2008年02月08日

新型インフルエンザへの区独自の対策を!

 2月19日(火)か20日(水)のどちらか(共に午後)に小坂から本会議で代表質問を行いますが、現在、質問する項目について最終絞込みを行っています。
 その中でも扱う予定の「新型インフルエンザへの区の対策」について書きます。まず、新型インフルエンザについてはこちらをご覧いただければと思いますが、被害の予想について抜粋します。

(以下、厚生労働省HPより抜粋)
 日本政府は人口の約1/4の人が感染し、医療機関を受診する患者数は最大で2500万人と仮定して、対策を講じています。
 また、過去に流行したアジアインフルエンザやスペインインフルエンザのデータに基づき推計すると、入院患者は53万人〜200万人、死亡者は17万人〜64万人と推定されています。しかし、これらはあくまでも過去の流行状況に基づいて推計されたものであり、今後発生するかも知れない新型インフルエンザが、どの程度の感染力や病原性を持つかどうかは不明です。
 これ以上の被害が生じる可能性を否定できない一方、より少ない被害でとどまる可能性もありますので、実際の発生状況に応じて柔軟な対応がとれるように準備しておく必要があります。
(抜粋終わり)

 これだけでは恐ろしさはまだ伝わりきれないと思います。一つの病気に対して小坂が何故、これだけ危機感を持つかというと・・・。
 ・そう遠くない時期に発生することは確実だが、時期は読めない。
 ・発生するとく飛沫感染から爆発的に世界中に広がる。タミフルという現存の抗ウィルス剤が治療に有効に利く「可能性」も有るが、発生してみて初めて詳細が解明される、その新たなウィルスに利く抗ウィルス剤を開発・十分な量を製造するのに一定の時間が必要となる。
 ・人と鳥、豚の三角関係の中で全く新しいウィルスが発生して、最初の一人目の患者が出てから1週間で数千万人に感染が広がる。致死率は推定6割。

 国においてはこちらの対策行動計画、都においてもこちらの計画が策定されてはいますが、現場で具体的にどのように対応するのか、という面から見ると曖昧かつ不十分と言わざるを得ません。「大体、こんな感じで対処してよ、あとの現場の具体的対応方法は区市町村に任せるよ」といった感じです。

 この問題について先進的な取り組みをしていることで有名なのが品川区です。詳しくはこちらのページを参照していただければと思います。訓練の内容も緻密。このような品川区の事例が全国的に注目されているのは、裏を返せば多くの自治体ではこの問題に対してほとんど対策が打てていないということです。
 国としてもっと踏み込んだ対策を求めたいのはもちろんですが、そうしたことを待っているわけにはいきません。震災と同じで、明日のニュースで「新型インフルエンザ発生!」という緊急速報が流れても何も不思議は無い状態ですから、与えられた条件の中でも区で具体的な対策をまず立てることが急務です。
 書くと切が無いのですが、いくつか箇条書きで・・・。この問題は「誰の不満も出ないよう丸く収まる問題」では無く、震災時のトリアージのように優先順位を付けなければならない事項も多いのです・・・。


 ・新型インフルエンザが流行した際の具体的訓練(実働・図上)の実施。広範な関連団体の参加が必要。(品川区の事例の写真
 ・緊急時は常識的な枠組みでは対応できない。例えば、米国のニューヨーク州立病院では、新型インフルエンザ流行時には、眼科や歯科の医師まで動因して対応するという取り決めがなされています。区内の関係団体とそうしたことについて取り決めをしておくべき。
・国や都の計画では緊急時に医療ボランティア(看護学校や医科大の学生などを想定)を募集するとなっていますが、急に集められるはずも有りません。そうした具体的な募集を今から登録制で実施し、感染防止や様々な知識を有る程度身に付けておくことが必要。しかし、こんなニュースもあるので現実は極めて厳しい・・・。
 ・新型インフルエンザについての広報を区として、日頃から十分行うことは言うまでも有りません。
 ・都の予測では流行時に都内で380万人が感染し、1万4千人が死亡するとなっていますが、火葬するのが間に合わない為、遺体の一時保管場所の確保が不可欠。荒川区内ではどこに保管するのか?また、当時の新型インフルエンザといえるスペイン風邪が流行した際の米国のセントルイス市では市長の指導で葬式も含む全ての集会を禁止し、自宅から出ないことを市民に徹底して大流行を避けたとの話もあるように、流行時には危機感の無い人にとって「集会や外出もだめ?俺の勝手だろ?」という反応が必ず出てくると思いますが、それをどこまで押さえられるか?この問題についての日頃からの周知と自治体の大胆な決断が不可欠です。
 ・平常時でもなかなか入院先が見つからない病院。こんな大流行が起きた際にどこに入院させるのか?今日、流行が判明したという前提で緊急病床が区内や近隣でどの設置できるかのシュミレーションも必要。
 ・流行時に必要となる人工呼吸器の備蓄も自治体で行う必要が有る。
 ・新たなワクチンを投与する優先順位の確定。例えば米国NY週では0歳〜18歳までの層を優先的に投与すると決定している。


・・・書いていると本当に切りが無く、また、本来はやはり国で大決断して欲しい事項も有ります。でも、それを待ってばかりはいられません。調べれば調べるほど、国や都の指示待ちではなく区独自の認識、対策を確立しておくべきという思いが強まるばかりです。
 
 このブログ記事も雑な説明で、分かりにくい点も有るかとは思いますが、リンク先も是非、お読みいただき、この問題の重大性を知っていただければと願っております。

small_ribon.gif新型インフルエンザに区独自の対策を一日も早く取るべき、という方はこちらを押してください。
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2008年01月03日

ペットにも防災対策を!

 今日、映画「マリと子犬の物語」を見てきました。今月3歳になる娘も膝の上にちょこんとすわりお利巧に見てました(^^)。

 中越地震の際に山古志村に置き去りにせざるを得なかった母犬のマリと3匹の子犬(関連記事)が飼い主の下に帰ってくる実話(経過)をもとにした映画。

 地震の恐ろしさや「絆」について考えさせられる映画でした。旧山古志村の美しさも強く印象に残りました。是非、今後訪れてみたいと考えています。

 読者の中でペットを飼っている方もおられると思いますので、そうしたペットの防災対策についても、この機会に是非考えていただければと思います。

 平成17年6月8日の本会議でも震災時の避難所におけるペットの扱いについて、ルールを事前に決めておくように質問を致しました。震災時のペットの扱いは被災者自身の安全に関わることにもなりますので、大変重要な問題です。

