今朝、尾久消防団の第五分団員(入団して2年弱)として「消防署体験実習」に参加。
消防団員とは「別に本業を持ちながら、「自分たちのまちは自分たちで守る」という精神に基づき、地域の安全と安心を守るために消防団に所属して活動している人」のことで、「消防活動を専門にしている消防署員」とは異なります。その両者は当然、災害の現場において連携して活動してきています。しかし、消防活動を職業にしている消防署員と本業は別の消防団員では、知識や訓練内容、熟練度は当然異なり、災害現場でも消防団員の役割はこの部分までと線引きがなされています。その線引きを無くすことはもちろん不可能ですが、消防団員にもう少し消防署員の仕事を手助けしてもらい、プロの消防署員がさらに機動的に動けるようにしていく方向性を消防庁は打ち出しています。
そうした流れの中で、消防署員の仕事を消防団員が把握し災害時に適切に手助けをできるようにするために、今日の「消防署体験学習」が行われたわけです。
まず、今日の実習の概要の説明を受けた後、「出場訓練」を行いました。第五分団から6人が参加しましたので、2人ずつの3グループに分かれて、ポンプ車、化学車、指揮車に迅速に乗りこむ訓練です。模擬で「火災発生」の号令に対応して消防団員は防火衣、防火帽等を着込み、消防署員よりも早く乗りこまなければ、車は発車してしまいます。細かな注意を受けながら何とか時間内に乗りこめました。写真は小坂が乗り込んだ指揮車の内部。

消防団員には銀色の防火服が支給されていますが、消防署員はこの写真のような防火服で、実際に着させていただきました。防火服は火を防ぐだけあって着ていると夏はサウナスーツ状態です。そこで、専門職である消防署員が着る防火服には、「アイスノン(保冷材)ポケット」が数カ所ついており、そこに大きな保冷材を入れて着こむようになっており、着てみると暑さを感じさせませんでした。

充填済の酸素ボンベ

その後、消防車両に積んである資機材の点検・積載位置の確認をしました。まず、ガソリンスタンド火災やてんぷら油火災などで活躍する化学車。水ではなく特殊な薬剤で火を消します。写真にはエンジンカッターやホースなどが見えますが、何がどこに積んであるか説明をしていただきました。

こちらは化学車の後方に積んである台車のようなもので、ここにはホースが延長できる形で積んであり、車を移動すればホースが次々に長い距離に渡って展開されていくわけです。

人工呼吸器など、一連の応急処置の機材も積んであります。

エンジンカッターです。非常に重いカッターですが、強力で鉄の扉も切り破ります。

こちらはポンプ車。各種ホースを始め実に様々な機材が積載されています。

ポンプ車の上にも3段はしご等多くの機材が。

こうした説明を受けている際に「東尾久、救急通報」というアナウンスが流れました。詳細情報は無く、これだけのアナウンスはどういう意味か聞くと「119番通報があると、千代田区大手町にある本部は電話をかけてきた場所を瞬時にコンピューターが特定し、「救急」であるということと「東尾久地区からの通報」であることを当該地区の消防署に取り急ぎ信号で送り、それがアナウンスとなって流れる。このアナウンスが流れている間も、その電話のやり取りは続けており、電話を切って詳細情報をまとめて当該署に伝える前に「これから出動の可能性が高いことを予め伝えるもの」」だそうです。
その後、通報を受け付ける業務、消防署のそれぞれの隊がどのような役割分担や意思決定で動いているかの説明を受けて、昼食。消防署では当番制で署員が食事を用意されています。因みに、今日の昼食は大盛りのソーメンと天麩羅(竹輪か茄子のどちらか一品)で、ゆでたソーメンは4kgだそうです。

午後は消防署員の方と消防団員で日頃感じている要望を聞いていただいたり、意見交換をしました。小坂からもこの機会にいくつか細かな要望を出させていただきました。「消防団員が一人一人、水利(防火水槽や消火栓)の詳しい位置図を持ち、把握できるようにするためそうした位置図を支給して欲しい」「消防署員が現場で使用している機能的な水筒を消防団員も水分補給のため使えるようにしてほしい」との要望や「現場での消防署、消防団の間での指揮命令系統についての捉え方」を聞いたりといったところです。
その後、修理に出していた消防団のポンプが直ったかどうかの動作確認をした後、三段梯子を伸ばし、登る訓練等を行い、ポンプを受け取り分団の防災格納庫まで運び、解散。この訓練中にポンプ車、はしご車、指揮車に出場指令が実際に出たら、消防団員も同乗し、災害出場する予定でしたが、幸い訓練中の出場の機会は有りませんでした。
以上、長々と書いたにも関わらず、読んでくださった皆様、ありがとうございます。こうして書いたのは、本業とは別に消防団員になって自分の住んでいる街を守る訓練ができる、日頃は見聞きすることができない体験もできる、そして消防団の訓練を通じて多くの仲間ができる、といったことを多くの方に知っていただきたいと思ったからです。消防団の責任は今後益々重くなっていきますので、ご興味をお持ちになったら、基本的なことは「
消防団ホームページ」に掲載されていますが、そこに載っていない点で「実情はどう?」という疑問が有りましたら、小坂までメールででも気軽にお寄せ下さい。昨日の地震では荒川区では震度4を記録しましたが、大震災はいつやってくるかわかりません。地域に根ざした消防団員はそのとき、大きな力になります。
全国の多くの消防団では定員を割っていますので新入団員を募集中です。我こそはと思う方は、最寄の消防署、又は小坂までご連絡を!★災害対策は待った無し。不要な歳出をカットし、災害対策の予算を増額すべき、と考える方はこちらを押して下さい。