して、その人に190万円を使って「乗り換え無料」になるか「即日開票」になるか、どちらかを選んで下さいと言われれば多くの人が前者を選ぶと思います。