(以下、小坂の質問と区側の答弁を抜粋)
小坂:発災後の避難所、仮設住宅等のルール造りを予めしておくべきでは。
 4点目として、発災後の避難所、仮設住宅等のルール造りを予めしておくべきではないかという点についてお聞きします。発災後の避難所のルール造りを今から検討しておくことは重要です。例えばペットはどう扱うか?新潟中越地震では、避難所が有るにも関わらず、ペットの室内犬を寒い野外には放置できない、しかし、避難所には持ち込めないために、狭い自家用車で避難生活を送り、その結果、エコノミークラス症候群で亡くなった方がいました。かといって犬嫌いの方がいる避難所に無秩序にペットの持ちこみを認めるわけにはいきません。また、仮設住宅に入居する際の優先順位・条件等も事前の充分な検討が必要と考えます。阪神淡路大震災では、弱者のみを引きぬいての優先の入居、仮設住宅での商売を認めなかったため、地域共同体が細分化され、入居者も特定の条件を満たした弱者ばかりの活気の無い社会で過ごすことになってしまったと聞いています。新潟中越地震では、阪神大震災と比較して規模も小さかったためか、入居は地域社会ごとにまとまりを持って行い、必要な商売の継続も一部で認められるようになったようですが、こうした様々な問題について、どのように対処していくのか、ルール造りについて事前の充分な検討が求められていると思います。震災の規模によりどのような対応が可能か、震災が起きてみなければ分からないという点も有ります。しかし、震災が起きてからではそうした問題に対して十分な検討が行われる環境であることは考えにくいのが現実です。そこで、いくつかのケースを想定し、このケースの場合はこうしたルールが適用できるのではないかという検討を平常時からしておくことが、必要と考えますが認識を伺います。
 また、避難所となる体育館等はガラス窓が有りますが、その中でどの程度、強化ガラスの導入やガラスの飛散防止フィルムの貼りつけなどが行われているのでしょうか?ガラスが破損していると避難所の温度管理の面で充分な対応ができないこと、度重なる余震でガラスが落下し避難者に被害が及ぶことを防ぐために、災害に備えた調査と対策が必要と考えますが、現状と今後の取組みについて伺います。

[危機管理対策室長答弁]
 避難所につきましては、きめ細かなルールを定め、予め周知しておくことが震災直後の混乱時にもスムーズな避難所運営が可能になると考えます。多くの方の意見をお聞きしながら、検討してまいりたいと考えております。
 また、仮設住宅の、運営につきましては入居基準を定める東京都とも協議してまいりたいと考えております。
 さらに、避難所となる学校等の安全性の確保につきましては、教育委員会とも充分調整し、必要な対策を講じていく所存であります。
(抜粋終了)

 こうした点について、再度、進捗状況を確認しながら足りない部分を指摘して行こうと考えています。

 参考までにこちらのページにペットの防災対策特集が有りますので、ご関心のある方はどうぞ。
 例えば
・シューズ、ブーツ:映画の中でも瓦礫のガラス片が散らかっている為に、マリの足が血だらけになるシーンがありましたが、震災時に備えて足を守るシューズを用意し、日頃から慣れさせておくというのも良いのかなと思います。

・水無しでも使えるシャンプー

・名札、迷子札=震災時、迷い犬などになり飼い主不明だと悲しい結果になりねません。その為に有効かと。もっとも、飼い犬については、「鑑札」を付けることが義務付けられていますので、これが迷子札代わりにもなるはずですが、残念ながら付けていない例が圧倒的に多いようです(参考記事)。その理由は自治体が用意する鑑札(一例)は大きい上に見栄えも悪いと評判が悪いからのようです。そこで、世田谷区などでは、独自に洗練された鑑札を作る自治体(参考記事)なども出てきました。荒川区でもそうした普及の為の取り組みを始めるように問題提起しようと考えています。

 もちろん、人間の為の防災対策も日頃から心がけていただければと思います(参考記事)。

small_ribon.gifペットの防災対策も重要、という方はこちらを押してください。
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2007年09月22日

痴漢誤認逮捕の顛末

 9月2日のブログ記事に書いた、痴漢誤認逮捕をされた野村高将氏の手記が公開されました。人形町サロンこちらのページで読むことができます。詳細に渡る内容を是非、お読みいただき警察の杜撰さや逮捕時の実名報道による誤認逮捕時の人権侵害について考えていただければと思います。

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2006年11月28日

消防団に入りませんか?

 昨日の午後は消防団員として、火災発生を想定した訓練に参加しました。消防署からも消防車が5台参加して、東京電力の田端変電所(所在地は東尾久5丁目ですが)で多くの社員の方も参加。小坂は消防車に消火ホースを接続し、水を出す筒先を持って社屋の入り口で放水するという役。避難訓練やはしご車を使った救助、初期消火訓練なども行われ、かなり大規模なものでした。
 18歳以上の健康な男女でしたら、どなたでもお住まいの地域または在学・在勤の地域において消防団に入ることができます。健康診断で問題が無く、常識的な判断のできる責任感をお持ちの方でしたら断られることはまず、無いと考えてよいと思います。
 募集の要領は23区については、こちらのページに出ている通りです。「会社員だから、時間が取れないかなー」という方でも、土日の空いている時間の参加でも可能です。
 募集のページにははっきりと金額を書いていませんが、特別職の地方公務員となり、年額で40,500円の報酬も支給され、火災出動や署の要請による訓練への出動には1回2,500円の手当も支給されます。
 こうした報酬をいただける上に、救急救命の訓練等を通じて、様々な技術を学ぶこともできます。繰り返し学び、それを地域の町会の防災訓練などで、今度は教える側にまわったりしますので、自然に身についていきます。それが、いざというときに、大切な人や周りで被災した人を即座に助けられるようになるのです。実際小坂が入っている尾久消防団第五分団の大先輩は海岸で溺れて呼吸停止になった人の近くに偶然居合わせたため、即座に救命措置を行い、命を救ったという話を直に聞いています。繰り返しの訓練をしていたからこそ、そうした措置がすぐにできたのだろうと思います。また、大震災が起こったときには消防署の署員の数は限度があり、倒壊家屋からの救出や消火活動は地元の消防団が相当担うことになることが予想されます。

 また、地域において、様々な年齢、職業の方と「仲間」になれて楽しいですし、そうした絆が地域の防災力を上げることにも繋がります。

 今年の4月2日から9月まで毎週1回10分番組でラジオ「ニッポン放送」で「おはよう!ニッポン全国消防団」という番組を放送していました。ネット上でも、(財)日本消防協会こちらのページから聞くことができますので、参考までにどうぞ。

 興味を持った方は是非、小坂までメールや電話で連絡をいただければ、資料も手元に様々なものがありますし、3年程度の経験の範囲でわかることでしたらお答えしますので、考えていただけると嬉しいです。

small_ribon.gif震災時に消防団の活躍は特に重責を担うことになるだろう、という方はこちらを押してください。
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2006年11月07日

犯罪被害者の権利の保障を!


 今朝は107回目の献血をしました。10月1日より献血手帳は順次、献血カードに切り替えられています。献血手帳に慣れ親しんでいたので少し寂しい気もしますが、事務の合理化が図られるのなら喜ぶべきことです。
 今年から、11月25日〜12月1日が「犯罪被害者週間」として位置づけられました。犯罪被害者団体やその活動を支援する国会議員の努力の結果です。そうした団体の一つに「全国犯罪被害者の会」が有ります。そのホームページ内の各記事を是非、読んでいただきたいのですが、とりわけ「おかしいと思いませんか」のページを強調したいです。犯罪の被害にあっただけで打ちのめされているのに、司法の場で追い討ちをかけられるように不合理に苦しい思いをしなければならない現実に怒りを隠せません。

 政治家の不祥事や旧態依然とした体質はもちろん今も無くなりませんが、そうしたことへの一定の歯止めとして「選挙」が有ります。あまりに民意とかけ離れたことをしては、「落選」が待っている・・・というブレーキ。ところが、司法の場には最高裁の判事の不信任投票があるだけで、あとは民意(というか、常識)を反映する手段が極めて限られており、旧態依然とした体質が行政や政治の世界よりも色濃く残っている気がしてなりません。

 司法の世界にメスを入れなければならないと強く感じます。

 犯罪被害者週間にはこうしたイベントも企画されていますので、お時間がありましたら、是非どうぞ!

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2006年10月29日

区総合震災訓練

今朝は区の総合震災訓練が行われました(テレビ放送)。尾久の原公園、荒川自然公園、汐入公園、日暮里南公園の4つの会場をメインに、あと各町会で個別に訓練を行うところも有りました。
 
 小坂はまず近所の西尾久の町会の防災広場で行われた防災訓練に消防団員として参加しました。消火器を使用した初期消火の実演と指導、心肺蘇生の初期救急救命の実演をした後に、防災トイレの組み立ても有りました。


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防災広場のマンホールを開けると耐震の管が走っています。その近くにある防災井戸の手押しポンプを動かすとその管の中を水が流れます。これで汚物が流れる訳です。


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そのマンホールの上に組み立て式洋式トイレとテントをセット。


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 こちらの町会には和式と洋式のトイレを計5セット区から提供しています。

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こちらは和式。

 町会の訓練終了後、アルファ米の炊き出しや乾パンをお土産にもらい、尾久の原会場へ移動。

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自衛隊も参加して、様々な訓練が行われました。

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こちらは車輪の下にセットすると、手で押すだけで簡単に車が移動できるようになるもの。4つで1セット。警察が持ってます。

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 震災時などに鍵がかけられていて邪魔な車両を移動する際に力を発揮します。

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倒壊家屋からの救出訓練。町会のレスキュー隊が大活躍。救助犬も参加。

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 こうした訓練はとても意義があると思いますが、いままでも問題提起しましたが、いくつかの自治体で実施しているような夜間の震災訓練なども導入すべきだと引き続き訴えて参ります。震災は日中に来るとは限りませんので・・・。
 
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2006年10月24日

全世帯へ火災報知器!

 昨日の震災対策・危機管理調査特別委員会での案件をもう一つご紹介します。

 火災警報器を設置することで近隣への延焼の被害拡大を小さくすることができます。米国や英国では報知器の設置を進め、延焼率を大幅に下げている例も有ります(参考記事)。そこで、荒川区では区が先頭に立って、区内の全世帯に火災報知器を設置すべく、配布を3年度に渡って行うことにしました。

 配布対象は既に設置されている世帯や、都条例で設置が義務付けられている世帯(平成16年10月以降の新築建物)を除く全世帯、67,100世帯です。

 各世帯に1個、まず平成18年度は来年の1月から2月にかけて以下の3つの区分の世帯(計14,500世帯)に優先して配布します。
・支えあい見守りあいネットワーク事業登録者(参考記事。小坂も今年2月の予算特別委員会で質問してます。)の世帯 約3,000世帯
・障害者世帯 4,000世帯
・火災危険度5でさらに優先度の高い地域の世帯 7,500世帯

 そして平成19年度、20年度で残りの52,600世帯に配布します。聴覚障害者世帯については聴覚障害に配慮した機器を配布。災害時要援護者の世帯には業者が取り付けに行きます。

 この事業を成功させるには、あらゆる機会を通じての広報が不可欠です。区で予定しているのは、以下の方法です。

 @区報および消防署、消防団、防火防災協会など関係団体の協力を得てキャンペーンを実施
 ・総合震災訓練でのPR
 ・火災予防運動でのキャンペーン
 ・区報、ホームページ、町会回覧やちらし、区掲示板での周知
 ・民生委員の訪問
 A各種イベント(地域のまつりなど)での展示
 B町会別説明会

 昨年の段階から、この話が出たときに小坂からは、機種の選定においては電池等の交換が高齢者にも容易にできるもの、過敏すぎてスイッチを切りっぱなしにされるようなものは駄目、安いものを配布するのではなく、信頼のおける機器を配布すべきといったことを要望してきました。今回の機種選定においてもそうした方向のものが選ばれるようで嬉しく思っています。この事業が3ヶ年で成功するように議員として消防団員として積極的に発言していこうと考えています。

small_ribon.gif火災報知器の全軒設置による防災力向上に期待する、という方はこちらを押してください。
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2006年10月23日

緊急地震速報を活用した地震情報伝達

 今日の震災対策・危機管理調査特別委員会の報告事項5件のうちの1件をご紹介します。小坂は委員ではないので資料からの引用です。

 気象庁が提供している緊急地震速報を活用した地震情報システムを、荒川区でも試験的に導入することになりました。緊急地震速報についての概要、現状、効果、問題点については気象庁のこちらのページに掲載されていますので、説明に替えさせていただきます。

 区ではCATV網を活用した伝達システムを利用し、気象庁の情報を東京ケーブルネットワークが受け、ケーブルテレビの配線を介して伝達します。その情報が伝わってくるのは防災センター(10月から設置)など、10ヶ所の区施設(他の9ヶ所の施設は11月から)。

 試験的導入ですので、効果を検証するわけですが、その期間は平成18年10月〜平成19年9月。その後、検証内容を踏まえ、区施設等への拡大の可否について検討を行います。

 その間に検証することは、速報内容(地震到達時間、推定震度の精度、誤報の有無)、活用方策、設置施設、区民への情報伝達方法当の検討などについてです。

 このシステムには誤報も発生していることやなど、限界は有りますが、区における迅速な活用策の確立がなされるように、状況を確認しながら発言していきたいと考えています。


small_ribon.gif区における地震情報伝達システムの活用策の一日も早い確立を望む、という方はこちらを押してください。
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2006年10月12日

犯罪発生情報

☆ここ数日の犯罪発生情報です。

発生年月日:2006年10月10日
内容:10月10日(火)、町屋8丁目の被害者宅に長男を装った者から、「会社の金を使い込んだ。30万円は用意できたが、まだ足りない。」等と電話がかかってきて、それを信じた被害者は、多額の現金を振り込んでしまいました。
情報提供:荒川警察署

発生年月日:2006年10月08日
発生時刻:21時頃
被害場所:南千住5丁目の路上
内容:10月8日(日)午後9時ころ、南千住5丁目の路上で、自転車の前かごに置き忘れた財布を盗まれる車上ねらい被害が発生しました。
情報提供:南千住警察署

発生年月日:2006年10月08日
発生時刻:20時頃
被害場所:東日暮里1丁目の路上
内容:10月8日(日)午後8時ころ、東日暮里1丁目の路上で、女性が自転車で走行中、オートバイに乗って後方から近づいてきた男に前かごからバッグをひったくられました。
情報提供:南千住警察署

発生年月日:2006年10月05日
被害場所:南千住1丁目の一戸建て
内容:10月5日(木)午前6時から正午すぎの間に、荒川区南千住1丁目の一戸建て住宅で、玄関引戸のガラスを破られて侵入され、室内から財布を盗まれました。
情報提供:南千住警察署

発生年月日:2006年10月04日
発生時刻:12時頃
内容:10月4日(水)午後11時30分ころ、町屋5丁目で、30歳代の女性が自宅前で自転車を降りたところ、黒っぽいスク-タ-型オ-トバイに乗って後方から近づいてきた男(黒色ヘルメット、中肉、黒っぽい服装、リュックサック)に前カゴに入れていたバッグをひったくられました。
情報提供:尾久警察署

 こうした情報は荒川区のポータルサイト「荒川ゆうネット」のメルマガから送られてきます。防犯情報だけでなく、希望する区分の情報が届くように設定できますので、是非、どうぞ。

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2006年09月21日

都市の中の廃墟

以前から気になっていた日暮里駅近くの廃墟。もとは使用されていた建物であっても使われなくなり放置されたまま管理も行なわれていない状態の廃墟は、様々な犯罪の温床となります。岐阜県ではそうした観点から調査も行なっているようです。
 以下は、その廃墟の状況を見てきたある人の報告です。

「表通りから、すきまの有る無意味な柵を隔てて道が続き、
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その奥に樹木の生い茂った中に看板が
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袋小路の右側に入り口が。冷蔵庫、自転車、テレビなど様々な不法投棄品が山積みです。
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建物は5階建て位。以前はアパートとして人が住んでいたようですが、相当昔から誰も住んでいません。階段もコンクリートが崩れ始め、崩れた天井にはアスベストのように見うけられる怪しい建材も見えます。それぞれの部屋に鍵はかかっていますが、建物には自由に出入りでき、街の中の死角になっています。比較的新しいプラモデルの枠が捨てられていましたが、若者がたむろした跡なのでしょうか?
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最上階の部屋には何故か、扉の上に電気が昼間からついています。廃墟なのに?
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なんと、この部屋だけは鍵が壊されたのかかかっておらず、扉が開きます。
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部屋の中には人の暮らしている様子は無し。しかし、犯罪に悪用されている可能性を感じます。
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昼間でも寒気のするような異様な雰囲気が漂っていました。」以上が、ある人の報告です。

 小坂としては、廃墟が過去に様々な犯罪に使われてきたことを踏まえて、行政でできるだけの対応をできるように働きかけました。私有地に立てられた民間の建物とはいえ、管理責任は存在しますので、所有者を確認の上で立ち入りができないような管理体制の徹底と管理者の連絡先を掲示するなどの明示、警察への情報提供を区の担当部署を通じて行なっています。また、区が独自に行なっている青色灯を付けたパトロールカー(詳しくはこちら)での重点パトロール地区にも指定をしました。

 こうした危険な場所はひとつひとつ地道に対応をしていくことが、街の防犯力を上げることになると考えています。こちらのパトロールカーの巡回において、区民の方から「ここらへんは夜に怪しい人がたむろしている」とか「ちょうど死角になっている場所があり不安」といった情報が寄せられれば、注意をして巡回をするようにしていますので、そうしたことがありましたら、小坂でも区の生活安全課(3802−3111 (内線494) )でもどちらでも良いのでご連絡下さい。

☆なお、廃墟に立ち入ることは、こちらのページに書かれているように、様々な危険性や法律の問題が存在しますので、決して真似をなさらないようにお願いします。

small_ribon.gif地域社会、行政、警察の連携で地域の防犯力を高めるべき、という方はこちらを押してください。
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2006年09月19日

パクリ詐欺(取り込み詐欺)にご用心!

パクリ詐欺(取り込み詐欺)とは「悪徳商法専門家.com」のページに詳しく書かれているように、「注文した商品だけを先に受け取って、その代金を支払わずに行方をくらまして踏み倒す。「お金」ではなく、「商品」を詐取するのが特徴である。典型的な手口は、最初に何度か現金支払いによる小額な取引を行って安心させ、その後、大量の注文をして手形を発行し、手形の支払い期日までに詐取した商品を処分して逃げるというもの。また、一気に大量の注文を行い、偽装倒産や計画倒産によって幕を引くという手口もある。」(以上、ウィキペディアより引用)というものです。

 代金を回収しようとして、弁護士などを間にたてると費用がかさみますし、警察に届け出ても相手が「悪意をもって詐取したことや仕入れた品物を仕入れ値より安く捌いた(=商行為のための仕入れではない)」ということが立証できないと罪にも問いにくいという扱いになっており、泣き寝入りするケースがとても多いようです。

 こうしたパクリ詐欺を行なう会社について情報を共有しようとして、「パクリ詐欺・取り込み詐欺 情報掲示板」などが設置されており、被害者からの投稿が繰り返されています。そこで、怪しいと思った会社についてネットで検索してこの掲示板を見て取引を思いとどまった例も有るようです(例:こちらのプログの記事)。

 こうした詐欺会社は無数に存在し、頻繁に設立、解散を繰り返したり、代表者を交代させて責任の所在を不明確にしたり、休眠会社を買いとって名前を使ったり、ホームレスに金を掴ませ、形だけの社長にし、責任を押し付けてしまう(参考記事:上から4つめのニュース)など、様々な狡猾な手段を用いています。

 こうした掲示板の中に多くの詐欺会社の名前、住所等が記載されていますが、荒川区内でもいくつか散見されます。そのうちの1つを調べてみました。

企業名:潟Aクション・ジャパン
住所:荒川区西日暮里6−44−■ ○○ビル2階
電話:03−5692−6788

★実在の介護用品を中心に貿易・卸業をしている企業「アクションジャパン株式会社」(神戸市東灘区)とは、何の関係もないことを確認しており、同じ名前を使われたアクションジャパン社も被害者であることを特記しておきます。★

 今朝、105回目の献血に行く前に、早速現場へ足を運んで見ました。1階の郵便受けには今朝の新聞が投函されており、古い新聞は溜まってもいないので、社員がこちらに来てはいる様子。左側に見えるのは「××へ 至急△△へ連絡するように!」といったメモです。
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 住所は「2階」となっていますが、201号室のみが該当する部屋で他の部屋は普通にアパートの住人が住んでいる様子です。201号室はテーブルなどはそのままのようですが、人の気配は無し。呼び鈴を押しても反応無し。
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 会社の事務所としてはまだ残してあるようですが・・・。
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 大家さんに話を聞いてみましたら、以下のような話を聞けました。
「こちらに入居したのは今年の5月。入居してすぐに会社名を「アクション・ジャパン」に変更した。最初は3名(社長、営業マン、女性事務員)の従業員が毎日のように出社していたが、しばらくするとあまり見かけなくなった。家賃も滞り、ガス代等も払わなくなった。取り込み詐欺をしているという話を聞き、管理している不動産会社に相談している。最近、代金回収に来る人が訪れ、張り込んで代金の一部を回収したという話も聞いた。全てを不動産会社に任せているが、敷金などで家賃滞納分を充てる。今月中には出ていってもらいたいと思っている。」

 もう1件、現場を見てきました。こちらは昨年、活動をしていた企業のようです。
企業名:潟Gフエフエンタープライズ
住所:荒川区西日暮里4−1−○○ ××ビル2階
電話:03−5692−6788

 こちらは既にもぬけの空。こちらも2階と書いているだけで部屋番号などは明記していませんが、部屋はいくつかに分かれています。この企業については、被害に遭った方が、情報を知らせるためにブログを開設されていますので、記事やコメントを是非お読み下さい。

 その中のコメントによると、潟Gフエフエンタープライズが荒川区から逃げた後、別の企業「トータルフーズ」を設立し同じ人物が我孫子市にてパクリ詐欺会社を作り活動しているとか。

 「会社経営が苦しくて、代金を支払いたくても払えない」のか「最初から払う気が無くて商品を仕入れているのか」を第三者が客観的に判断することの難しさがあるのでしょうが、警察がもっと踏みこんだ対応をしなければ被害者は増える一方です。

 こうしたパクリ詐欺は昔から存在し、騙される人は後を断ちません。騙されないためには
・新規顧客へ卸した商品の代金は前金での現金決済を徹底する。
・怪しいかな?と思ったら企業名などをネット検索する。
・「裏流通とパクリ詐欺の全手口」などの書籍で知識を仕入れておく。

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2006年09月03日

防災訓練参加と詐欺の話

 今朝、地元の町会の防災訓練に消防団員として参加しました。毎年恒例です。消火器訓練、三角バケツでの消火訓練、AED(参考記事)のお手伝いをしました。今年は、警視庁からも参加が有り、興味深い防災器具の実演もしていただきました。カメラを持参すれば良かった・・・。

・自動車の車輪を1輪ずつロックし、足で押すジャッキで簡単に車体を浮かし、4輪全てを浮かすと器具についているすべりの良い車輪が転がり、2トン車位までなら、人力で動かすことができる。=災害時に交通を遮断する車両を撤去する器具。各警察署に装備しているそうです。

・自転車の空気入れのような器具で空気を入れるとぺちゃんこな「ゴムで出来た座布団」のようなものが膨らむ簡易エアジャッキ。1つで2トンまでの瓦礫などを押し上げるのに使えるそうです。重ねて使うことも可。これも各警察署に備えてあります。

 午後に有る方から聞いた話ですが、先日届いた封書について。その内容は「過去(といても数十年前のこと)に購入した布団の割賦販売金について、一部を返金することとなった。ついては同封の封筒に書類に必要事項を記入の上返送して欲しい」というもの。しかし、本人には全く覚えの無い話。返送するように書かれた書類には「銀行の口座番号、氏名、連絡先」などの個人情報を書くように示されています。封書を受け取ったご本人は、はなから本気にしていないので、被害は幸い有りません。

 こうした「還付金があるので銀行口座を教えて欲しい」という詐欺電話や手紙が最近激増しています。くれぐれもお気をつけて下さい。荒川区のホームページにも9月1日の記事で以下、引用した通り「区の税務課職員を装った詐欺電話」について掲載しています。
(以下、引用)
 にせ税務課職員にご注意を!

 最近、荒川区税務課の職員を名乗って、税金の還付を名目に預金口座番号等の個人情報を聞き出そうとする事例が発生しています。

 荒川区の税務課職員が、納税者の皆さまにお電話等でお問合せをするときは、原則的にはご提出していただいた申告書類などを確認するときか、納期限を過ぎた税金について納税のお願いをするときなどであります。

 このような不審な電話を受けた場合には、即答せずに、相手の名前・電話番号、問合せの理由をご確認してください。

 ご不審と感じた場合は、税務課までお尋ねください。

お問い合わせ先 税務課税務係  電話番号: 3802-3111(内線2313)  
(以上、引用終わり)

また、以下は8月30日の「あらかわゆうネット」のメルマガから。
(以下、引用)
発生年月日:2006年08月30日  発生時刻:13時頃
内容:南千住1丁目に居住する70歳代の女性宅に税務署を名乗り「税の還付金があるので、口座番号、預金残高等を教えてください。お金を振り込みます。」という電話がありましたが、女性はこの手口の詐欺を知っていたので「振り込め詐欺か。」と問いただしたところ、相手は電話を切って事なき得ました。この手口の電話が南千住地域に集中しています。ご注意下さい。情報提供:南千住警察署
(以上、引用終わり)

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2006年08月28日

実録!未公開株詐欺

 被害に遭った方から相談を受け、調べた結果についてご報告します。実際にこういう手口で詐欺が行なわれるということを多くの方に知っていただきたいという小坂の考えに理解を示して下さった相談者の方のご了承を得て、これ以上「未公開株詐欺」に騙される人が出ないことを願って書くものです。

 「未公開株詐欺」についての概要や被害状況等は都のホームページの平成17年10月26日の記事に掲載されていますので、まずお読みいただければと思います。

 相談を受けた被害の実例について、時系列にて。

平成17年秋
 界XLAYER(エクスレイヤー)から勧誘電話がかかる。「未公開株を今のうちに買えば、必ず値上がりする」との言葉に興味を引かれ、営業員(氏名:和知 正孝)と会うことに。
 会うと「日本ファースト証券」が上場するので、未公開株である間に買っておけば必ず儲かるとの話。しかし、後日、営業員が来て「日本ファースト証券株をの購入する権利は完売してしまった。申し訳無い。替わりに来年上場予定(小坂注:完全な嘘ですよ!)の大塚化学ホールディングスの株を買わないか?」と持ちかけられる。

 ※小坂注:インチキ営業マンがよく使う手口で「あなた様にご紹介するつもりだったAが残念ながら、手に入らなくなったので、お詫びにBを紹介します。こちらも良いですよ!」と誠意ある態度を演出して信用を得る訳です・・・。因みにAに当たる「日本ファースト証券」は沿革を見る限り現時点でも上場してません。

平成17年11月 営業員の話を信用し、未公開株を300株購入する旨の契約を行なう。金額は伏せますが極めて高額のお金を振り込みました。口座は下記の通りです。
 東京三菱銀行 八重洲通支店 普通:1951720
 郵便局 10150−65418921
 名義:株式会社 EXLAYER

 因みに社長の名前は「横田慎一」=後で出てきます。

後日、300株の株券が送られて来る。どう見ても本物なので安心していた。しかし、株券の裏面には購入者=相談者の名前は無く、元の所有者らしき名前のみが記載されており、株式の所有権が相談者に移転されていない様子。

平成18年に入ってしばらくして、マスコミで「未公開株詐欺」の話が取り上げられ、逮捕者も続出していた(報道記事の一部)。そこで不安になり、株式会社 EXLAYERの所在地(中央区日本橋茅場町1−5−2)を相談者が訪ねると、看板は残っているものの、もぬけの空。電話すると全く違う企業の電話番号となっていた。大塚化学ホールディングスに相談者が電話してみると、「上場予定など無い。そうしたありもしない話に騙された方から多くの連絡・問い合わせが来ている」との話。

 都道府県や市区町村で行なっている消費者相談に相談者が連絡する。親身に話を聞いてくれるものの、最終的には「消費者相談だけでは対応しきれないので弁護士に相談するのも手ですよ・・・」と言われる。

 弁護士に相談し、株式の所有権を自分に移すことなど、可能になれば・・・と相談者は考え、小坂に「こうした分野に強い弁護士を紹介して欲しい」と相談をなさいました。

 小坂は弁護士を紹介する前に、可能な限り調べてみることにしました。以下、説明やリンクを参照下さい。

大塚化学ホールディングスのホームページでは数度に渡って、この詐欺行為について注意を喚起する記事を掲載しています。

 平成17年4月11日  平成17年7月15日
 平成17年12月13日 平成18年3月2日

 その中でも平成17年12月13日の記事の以下の記述は相談者の契約にとって決定的なものでした。
(以下、抜粋)
 当社は平成17年11月25日(金)開催の第55期定時株主総会における決議およびその後の所定の手続きにより、平成17年12月13日(火)をもちまして株券廃止会社へ移行いたしました。

この度の株券廃止会社への移行は、株式のペーパーレス化の一環として改正された法律* に基づき実施するものであり、株券の紛失・盗難等のリスク回避および当社業務の合理化を図り、株主様のご便宜に資することを目的としております。

*株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律
(「株式等決済合理化法」 ( 2004年6月2日成立、同年10月1日施行)
・現在当社が発行している「株券」はすべて無効となりました。
・株券廃止会社とは、定款に「株券を発行しない」旨を定めることにより、株券を発行しない会社をいい、今後当社は一切の例外なく株券を発行いたしません。
・株主名簿に記載されている株主様の権利はこれまでと何ら変わりません。
(以上、抜粋終わり)
 相談者の置かれた状況は株主名簿は以前の所有者のままで、かつ、株式の現物の裏書も前の所有者のまま。しかし、現物を持っていれば交渉の余地は有ると考えておられたようですが、「現在当社が発行している「株券」はすべて無効となりました。」との記載の通り、もはや株券は紙くずに過ぎません。これでは、弁護士を立てても弁護士費用が無駄になるだけで、株式が自分のものになる可能性は無いと言わざるを得ません。さらに未公開株の第三者への譲渡は認められないというハードルもありますが・・・。

 これは株式のペーパーレス化を実行したということです。テレビCMなどでも「平成21年には完全にペーパーレス化するので、手持ちの株券を証券会社へ持ちこみましょう」といった宣伝がなされていますが、こうした猶予があるのは株式公開会社についてです。株式未公開の会社は現時点でも株主総会等を経て、一定の告知期間を経て、株券廃止会社になることができるのです。しかし、このような違いは、一部の金融関係者を除いて知られていないですよね・・・。それをいいことに「紙くず」となる株券を被害者に渡すことで安心させる・・・。昨年11月の株主総会で株式廃止会社となることを決め、12月に完全に移行した、その時と同じくして、被害者高額のお金を振り込ませ、信用させるために「単なる紙切れである株券」を渡す・・・。極めて悪質で巧妙な詐欺で許しがたい手口です。


・契約書に書かれた界XLAYERの社長の横田慎一の名前が平成18年5月10日の報道記事に。以下、抜粋。

「HIC」元社長逮捕

 千葉県警捜査4課は、「大塚製薬」などが上場するとだまし、未公開株を 100万円で販売したとして、株式投資顧問会社「鰍gIC」(本店 中央区日本橋茅場町1−4−2 代表 横田慎一氏)元社長の山田晴久、同「鰍rMC投資クラブ」(本店 中央区日本橋兜町16−5 代表 杉山充氏)役員の渡辺清喜ら4容疑者を詐欺容疑で逮捕した。
 山田容疑者らは、このほか20数社の未公開株約20万株を計約15億円で売っており、同課は同様に販売代金を詐取した疑いが強いとみて追求する。
 「HIC」社は平成16年8月設立、資本金 3,000万円。「SMC投資クラブ」社は平成1年11月設立、資本金 1,000万円。
(以上、抜粋)

様々な企業名を使い分けて、同じ人物が未公開株詐欺を働いていることが分かります。こうした未公開株詐欺を行なう会社はある情報では数百社存在しているとか。芥ICと界XLAYERは住所を見るとすぐ隣のブロックでこの辺りはそうした輩の拠点になっているのか?

大塚化学ホールディングスに連絡して数点の確認と「紙切れとなった株券」のその後の処理について聞きました。
「株券廃止会社となっても、株券を株主から回収する義務は当社には無い。しかし、事前に株主に対して任意で「株券は無効になるので、当社に返送して下さい」と協力を求めた。しかし、全員の協力は得られず、返送されなかった株券が存在する。」とのこと。無効になった株券がこうした犯罪に利用されていることを考えると、業界の制度として、こうしたケースにおいては必ず株券を発行元へ返すことを義務付けるべきだと思います。

 他にも様々な関連情報を集めた上で、小坂としては以下の話を相談者にさせていただきました。
・弁護士を紹介したとしても、詐欺会社は雲隠れし、株券が完全に無意味なものとなっている今、株主としての所有権を確保することは不可能であり、被害額に加えてさらに弁護士費用が相談者の負担になるので、弁護士に相談しない方が良い。

・警察にはこれから被害届けと細かい状況説明をして、捜査、そして犯人の検挙への一助に、また犯罪事例としてのデータとなるように協力をお願いしたい。

・こうした悪質な未公開株詐欺について、多くの方に知っていただくために、個人情報を除き、事例としてブログで紹介させて欲しい。

 相談者の方は落胆しながらも、以上の点について理解・了承してくださいました。小坂としては、少しでもお金や権利を取り戻せるように力になりたかったのですが、そうした面で役に立てず、心苦しい思いでした。

 こうした「未公開株詐欺」はネットを利用しない層が騙されやすいようです。被害を受けた相談者の方も「インターネットを使って企業情報などを調べて情報を集めていればこんな詐欺に騙されなかった・・・」とおっしゃっていました。確かに、今回の大塚化学ホールディングスの株についても「新着情報」を見ていれば昨年の4月から注意を喚起する文章が掲載されているのですから・・・。読者の方へのお願いとして、以上の詐欺事例についてご理解いただいた上で、ご家族やお知り合いの「ネットを使わない方々」に是非、「こんな事件があるんですよ。注意しましょう。」と話をしていただきたいのです。詐欺事件の被害者を減らすために・・・。

 最後に参考リンクをいくつか。

金融庁の該当HP
日本証券業協会の該当HP
東京証券取引所HP

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2006年08月16日

税務署員を騙る電話詐欺

 以下、東京新聞の8月15日の記事の抜粋です。荒川区でも詐欺未遂が発生しています。

『滞納の税金を振り込んで』
ニセ都税職員に注意
 都税職員を装い、個人情報を聞き出そうとしたり、銀行口座に金を振り込ませようとしたりする電話が今年四月から今月十三日までに、都内で三十四件あった。昨年同期の十一件に比べて約三倍に増えており、都主税局は「不審に思ったら都税事務所に連絡をしてほしい」と呼びかけている。

 三十二件は個人情報を聞き出そうとしたものだったが、一件は「滞納した税金を銀行口座に振り込んでほしい」という新しい手口。

 北区の三十代の男性は先月二十五日、北都税事務所職員を名乗る男から電話で「滞納税金を納めないと年金の支払いをストップする」と支払いを求められた。かけてきた電話番号が携帯電話のもので、男性が同事務所に問い合わせ、偽りの電話と分かった。

 残りの一件は、荒川都税事務所職員を名乗る女性から。荒川区の商店に今月十日、「税の還付金が発生している。代わりに申請する」と電話がかかったが、問い詰めたところ途中で電話は切られた。口調が外国人のようだったという。

(以上、抜粋終わり)
 怪しいと思ったら、電話番号を電話帳などで調べた上で電話をかけ直しましょう。これからも、電話を使った詐欺は新たな形で出てくることが予想されますので・・・。なお、警視庁では「振り込め詐欺」の実例をこちらのページから聞くことができますので、参考までにどうぞ。

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2006年05月21日

尾久消防団消防操法審査会に出場

 日本列島全体が晴天に恵まれた日曜日となった今日「尾久消防団消防操法審査会」が開催されました。消防団では、火災、地震等の災害から区民の安全を守るため、訓練を重ねて技術の向上に努めていますが、その成果の確認と披露を兼ねて尾久の原公園で開催されたものです。

 尾久消防団は6つの分団に分かれ、それぞれの分団で訓練を重ね、可搬ポンプを使っての消火活動を定められた手順に従ってどれだけ正確かつ迅速に行えるかを競うのが今日の審査会であり、毎年5月の下旬に開催されています。各分団は大会当日に向けて一丸となって訓練を積み重ねるのです。小坂の所属する第5分団は平日の夜や日曜日に十数回集まり、それぞれ2時間程度練習をしてきました。

 操法は指揮者1名と4名の選手(それぞれ異なる役割分担)で行います(地域は違いますがこちら(本所消防署第7分団ホームページ)にその大会の様子が掲載された写真が掲載されてます)。小坂も平成15年11月に尾久消防団第5分団に入団してから選手として今回で3回目の審査会出場です。

昨年と同じく1番員(筒先やホースを運び、火を消す役)の選手として出場しました。
PICT2634.jpg

火点を倒してからも放水を続けます。
PICT2638_1.jpg

 所属する第5分団が一丸となって全力を出し出したのですが、残念ながら上位入賞はなりませんでした。しかし、こうした大会に向けての練習を重ねるごとに団の絆は強まり、そうした絆が災害時などに力を発揮するのではないかと思っています。今年の反省点を活かして、来年の大会も頑張ります!!

 ところで、消防団員の定員に対する欠員がどの団でも存在しているのですが、ごいっしょに活動してみませんか?救急救命方法を初めとする「わが街をわが手で守るための」様々な知識も習得できますし、様々な方と知り合えて楽しいですよ。区外にお勤めの会社員の方でも大丈夫です(情報)。何かお知りになりたい点がありましたら、kosakaeiji@1995.jukuin.keio.ac.jpまでお気軽にお尋ね下さい。

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2006年05月10日

水防訓練に参加

 台風や集中豪雨の季節を前に、水防部隊の実践的活動能力向上を図るため実施された合同水防演習に消防団員として今朝、参加して参りました。

 荒川区役所、尾久消防署、尾久消防団、荒川消防署、荒川消防団、災害時支援ボランティアの合同訓練。東尾久運動場で開催されました。

水防工法の内容は、以下の実践訓練です(リンク先参照)。

越水防止工法:堤防先端に土嚢(どのう)を積み、越水を防止する工法。
 (1)積土嚢工法
 (2)改良土嚢工法(小坂はこちらの土嚢積みに参加)

・マンホール噴出防止工法:土嚢やベニヤ板を利用して、マンホールからの噴出を防止する工法。こちらの記事の2番目の写真
 (1)土嚢活用
 (2)ベニヤ板活用

・ビル・家屋浸水防止工法:ビルや家屋の入り口等に、土嚢や畳、ダンボール等、身近な物を利用して浸水を防止する工法。
 (1)土嚢活用
 (2)ダンボール活用
 (3)はしご活用

・救命ボート組み立て。ゴムボートとアルミボート

 集中豪雨が来ると浸水被害を受ける地域がまだ多数残るため、その対策として、こちらに書いたような排水ポンプ場が建設が進められています。こうした施設面での対策充実と共に、「わが街をわが手で守る」消防団をはじめとする地域の自主防災組織が活動しやすい環境整備に議員として引き続き取り組んでいきます。

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2006年04月16日

防災訓練

 今朝、消防団員として東尾久の大規模マンションの避難訓練の手伝いに参加。消防署からははしご車が出て屋上からの救出訓練も行われました。
PICT2566.jpg

 はしご車のはしごを伸ばすには電線に注意が必要となります。
PICT2567.jpg

 「救出」されたお子さん。
PICT2568_1.jpg

 はしご車を使った訓練の後、3つの班に分かれて交替で、AED(参考記事)の使用法の講習会、消火器での消火訓練(中に入っているのは訓練用のため消火薬剤ではなく水ですが)などを行いました。小坂は消火器の使用方法を参加されている方に説明しながら多くの人に使用体験をしてもらう役を担当してお子さんから高齢の方まで参加していただきました。

 消火器を触ったことの無いお子さんでも、班ごとに一人一人皆が一度体験をした後、「もう一度、やってみたい人はどうぞ」と言うと自信ありげに消火器を使っていました。こうした訓練をきっかけに使い方を覚えておくといざという時に役立つと思います。

 このマンションの避難訓練のお手伝いに昨年も伺ったのですが、年齢層も幅広くかなりの参加率。管理組合の方に話を伺うと、訓練の後に集会室でお子さんも交えて楽しい懇親会とバザーなども行う流れにしているため、参加率が良いそうです。そうした工夫は有効ですね。
PICT2572.jpg

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2006年04月09日

旧山古志村から

 ムーブ町屋で夕方に行われた長島忠美代議士の講演(1時間45分)にとても感動して帰ってきました。主催は東京都荒川区倫理法人会、後援は荒川区。テーマは「中越大震災現場(山古志)からの報告」。長島忠美代議士といっても、「誰かな?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、「中越大震災発生時の旧山古志村村長」と言えば分かっていただけるのではないかと思います。中心被災地の住民避難、復興の陣頭指揮にあたられた方です。昨年9月の総選挙で自由民主党の比例代表で代議士となられ(参考記事)、震災復興を最大の課題として取り組んでおられます。

 講演の知らせをいただいた時、「震災発生時の当事者の話は、具体的に参考になる話が多そうだ」と思い参加しました。その点はもちろん期待通りでしたが、それ以上に山間部の地域社会がしっかり存在している地域の人間の絆の強さ、思いやり、村長(当時)の村民を想う心に胸を打たれ感動しました。荒川区助役の挨拶に続き、長島代議士の講演。
 以下、講演を聞きながらしたメモから話の一端を。

・現在、中越大震災の復興は全体で85%程度進んでいるが、平地中心で、旧山古志村などの山間部は非常に遅れている。現在も8000人が仮設住宅で暮らしている。現在、代議士としてその復興のスピードを上げるべく尽力している。
・携帯電話の通信塔が倒れ、当初は通話がほとんどできなかった。その通信塔に頼らずに途切れ途切れでも通信できる場所を探して、県庁に第一報を入れた。
・村長として心がけたことは「迷わないこと」「間違えないこと」
・14の集落が寸断され全て孤立してしまった。苦渋の決断で全村民避難することを決めた。大きな混乱も無く、全員避難が26時間で達成できたのはそれぞれの集落で地域コミュニティーがしっかりしていて、責任者がまとめてくれたから。
・前例の無い「夜間のヘリによる避難輸送」を粘り強くお願いした。県庁は難色を示したが、やがて折れ、「自衛隊がOKを出せば県も認める」となり、自衛隊は「夜間は危険性が有るが、まず1回行ってみましょう。着陸できなければ引き返します」との答え。現地に行くとなんとか降りることができ、合計10回(1回25名×10回=250名)離着陸でき、弱者優先で避難を行った。その際、ペットもひざに抱いて連れてきた。
・今までの人生で経験したことが無いくらい多くのマスコミに囲まれた。マスコミには「全国の皆様に協力をマスコミからもお願いしたい。山古志村の様子をこと細かく伝えて欲しい」と常にお願いして、自分も150日間毎日発表を行った。そうして全国に報道がなされることで、多くの協力を得られたことに感謝している。当初「地震でめちゃめちゃになった山奥にわざわざ帰ることにお金をつかってもしょうがない」という声も聞いたが、山古志村の今までの暮らしなどが報道されることで世論も「そうした素敵な古里なら被災者の方が再び帰れるように協力しよう」という方向に変わってきた。
・「日本の古里を復活したい」これが強い願い。
・新潟県庁では親しみを込めて「無法者」と呼ばれていた。法が適用できなくても、「なんとか対応してほしい」といった働きかけばかりしていたから。
・全村避難をし、道路もある程度復旧してから、村の入り口で24時間体制で監視(火事場泥棒?が入らないようにと思われます)をしてくれた方々に感謝する。
・村民が一時帰宅を強く望んだ。「大事なものを置いてきたため落ち着かない。短時間でも帰って持ってきたい」と。そこで、県庁を通して自衛隊と交渉し「一世帯一人に限り、着陸から2時間で離陸」という条件でヘリを出してもらい一時帰宅した。
・その一時帰宅の際に、75歳のおばあちゃんが強い希望も有りから一時帰宅した。2時間の限られた時間で片道45分歩き、往復1時間半、残り30分の時間で仏壇の位牌を持ち出すと同時に庭に植えてある山芋を抜いてきた。その芋を村長である私に「地震の対策で疲れているだろうから食べて疲れを取って欲しい」を渡してくれた。避難生活で自分が苦しいのに村長の疲れを思いやってくれるというそのやさしさに強く感動した。(こちらの情熱語録に少しその話が出てます)
・避難生活している方には、自分の携帯電話番号を伝えて、「どんなことでも遠慮せずに連絡して欲しい」と話をしていた。批判等も有ったが、夜間電話を受けると「まだ起きてたのかい。疲れてるだろうから早く休まれてはどうか」といった励ましの言葉も多かった。村民の方からビールと漬物をいただいたが、ありがたく、もったいなく、ビールは飲むことができずに取ってある。来年、山古志村に帰ったらそのビールを飲みたい。震災発生以来、お酒は断っている。
・平成18年中には、旧山古志村の村民の6割が帰村する。4割は平成19年に帰る予定。自分は最後の一人として帰る。
・旧山古志村は生涯現役の古里(小坂注:参考記事:震災前の山古志村写真集も)。復興計画には「高齢者の仕事を奪わない」旨を盛り込んだ。高齢化・過疎化が進んだ村であったが国民健康保険も介護保険も黒字を維持していたのは生涯現役だから。


 そうした経緯を聞いた後、最後に、「常に災害に備えて欲しい」旨からこんな話(気をつけて欲しいこと)も。
・自宅に帰っても、携帯電話は持っておくと良い。置くと地震が起きたら吹っ飛んで見つからなくなる。そうした事例を多く見てきた。今はトイレにも持っていっている。妻には怪しまれるが・・・。
・懐中電灯は固定して設置しないと、震災時に揺れで割れて使えない。
・非常用電気を備えておくと良い。
・外出する時に飴とチョコを常に少量持っている。震災が外出時に起きた時にこれだけでも非常食として3日間持ちこたえられる。
・持病の有る方は、その薬(継続医療の薬)を外出する時も1週間分常に持っておくと良い。災害時には入手が極めて難しいため。
・携帯の充電器、車から充電できる器具、替えのバッテリーは常に持っている。

 こうした箇条書きではなかなか伝わらないかもしれませんが、震災時という非常時でも、人の心の温かさを感じる話が多くで、私だけ出なく多くの方が感動していました。朴訥とした語り口でしたが、強い信念と地域を愛する心が非常に伝わってきました。胸には北朝鮮の拉致問題の早期解決を訴えるブルーリボンが。
 長島代議士の地道な取り組みは続いています(昨年10月の新聞)が、マスコミも「小泉チルドレン」などといって自民党の初当選代議士を報道する際に、20代で当選して「ベンツが買える!新幹線もただで乗れる!」などどはしゃいでいた議員ばかり追いかけるのではなく、こうした地道な活動をしている方に光を当てじっくり報道してもらいたいものだと切に思いました。

 講演後、会費や会の参加者から集まった義捐金が長島代議士に手渡されました。いつか、復興した旧山古志村(現在は長岡市の一部。関連記事)を必ず訪れることを小坂も心に誓いました。

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2006年04月04日

都営地下鉄全駅101駅にもAED設置

 1月28日の記事でも紹介しましたが、荒川区のほぼ全ての施設に設置されたAED(自動体外式除細動器:参考記事)が区内外のあらゆる場でも見かけるようになってきました。非常に良いことです。

 まず、以下、3月28日の東京新聞の抜粋です。

都営地下鉄 AED全駅設置へ
 都交通局は二十七日、都営地下鉄全百一駅に自動体外式除細動器(AED)を、今年七月までをめどに一機ずつ設置することを決めた。都によると、大手鉄道事業者で全駅にAEDを設置するのは初めてという。

 AEDは心臓に急な異常が起こった時に、電気ショックを与えて蘇生(そせい)させるための機械。これまで使用できるのは医療従事者らに限られていたが、二〇〇四年七月から誰でも使えるようになり、公共の場への設置が増えている。

 都は今年一月に、大江戸線都庁前駅と新宿西口駅にAEDを試験的に設置。さらに全駅に導入するため、新年度予算に設置費用計2500万円を盛り込んだ。
(以上、引用)

 実は、大江戸線都庁前駅では、今年3月16日に構内で心肺停止になった都内の男性(65)がAEDを使った駅員の迅速な手当てで一命を取りとめた実例も既にあるのです。駅員は今年に入って2回講習を受けていたそうです。倒れてから2,3分経過後に、講習内容を思い出しながらAEDを使って蘇生に成功したとか。男性は近くの病院に運ばれ、現在のところ命に別状は無いそうです。

 心肺停止後の救命率は1分ごとに7〜10%下がります。救急車が来るまでに、居合わせた方がAEDや心肺蘇生法を実施することが非常に重要です。荒川区においても、装置の設置だけでなく、一人でも多くの方が使えるように講習を実施していますので、是非、ご参加下さい。団体から要請が有ればAEDの使用法の出張講習もしますので、ご連絡下さい。

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2006年03月27日

地震への備え

★荒川区役所です。緊急脱出用シュートを干しているところ。
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★5階の控え室から見える公園の桜は早咲きのものが満開。 
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 区議団打合せを終え、自転車で都庁へ(約45分)。目的は政治資金収支報告書の提出、耐震改修工法・装置の展示・説明会への出席、J・荒川区マイスターの実演・展示スペースを拝見することの3つ。

 耐震改修展示は都議会議事堂1階で24日〜30日まで模型やパネルに各出展企業の方が説明して下さるというものです。18年度に都として木造密集地域27ヶ所で耐震改修の助成を始めることも有り、様々な工法や装置を知ってもらうべく開催したものだそうです。耐震改修(関連記事)には平均で200万円がかかるのですが、もっと安価でかつ信頼できるものを都が民間事業者から公募し、109件の中から専門家が選んだ31件を選定したものです。様々な特徴を持つ工法はそれぞれ非常に興味深いものでした。

 荒川区においても17年度から耐震補強工事をする方に補助金をお出しているのですが、以前から小坂が主張しているように、こうした補助の範囲を工事だけでなく、耐震器具にも広げるべきだと引き続き主張して参ります。


来場者も多数。
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 様々な耐震改修方法の展示の他、このような装置も。

防災ベッドBB−002。強度抜群で二十数万円。
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「家内安全 建物内部設置型防災器具木質耐震シェルター」。寝室内に設置するもので三〇万円だとか。
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 J・荒川区マイスターの実演・展示は終了時間間際におじゃましました。都庁の観光案内コーナーの一角で3月14日〜31日までマイスター44名のうち6名の方(そのうち3名の方(潟}ツダ自転車工業、福島喜久雄氏、田村秀義氏)は「あらかわショッピングモール」のページの下の方から動画でその技を見ることができます。)が交代で様々な分野の高度な技術を展示・実演されるものです。荒川区で受け継がれてきた技術が都庁の場で披露されることは大変嬉しいものです。

small_ribon.gif荒川区には誇るべき技術が有る、と考える方はこちらを押してください。
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posted by 小坂英二 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 防災・防犯 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする